海猫が去って少しした後のこと。
「………ん……」
頭に残る鈍い痛みで、佑は目を覚ました。
寝かされていたらしい。冷たいコンクリートで背中が痛かった。
「おー、気ーがついたーみたいだねーえ」
「理人…さん。……ここは?」
「跡地ーのビルん中ーだーよ」
「はあ…」
ぼんやりと返しながら、上体を起こす。
そのまま辺りを見回してみると、確かに何処かのビルの一室のようだ。
「理人さん、あの……あいつらは?」
「あいつら?」
「あの、機械兵です。何かたくさん出てきた…」
「……あー、あいーつらかー」
理人は考えるように軽く頭をかき、それから答えた。
「あんーたの友達ーが、ぜーんぶやっつけたーよー」
「……友達?」
怪訝そうな顔をしたが、ずきずきと痛む頭に表情が強張る。
無意識のうちに頭を抱えると、理人の心配そうな声が聞こえてきた。
「……大丈ー夫かーい?」
「は、はい……。何とか…」
「どーせあのー子に、待ってろーって言われたーんだ。少ーし休ーんでなー」
「………はい…」
近くの崩れかけた壁に寄りかかると、深く息を吐く。
理人の言う「友達」が誰なのかは分からないが、そのうち戻ってくるのだろう。
今は休むことに決め、佑は再び目を閉じた。
休息
「……寝れない…」
「…あーんがい図太ーいんだねー」
最終更新:2012年03月25日 14:53