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『感情爆裂~ウスワイアにて~2』

「ところで、何の用?」

聖が苛立っているのに気づかず、ミユカは本題に入った。
マイペースなミユカを殴り飛ばしたい衝動を抑えつつ、聖はミユカの質問に答える。

シグマの訓練相手を担当する奴が、別の用事でいなくてな、お前に代わりをやってほしいと隊長が」
「私が?」
「シグマの能力を一番把握してのるが、お前だからという事だ」
「ふーん…分かった、カナちゃん戻って来たら行く」
「あのガキくさい娘か?」

聖の言葉にミユカの表情に嫌悪の色が浮かんだ。
「そんな言い方ないでしょ?」
「事実だろ。大体、俺はあいつがアースセイバーにいるのが気に食わねえんだよ」
「何で?」

声にも苛立ちが含みはじめる。

「あいつの能力って、只浮かれたり喚いたりするだけじゃねーか」
「そんな事ない!それにカナちゃんは、能力以外にも凄い所が―――」
「頼りない勘で一般人とホウオウグループの人間を見分ける、だろ?」
「頼りなくなんかない!!」

次々と出て来る聖の皮肉と嫌味の混ざった言動に、ミユカは怒声を上げた。

「普通に考えてあんなガキくさい奴、アースセイバーにいれる立場なんかじゃあ―――」

その時。


ギロッ!

「ッ!?」

聖はミユカの変貌―――蛇の目つきに変わり―――に驚愕する。
鋭い蛇の様な目で聖を見据えながら、ミユカは静かに怒りを表す。

「いい加減に人を踏みにじる様な言い方はやめて…首筋噛むよ」

その言葉に思わず、聖はミユカの口を見てみる。
口の中からは鋭い牙が覗いていた。
とは言っても小さい為、首筋を噛む事は出来ないが、それでも殺意は剥き出しになっていた。

「…チッ、わーったよ」
「じゃあいい」

いつの間にか、ミユカの目は人間の目に戻っていた。

―――こんな目して、自分で気づかないっておかしいだろ。

少しでも怯んだ自分に苛立ちながら、聖は思った。

「よーミユカ。お前、この前シグマ連れて外出したんだって?」

再び談話室に入ってきたのは、黄色のバンダナを頭に巻いた、黒髪の少女―――ではなく少年、ハヤトだった。

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最終更新:2011年03月17日 14:53