「どうしよう・・・こんな俺じゃ、サーカスに入れない・・・」
ついさっき、また禁じ手を使ってしまった。
俺の能力「無限の収容空間を作り出す」
空間の中には大量の凶器が収納されている
こんな人間でもない俺がサーカスに入って良いのか・・・?
「でも、入りたい・・・」
俯いていると後ろから足音がした
また空間を出そうとしてしまったけど、さっきのこともあったので躊躇った
すると、男の人の低い声が聞こえた
「おーい、そこの小さいお客さん」
「小さ・・・?!」
いきなり、頭をぽんぽんされて更には小さいとまで言われた
なんて酷い人だ!!
「ほら、そろそろ開演するから入れ入れ」
「え、でも、」
「いいからいいから、チケット持ってるんだろ?はい、回収ー」
手に持っていたチケットを簡単に取られてしまった
「あ・・・」
「入った入ったー」
「わっ、ちょ」
おじさんに背中を押されて強引に会場の中へと入らされた
「・・・わあ」
そこはほぼ満席の会場で、少し薄暗くて不思議な感じがした
「Ladys And Jentleman!!小さなお子さんから老齢の大人、皆々様!
本日は『ポリトワルサーカス』へようこそおいでくださいました!
私は皆様をまか不思議の世界へとご案内する、道化のクラウンと申します。
どーぞ、お見知り置きを。
さてさて!このサーカスでは皆様をめくるめく愛と奇跡と、
ちょっぴりスパイスの効いた魅惑の旅へとご招待致します。
団員達は皆様の訪問を心よりお待ちしておりました。
どうか失敗しましても、生温かい目で見守るか、拍手をしてあげてくださいね?
では、前置きもこれぐらいに致しまし…て!
それでは、ポリトワルサーカス開演でございます!」
「「「ワアァァアアアア!!」」」
会場から歓声が沸き上がった
ん?あのひと、さっきのおじさんじゃ・・・?
「まず初めは!我がサーカス団エース勢による、多大な大道芸をご覧下さいませ!」
舞台袖では一助とチエが出番を待っていた
「よかった、ユキじいちゃんと言えた・・・」
「ユキじいはやるときはやるおじさんだからね、しつこいけど」
「なんだー、お前ら酷いなあ」
進行を終えたシロユキが舞台袖へ戻ってきた
「僕はほんとのこと言ってるだけだよ」
「余計酷いなあ・・・」
「ほら、チエちゃんそろそろ出番だよ、こんなおじさんに構ってないで、お客さんが待ってるよ」
「うん、ありがとう一助」
「俺の立場って何なんだろうな」
「本日は、お忙しい中ポリトワルサーカスに来てくださり誠にありがとうございました
次回の上演は・・・」
「みんなお疲れ様でしたー!」
『「「「「お疲れ様でしたー」」」」』
サーカス団の楽屋で、サーカスの閉場の締めくくりとして団員全員が集まっていた
そこへ一人の少年が訪ねてきた
「あの、すみません」
「あ、君は昨日と一昨日の!!」
ソウトはその異様な服装から団長と判断し、団長へ向かってまっすぐ進んできた
「あ、えっと、その・・・」
「はいはいー」
団長はわくわくしながらソウトが話し出すのを待っている
ソウトは深呼吸をすると、団長の見えない目をしっかり見た
「俺をサーカス団に入れてください!!」
最終更新:2011年07月29日 19:40