「お疲れ様。」
「おう。」
「・・・どうだった?」
「相変わらず。泣きべそかくしか能の無ぇ餓鬼だったよ。」
「へぇ、可愛いじゃないか。」
「お前だけだ、そう思うのは。・・・早く車動かせ。」
「はいはい、仰せのままに。」
「・・・・・・・・・」
「そういえば、腕輪どうだった?」
「おぉ、ちゃんと機能してたぞ。」
「それは良かった、・・・開発部に良い報告が出来そうだよ。
あいつら、シギが勝手に持ち出したって聞いた時はかんかんに怒ってたぜ?」
「あんなとこに置いてる奴等が悪ぃーんだよ。俺は悪くねぇし。」
「・・・出された玩具を好き勝手に扱う、そういうところはなんだかトキコちゃんに似てる。」
「・・・・・・・・・」
「ちょ、シギ!車内で暴れるな!!」
「黙って車動かすか壊されるかどちらかにしろ。」
「・・・へいへい・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・シギ、」
「なんだ?」
「何で今になってあんな警告を?」
「・・・・・・・・・」
「シギがトキコちゃんに八つ当たりしに行くのはいつものことだけど、
他人を使った脅しなんて今までしたことがないじゃないか。」
「・・・べぇつに?他意なんてクソもねぇよ。」
「トキコちゃんの友人関係、
ホウオウグループでの位置、そして彼女自身の心境の変化。」
「・・・・・・・・・」
「当たり?っいてててて!!!」
「事故るか?お?事故すっか?てめぇの愛車でよ。」
「ご、誤魔化さないあたり肯定と見て取れるんですけどあだだだ!!!」
「ッチ」
「っはぁ・・・あー、痛ぇ・・・」
「だいたいあの糞餓鬼はなぁ、物に執着しすぎなんだよ!!捨て切れねぇ捨て切れねぇって我儘の一点張りで、
大事なモンがどんどん増えていく・・・いつか自分の身を滅ぼすことも知らずにな!!俺はそれが気に食わねぇんだよ!!」
「痛い!!痛い!!シギ!蹴るな!!」
「大人しくホウオウの『狂信者』面してりゃぁいいものの、欲の赴くままに好き勝手暴れやがって・・・!!
子供のくせに、餓鬼のくせに!!」
「シ、シギそれひょっとして心配しガフォ!?」
「んなわけねぇだろうが馬鹿!!」
「っー・・・はいはい、自分とトキコちゃんとの親族関係が発覚するのが嫌だからですよねそうですよねー。
・・・はぁ、素直じゃないなぁ・・・」
「ッケ」
「・・・で、これからどうすんの?」
「あ?」
「能力持ちの犯罪者の回収、輸送、が今回俺らの仕事だけど、もう粗方済んでるだろ?
で、本国に帰還するまでまだあと何日かはあるけど・・・」
「まだだ、まだ終わりじゃねぇ。」
「・・・あー、例の神出鬼没の?」
「んだよ・・・俺は正直どうでもいいんだがな、能力の覚醒を促すだかなんだか、で、
間接的に事故を引き起こすだか・・・あー、忘れた。とにかく放っておけないから視察してこいっつー話らしいぞ。」
「でも、直接どうにかするのはアースセイバーの仕事だろ?俺らは関係あるのか?」
「知らねぇよ、ロビンに聞け。」
「・・・看守長、しっかりし、あだだだだ!!!」
「上の考えてることなんざ俺は知らねぇ!!犯罪者がいたら半殺しにして刑務所に叩き込む、それで良いだろうが!!」
「うわ、横暴!!」
「やかましい!!」
「いてて・・・ほんっと横暴だなぁ・・・シギは。」
「どうせ、てめぇが考えてるのはあの糞餓鬼の事なんだろ?」
「あ、バレた?」
「あの糞餓鬼、別に放置してても良いんだが・・・腐っても俺の餓鬼だからな、尻拭いはしていくさ。」
「尻拭い?」
「あぁ、・・・・・・何、簡単だ、」
「もうホウオウしか見ないようにすれば良い話だろ?」
とある父親と男の話
(その時)
(朱鷺は、)
最終更新:2011年03月27日 00:48