学校が終わった帰り道、俺は昨日のサーカスのことを考えていた。
「サーカス・・・結局昨日も見れなかったなあ」
サーカスは俺にとって恐怖の対象であり興味の対象でもある。
きっと前みたいなことにはならないと思うんだけど、でも
怖い・・・
「こんにちはっ」
「うわああぁあぁ?!」
歩いていると、いきなり木の枝から人が逆さまになって飛び出してきた
「キミ、昨日の子だよね?」
「あなたは、昨日の変な・・・! あ、すみませ・・・」
「あはは、大丈夫だよー、やっぱり変だと思われちゃってたかあ、ワタシこの服結構好きなんだけどなあ」
昨日の人は木から下りると、服の裾をぱんぱんと叩いた
もういちどその人の服を見てみた
左右不対象のバランスのおかしい服を着ている
ところどころ、いろんな柄の生地で継ぎ接ぎが出来ている
中のYシャツは真っ赤
やっぱり変だけど、なんか、なんでだろう、かっこいい
「あ、いや、その、とても、かっこいいと、思います・・・」
「そう?ありがとう!そんなこと言ってくれるのキミが初めてだよ!」
昨日の変な人はそういうと、口を緩ませ眩しいほどの笑顔をして、僕の頭をわしゃわしゃと撫でた
ちょっと恥ずかしかった
「そうだ、ワタシ昨日のサーカスの団長なんだ!よかったら、キミも入ってくれないかなあ?」
「え、俺が、ですか?」
「キミのほかに誰がいるのさ!キミしかいないよ、駄目かな?」
「え、と、その・・・」
「あ、無理には言わないよ!気が向いたらサーカスに来てみてよ、はいこれ、チケット」
ポケットをガサガサと鳴らして中からくしゃくしゃになったチケットを僕に渡した
「え、えっ」
「じゃあね、そろそろ会場準備しないと!」
戸惑っていると、急にその人は走り出した
「あ、ちょっと、待っ」
「お金はいらないからー!」
そういうことじゃ、ないんだけどなー
「どうしよう・・・これ」
最終更新:2011年07月10日 18:49