~クロノ道化師・参戦~
道化の姿をした仮面の男は「自分の世界」で座っていた、ずっと座っていた。
長い間、姿勢も変えず、無機物のように、座っていた
変わったことといえば「白き闇」が報告に来たことぐらいである。
事実、彼は憔悴しきっていた、まだ『完成』していない体で力を使いすぎたのだ。
『今この瞬間までは』。
男は低く名前を呼んだ
「はい」
すぐ返事が聞こえ、
男と違う模様の仮面の青年が現れる
青年はやけに猫背で色あせたローブを身にまとっていた
「終わったようだね?」
仮面の男は青年に問う。
「えぇ、さすがにすべての『杯』を破壊するには時間がかかりましたが、
これで完成度は90%を越えるかと・・・。」
青年はかすれた不健康そうな声で淡々と事実を告げる。
「そうか・・・それじゃぁ」
男は立ち上がり、体をねじった、
男の体は「ありえないほどに捻れた」
腕も足も体も首も優に5回は回転した。
普通の人間なら悲鳴をあげ、逃げ出すだろう、
しかしこの場所に普通の人間はいなかった。
男は体を元に戻すと
「私も入れてもらうとしますか」
仮面の口の両端をつり上げた。
最終更新:2012年07月28日 16:31