「いててて…」
「だ、大丈夫か?リーダー」
「あぁあんのおぉお…クソアマァアアア!!!」
ここ―――いかせのごれ高等学校の階段の踊り場に、マサカズの怒号が響き渡った。
その怒りの対象は、先ほど自分に向かってバケツを放り投げた少女―――ミユカであった。
「あいつ、いつもいつも…調子にのりおってぇええ!」
「まあ、ホントにいつもの事だけどさ」
「追いかけるぞケイ!」
「はあ?何でこっちまで?」
「お前も、あいつのいたずらに引っ掛かったんじゃろが!」
「いや、そうだけどさ…」
実は先ほど、ケイイチもミユカのいたずら―――マナからの手紙と偽って、スタンガンを握らせ―――に引っ掛けられたのだ。
「キシシシシシ!追いかけてみなよー!」
上の階からミユカの笑い声が聞こえてくる。
「ぬぁあああ!!腹立つ!!!待てやコラァアア!」
「ちょ、リーダー!」
怒りにまかせて突っ走ったマサカズを止めようとするケイイチだったが、今のマサカズにはもはや聞く耳を持たなかった。
「追いかけてもまた引っ掛かるのに…」
一人ごちるケイイチであった。
「どこに行ったんじゃあいつ…!」
「ここだよ~」
「おわッ!」
いつの間にか、ミユカが背後に回り込んでいた。
しかしミユカはすぐ逃走に戻った。
「待てや!!!」
「待ったないもーん!キッシシシシ!」
特徴的な笑い声を上げながら逃げるミユカ。
そのれを追いかけるマサカズ。
すると、階段まで来たミユカは軽々と全段を飛び越えて行った。
元々体育の得意な彼女だっが、もはやその運動神経は並どころではない。
「この…ッ!」
ミユカの名人芸に驚きつつも、マサカズはすぐに追いかけ始めた。
が、1つ目の階段を降り、2つ目の階段に差し掛かったところで―――。
ビシャッ!!
「キシシシシシ!また引っ掛かった~!」
「な…」
現状に戸惑うマサカズ。
彼の顔面は、ミユカの投げた泥団子で黒く染まっていた。
「ばいばーい!」
「ばいばーい、じゃないわボケーー!!」
またしても、マサカズの怒号が響き渡った。
※加筆修正有り(2013/06/15)
| 作者 | 登場人物 |
| 十字メシア | ミユカ、マサカズ、ケイイチ |
投下順
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