「ねーねーリオくん」
「何だ?」
「あそこにいるのってユーリくんだよね?」
「ああ、遊利だな。間違いなく」
「何であんなに落ち込んでるのかなー?」
「…さあ」
某日いかせのごれ高校、2年2組の教室。
トキコとリオトは、隅で塞ぎ込んでいる遊利を見てそんな会話をしていた。
「やっぱりアレだよねー?」
「だろうな」
「とりあえず聞いてみよっか、ユーリくーん!」
「…何だよ、トキコ」
トキコに呼びかけに遊利が顔を上げる。
あまり良い表情ではない。
「いやーすっごい落ち込んでたからさー。…もしかして、幽花ちゃんに冷たくされた~?」
「……………うん、バットで殴られた」
楽しげな声のトキコとは反対に、更にトーンが低くなった遊利。
いつもの事ではあるが。
「なあトキコ…それとリオト」
「んー?」
「?」
「想いに応えてくれるかは置いといてさあ…せめて、どうしたら幽花が笑ってくれると思う?」
「笑う…?」
「そーいや幽花ちゃん、いつも無表情だよね!」
「うん…とりあえず、さ。笑ってくれたら、俺嬉しいんだけどな…」
「フラれてもか?」
「う…それはキツいけど」
リオトの言葉に声を濁す遊利。
そこでトキコが。
「それにしてもユーリくん凄いね~。何回も冷たくされてるのに、全く諦めようとしないし」
「悪く言えばストーカーだな」
「お前に言われたかねえ」
「はあ!? オレはストーカーじゃねえから!!」
「まあまあ、ユーイちゃん大好きなのは周知だし」
「おま、トキコ!!」
噛みつくリオト。
トキコは面白がってるようで、満面にあどけない笑みを浮かべている。
「…まあ、確かにな。別に惚れるところなんて―――」
「あるよ!!!」
といきなり声を荒げる遊利。
トキコとリオトは突然の事に面食らった顔をした。
「だって滅茶苦茶可愛いじゃん!! それに優しいところだってあるし!!! 笑ったら絶対絶対ぜーーーったい可愛いって!!!」
「可愛いのはともかく、優しい…のか?」
「おう! この前、帰り道で小さい子が泣いててさ、幽花が慰めてたんだ。いつも人避けてるけど、本当は冷たい訳じゃ無いんだよ!」
「へえー…あの幽花ちゃんが…」
「それに…その……」
「ん?」
「あーやっぱ何でもない! とにかく俺! 幽花じゃないと駄目なんだよ!!」
「それだけ惚れてんのな」
「そりゃ幽花可愛いs」
「「あーはいはいもういいよ」」
「何だよ二人してその反応!?」
幽霊少年の片想い事情
(まさか誰からも見えなかった幽霊の自分を、唯一見つけて救ってくれたとか、言えないよなあ…)
最終更新:2012年11月07日 20:06