まただ…
最近、俺は毎日のように悪夢を見ている。
生々しいほどリアルなのに、目を覚ました瞬間からどんどん曖昧になっていく記憶は俺を嘲笑っているようだった。
必ず誰かが死ぬ夢。
『俺』も含めてだ。
4日前はチャラい兄ちゃんがバラバラになる夢…
3日前は燃える建物に走っていく兄ちゃんの夢…
2日前は姉ちゃんにビルから突き落とされる兄ちゃんの夢…
昨日は…視界の端で、赤い髪が揺れて、砕け散った夢を見た。
どんなに記憶が曖昧になっても、それだけは頭に鮮明に残ってる。
それが…何を意味するかも俺にはわからない。
この街には関わりの無い俺の妄想かもしれない。
だけど、この街は何かおかしい。何かが息を潜めているようなお伽噺みたいな感覚を覚える。
この街の暗い側面。
そんなものが見えるような気がする。
いや…気がするんじゃない。
俺には『視える』
この街で『起こる・起こった出来事』の全てが。
色んな形で俺に危険を伝える。
止めなきゃ…
この街で起こっている『何か』を。
何でそうしないといけないと思うのかは、自分でもわからない。
ただ、感覚が俺にそう訴えかけるから。
見えないものを『視れて』
あった出来事を『視れて』
これから起こることを『視れる』
昔から、俺の赤い目はそれを視ることが出来た…
…これは、観察者の俺が『見た記録』だ。
最終更新:2013年02月08日 15:32