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藍色と守人の邂逅

某日、いかせのごれの一角。
この日は学校が無く、街中ではちらほら学生らしき者も見受けられる。
その中で、似た色合いをした水色の髪の二人組、蛍とハルキはデートの最中、ただ事ではない景観と血だらけで倒れている男を見つけた。

「…ほっといたらヤバイなあの人…つか、何でこんな事なってんだ?」
「分かんない」
「お前に聞いてないってーの。とにかく、あの人を助けるぞ、ハルキ」
「うん」

行動に移す二人。
まず狂乱し出している人だかりに近付くと、ポケットから筒状の物を取り出し、地面に投げ捨てる。
瞬く間に煙が広がり、人々はその場に倒れ伏した。
煙の眠り薬だ。
当然ながら蛍も眠ってしまう筈なのだが、あらかじめマスクをしていたのでそう至らずに済んでいた。

「よし、上手く行ったな…って!! お前何うっかり煙吸い込んでんだよ!!!」
「すぴー」
「起きろ! バカハルキ!」

と、どこからか取り出したハリセンでハルキをひっぱたく。
「スパーン」と軽快な音が二回響き、ハルキの瞼がゆっくりと開いた。

「ん…おはよー、蛍」
「おはよー、じゃない!! 早くあの人を安全なとこに運ぶよ!!」
「え? …あ、そっか。分かった」

倒れている男の肩を担ぐ二人。

「とりあえず、あそこの路地裏に…」
「うん」

二人がかりとはいえ、子供の力で大人を運ぶには時間がかかる。
それでも蛍とハルキは足を動かし、何とか路地裏に辿り着いた。

「ハルキ。あたしはもう一仕事するから、その人の怪我治しといて」
「うん、分かった」

蛍が路地裏から出たのを見た後、ハルキは上に向かって人差し指を突き立てた。

「タンザナイト」

指から小さな水色の光が放たれる。
すると、男に向かって花の様な形をした光が降り注いだ。
光がかかった瞬間、傷がみるみるうちに塞がり、青白かった男の顔に生気が戻っていく。
血もすっかり消えているようだ。
男の傷が完全に治ったと同時に、蛍が帰ってきた。
腕にはペットボトルや鞄、ペンシルなどが抱えられており、それらには全て血痕が。

「? それ、何?」
「暴れてた人達から取ってきた。もし警察が絡んできたら、厄介どころじゃないだろうし。とりあえず、所有物は早く血痕消して返すべきだな。まあ素手は流石にどうしようも…」
「タンザナイト、使えば消えるよ」
「あ、そっか。じゃあこれも一緒に頼んでもいいか?」
「いいよ」


「……う」

意識を取り戻したブラウ。
ややぼやけている視界に入ってきたのは、木目の天井。
そして自分とさほど変わらぬ年齢であろう女性の顔。

「あ、目覚めました?」
「……ここは」
「あなた、街角で倒れていたんでしょう?」
「! …だが、俺はそこに倒れていた筈だ。それに、傷がどこにも…」
「姪っ子達が運んで来たんですよ。治療もその子の恋人が」
「…そうか、すまなかった」
「そんな。お礼なら姪っ子達に言ってやって下さい」

明るく笑う女性。
と。

「あ、起きたんだ」
「良かったー」
「お前達か……わざわざ助けてくれて、すまない」
「べーつにいいって! あたしらの仕事みたいなモンでもあるし。とりあえずおじさん、今夜は家に泊まっていけよ」
「いや、そういう訳には…」
「一晩休んだら、元気なる。叔母さんのご飯、美味しいから、もっと元気なる」
「………」

ブラヴは仏頂面で蛍とハルキの顔を少しの間見やったが、やがて諦めた様に息をつく。
それを見た二人は違う、それでいて似通った笑みを見せた。

「きーまり! じゃあ改めて自己紹介するよ。守人の乃木鳩 蛍だ!」
「ぼく、ハルキ。ぼくも、守人」
「……ブラウ=デュンケルだ」


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最終更新:2013年04月06日 16:20