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店主の次の矛先

「ハァ…ハァ…」

胸を押さえ、フラフラと森の奥へと向かうレオナ

「ハァ…ハァ………この辺で、いいか、な…」

膝を地に突き、息を整える。
幾分か楽になった後、彼女は『それ』を行った。


「来て、『アンドーラ』」


主の呼び声に呼応するかの様に、アンティークショップは瞬く間にそこへ現れた。

「ありが、と……痛ッ!」

未だに肺が痛む。
それだけ、あの鳳凰にしがみつく小鳥の一撃は強烈だった。
レオナは最後に聞いた小鳥の言葉を思い出す。

「戦闘経験はあまり無い…か……不愉快だけど、認めざるを得ないね」

本音を言うと、毎日”復讐”という名の狩りをしたいが、アンドーラの経営や手入れなどもあって、中々狩りが進まなかったのだ。

「…………」

自室へ辿り着くと、すぐにベッドへ雪崩れ込む。
すると忽ち彼女の呼吸から、乱れや苦痛が無くなっていく。

「ふー……治った…ありがとうアンドーラ。いつも助かるね」

返事は、無い。
だが微かな物音を耳にして、彼女は優しく笑った。

「君は、最後の僕の家族。……僕の宿願を果たせるまで、傍にいて欲しい」

刹那、すぐ近くで別の物音が響く。
横を見ると、さっきまで無かった筈の球体関節人形がベッドに転がっていた。

「ふふっ、ありがとう。……さてと、次はアイツらだ」

自身の敵はホウオウグループだけではない。
地球を守護するなどとほざく偽善者共―――ウスワイヤもだ。
ふと、彼女はベッドの傍にある二枚の写真を見つめる。
一枚目には親らしき男女の二人と小さな女の子、その隣に立っている、一番目に背の高い女の子と、二番目に背の高い男の子。
二枚目は一枚目に映っていた小さな女の子がいたが、背が少し高くなっていた。
そして女の子を取り囲む様に、何人かの少年少女が笑顔で立っている。

「………絶対に―――」

その先の言葉はか細く、外の大きな風の音に掻き消された。
そして、レオナは再び受話器を手にする。
血塗られた殺気を放ちながら。

「……どいつの番号に繋がるのかなぁー」

狂笑とした表情でダイヤルを回す。
繋がったのは―――。


店主の次の矛先


(許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない)
(死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ)
(コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル)

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最終更新:2012年07月28日 16:53