「……もしや、そこにいるのはミナでありマスか? 久しぶ」
「ひ、ぃッ!?」
「……いつものこととはいえ、その反応はもう少しどうにか出来ないでありマスか?」
「ご、ごめんなさい。その、この時間薄暗いから、怖くって……」
「そういう貴方も妖怪の一人でしょうに、何で夜が怖いと……。それはそうと、最近顔を見ないでありマスが、主や琴音さんには話をしたでありマスか?」
「……最近は、あまり」
「主や小生はもとより、他の者たちも心配しているでありマス。
シン・シーの一件も懸念事項でありマスし、連絡が取れないと皆困るでありマス」
「その事は知ってます……とても怖い人だって、ことも」
「ではせめて、どこにいるかだけでも……っと、失礼」
「………まだ、私は私になれてません、から」
「そう、でありマスな……主のルーズリーフも、貴方の話だけが半端に書かれていたでありマス」
「あの時、あの事さえなければ……。それで今は、どのくらい……?」
「ざっと半分……くらいだと思うでありマス。結構前の事だと聞いた気がしマスし、完全に思い出せるかは」
「それなら、それでも。『私』のいる所には、人さえ来なければ、何も起きませんから」
「頻発している怪奇現象はやはり貴方でしたか……制御が効かないのは問題でありマス」
「大丈夫……私が眠っていれば、誰も死なない、ですから」
「……一つ、聞かせてほしいのでありマス」
「?」
「なぜ、他人や周りをそんなに怖がるのでありマスか?」
「……それは簡単です」
「人間が怪奇現象を……『私』を怖がっている。その想いが、私にそのまま反映されている、だけですから」
「怪奇現象」と「とおりゃんせ」
(恐れそのものたる少女)
(彼女の怯えは)
(鏡映し)
最終更新:2011年08月08日 16:31