アットウィキロゴ

陰陽師・秋山 月光の決意

「へっ?;春美殿が部屋から出てこない?;」
久しく寺に戻るなり父である冬玄にそう言われた月光。
冬玄は一つ頷き続けた。

「先日、ウスワイヤが襲撃にあったのはきいているか?」
「星殿から聞いているぜよ。」
「春美達はそれを聞く前にウスワイヤについて、眼の前の惨劇に相当のショックを受けたようだ。」
「それで、寝込んどるんがか?」
「寝込んでいるかどうかはではわからないが、籠りきりで…。」
冬玄はちらっと春美の部屋を見ながら言った。

「キリ君もいるし、先程ゴクオー君もこちらに来たが、今話すことはできんぞ。」
「そうがか…。分かったぜよ。」
「…とはいえお前の用件、聞いてなかったな。」
「今更がか?;」
苦笑いをしながら、月光は此処に来た旨を簡潔に伝えた。

「…今頃陰陽術を、か?」
「確かに今までは剣術だけで何とかやってこれた。でも、いい加減限界に近付いてきとる。」
「確かに素質はあるが、一日二日では…。」
「星殿達には伝えてきたぜよ。泊りがけの覚悟もできとる。」

「いままでのつけが回って来たと考えてもいいぜよ。とにかくもたもたしとる時間はない。」
「…。」
月光は真っすぐ冬玄を見た。
「お父様。あしは、近いうちにアースセイバーに登録しようと思っとる。」

「じゃが、中途半端な術では星殿達を守ることもできん。あしは強くなるために剣術を極めた。これも、強くなるための一つだと思うぜよ。」
「…月光。」
長くなると判断したのだろう。冬玄は彼の言葉を遮り、外を指さした。
「記憶違いでなければ…ついこの間まであそこに樹がなかったか?」
「! それは…。」

答えるのに口ごもる月光。それを見、冬玄はまた一つ頷いた。
「分かった。」
「…お父様?」
「撫子さん達に部屋を手配させる。今からこの寺院に泊まり込みだ。ただし…。」
冬玄はすっと指を立て、月光に向けた。

「3日だ。3日で完成させてやる。」
指は確かに3本立っていた。

「えっ…!?」
「実力は十分にある。後はコントロールだけだ。」
「じゃけど、2週間でも少ししか覚えきれんかったとに…。」
「大丈夫だ。途中でへこたれなければな。」

ついてきなさい。そう言い、冬玄は踵を返した。
暫く呆気にとられていた月光だったが、そのうちはっとし、冬玄の後をついていった。


陰陽師・秋山 月光の決意


「…っ;たく、主じゃったら…いや、『主じゃなかったら』68回は死んどるぞ…;」
「かく言う貴方もその肩書がなければ75回死んでいるのでありマス…。」
「げほっ!…ごめんね、キリ君も、ゴクオー君も…。」
「しかし、まだ時間はかかるかの…。」
「今日はもう体がもたないのでありマス。明日…いえ、明後日にまた。」
「うん、久しぶりだったから、すごく疲れちゃった…;」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2011年11月12日 22:03