「身体強化型特殊能力?」
とある浪人の家に寄った由衣は、唐突にその言葉を聞かされる。
目の前にいる女浪人は、ああ、と一言だけいい、かったるそうに頬杖をついた。
「一言に特殊能力といっても、種類が結構あるのは知ってるはずだろ?身体強化型はその名の通り、自らの肉体を変化・強化させる能力。例えるなら、あんたのとこの店長みたいな感じだ。」
「成程な…。」
「まぁ、「ナイトメアアナボリズム」なるものがあるくらいだからな。」
この女浪人。僅か26歳で人生の栄枯盛衰を全て経験したらしいのだ。
幼少期に「改造手術」を施されたために学校にいけず、ウスワイヤに保護される。
その後、小女時代に探偵を、青春時代に弁護士を経験する。
しかし、とある策略にはまり、地位も名誉も全て剥奪された。
ウスワイヤからの保護で、幼馴染の男と二人、なんとかやっていけている状態らしい。
そんな彼女、「暇つぶしの一環」として、今回由衣の依頼を無償で引き受けたのだ。
「で、それが今回の調査と何の関係があるんだ?」
「…店長の親族の話だったな。全員亡くなったとお前は聞いたらしいな。」
女浪人は、男が注いだコーヒーを一口すすっていった。
「…生きてるかもしれないんだよ、店長の兄弟が。」
「えっ!?」
「あくまで「かもしれない」ってだけだけどな。確か弟が二人だったな?」
「聞いた話な。んで、店長は死んでると思ってる。」
「さっき話した、身体強化型特殊能力。自分の体に負担をかけるものが多いから、そう多くはいないんだよ。」
「…つまり、その能力者を当たれば…って話か?」
「既にウスワイヤに頼んで何人か目星をつけてる。
ホウオウに入った可能性もあるが、あたれるだけ当たってみるよ。」
「ありがとう。助かった。」
「良いんだよ。店長のこと、知りたいって言ったのお前が初めてだしよ。」
由衣は立ち上がり、玄関へ向かった。二人も見送りのためについていく。
「…最後に、聞いていいか?」
「…なんだ?」
「あんた、店長と知り合い?」
「…さぁな。」
追記
「「私ら絶対キャラ被ってるよな!!orz」」
最終更新:2011年02月24日 15:44