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その決断の先は(仮)

「…ホウオウを抜ける、ねぇ…。」
ストラウル跡地の廃ビルの屋上。
「すみません、行き成りそんなこと言っちゃって…。」
「いや、いいんだよ。お前なら何れ、いうんじゃないかと思った。」

ネクタイを緩め、ノアは言った。
柵に体を預け、濁った空を見ている。
その後ろ姿を見守るように、ノルンが立っていた。

「敬愛なるホウオウ様は、僕の能力を受け入れ、役立ててくれました。僕にとってホウオウ様は「親」同然です。」
ノアは攻めるでもなく、褒めるでもなく、ただ黙ってノルンの話を聞いている。
「でも、いずれ「親」元を離れるのが子供でしょう?例えそれで縁を切られても、一人立ちは大切だと思うんです。」
ノルンの言葉が、言い訳がましく聞こえるのは気のせいだろうか。

「何れ言うんじゃないかとは思ったけど、思ったより時期が早かった、ていうのが率直な感想だな。」
「…。」
「何かあったか?学校とかで。俺と組む前の話だろ、多分?」
「…はい。正確には、貴方と組むように命令された時ですね。」

「学校生活でぬるくなった、とでもいいましょうか。あの学校で様々な人と話し合い、触れあううちに、その縁を切りたくなくなったのです。」
「そのためならホウオウとの縁を切ってもいいってことか?」
「まぁ、そういうことです。」
「…変な奴。」

「変なのはそちらでしょう?遊び半分でホウオウグループに入るなんて。」
「…まぁ、な。」
ノアは振り返り、柵によっかかって反り返った。

「でも、入ってて気がついた。」
「僕も、学校に行って気がつきました。」
二人は目線を重ね、同時にいった。

「「ホウオウグループは、間違っている。」」

「…お前とは気が合うようだな。」
「まるで運命ですね。」
「お前と組まされて正解だった。」
「お互い様です。」

二人は互いに、手をしっかり握った。

「絶対、俺たちの本当の人生を見つけ、つかむ。」
「勿論です。」
「「そのためなら、二人一組も喜んで受け入れよう。」」

ある意味では大きな進展。
ある意味では大きな後退。
ある意味では大きな変化。
ある意味では大きな停滞。

その決断の先は、「神」のみぞ知る。

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最終更新:2011年02月24日 15:40