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フォレストマジシャンと衣装係

そこは、あるテントの中だった。

「こらシュウト君、動いちゃだめです!」
「…はい。」

そこにいたのは、サーカス団員全員の衣装を作り上げたキョウコとややぐったりめなシュウトだった。
シュウトは最近入団したばかりだが即戦力としてサーカスに出るため急遽、こうして衣装を作っているのである。

「シュウト君って結構がっしりしてるのね。驚いちゃった。何かスポーツでもやってた?」
「いえ、何もやってないですけど…。あ、でも、結構バイトをしてるから、それもあるかも。」
「あまり無茶はしてだめだよ?…はい採寸終わり。後は自由に練習とかしてもいいからね?」

そういうと、キョウコはさまざまな色の布を取り出した。大体は緑系の布で、それを器用に縫っていく。
その動作を、シュウトはじーっと見ていた。

「、どうしたの?シュウト君。練習しないの?」
「、えっと、キョウコさんの縫い方を見てたんです。俺も裁縫が好きなので。」
「そう。じゃあ存分に見ていきなさい?サーカス団の人全員の衣装を縫った私のテクニック。」

すべてを縫い終わるのにそれほど時間はかからなかった。
すいすいと針を通していくとどんどん形が出来上がり、できたのはタキシードのような服だった。

「完☆成。こんな感じでどうかしら。シュウト君をイメージして作ってみたんだけど。」
「着てみてもいいんですか?」
「どうぞどうぞ。」

するりと腕を通してみると、すごく自分にあっていた。
少し驚く。それを見たキョウコは笑い、道具を片付け始めた。

「これ、すごいですね…!」
「慣れてますから。ほら、練習しないと、だよ。」
「はい。衣装はどうすればいいですか?」
「それはそこいらへんに置いといて。あとでしまうから。」
「キョウコさん。」
「なぁに?」
「今度、裁縫教えてもらってもいいですか?」

その問いに、

「まっかせない!」

笑顔で返した。

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最終更新:2011年07月30日 04:31