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思わぬ助っ人……?

「……やーれやれ、どーしたもんかな?」

珍しく間延びの少ない口調で、理人は倒れた佑を見ながら頭をかいた。
周りを見渡すと、パニッシャーは既に機能停止した2体が転がるのみで、動くものの気配はない。念のため、索敵能力つきの眼鏡をかけて見回すが、特に反応はない。

となれば、残る問題は一つ。意識を失った佑をどこに運ぶか、だ。

「……まーさか、ここに置ーいとくってわけにーは……いーかないよなぁ、やっぱ」

さすがに人としてそれはどうかと思う。他人なら放っておくが、ここまで関わって放り出せるほど人間をやめてはいない。
とにもかくにも、まずはストラウル跡地を出ねばなるまい。
そう決めた理人は、鞄を片手で持ち、中身を回収すると、佑を背負ってひょいひょいと来た方向へ走り出した。



行く道で理人が考えていたのは、佑が起こした現象について。
鞄の中身を放り出したと思うと、パニッシャーをその中に「仕舞い込んだ」。
あれは通常の出来事ではない。

(どう考えても、特殊能力だよなぁ……)

しかも、直前の状況その他からすると「性質付加」。つまり、他ならぬ理人自身の力だ。なぜそれを佑が使えるのか?

(同じ能力の持ち主……珍しいけど、皆無じゃないしな)

最近お邪魔した火波姉妹がそうだったりする。
ともあれ、今は跡地から出るのが先だ。ここだと何が起きてもおかしくない、危険が去った以上は一刻も早く逃げるべきだ。
走りに走り、ほどなくして入口が見えてきた。
だが油断は出来ない、小説とかだとこういうときに限って――――

「ほーら来たぁっ!?」

後ろからの気配を察し、回避が出来たのはまさに奇跡だったといえよう。別のパニッシャーがこちらを察知して襲ってきたのである。
しかも数が半端ではない。1、2、3、4、5……10から先はもう数えられない。

(ま、待ち伏せ……そうだ、そうだよ、本体はそのくらいならできるんだよ……)

正直、絶体絶命だった。佑を背負ったままこの数は捌ききれない。ましてや逃げ切るのは不可能だ。

(最悪、この子だけなら何とでもなるか……?)

ナップサックに付加してあるのは、「別空間への収納」だ。佑を放り込めば当座の危機は回避できる。が、自分がただでは済まない。それに、放り込んだ佑をどうやって外に出すかという問題も残る。

(さすがにそれは―――)

考えている時間が一瞬の隙となった。パニッシャーの銃口が一斉に理人を捉える。

「!! しまっ……」

回避する機は逸していた。銃口が火を噴き、銃弾が風を切り――――

「!?」

―――しかし、それらは役目を果たさなかった。とっさに後ずさった理人の前、そこにいたのは――――。


思わぬ助っ人……?

(それは……)

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最終更新:2012年03月09日 17:06