“神”に手に入らないもの

近頃目に見えてわたしはおかしい

人を斬ることに対して
躊躇などなかったはずなのに
わたしは、ホウオウ様に勝利を導くための
女神なのに

『ファスネイ様。エナジー補給の時間です』
『うん…』
『近頃どうかなさいましたか?何か…』
『へん?』
『は…』
『わたし、へんなの?』
『い、いえ、そんな滅相もありません』
『………ロゼ、わたしへんなの、こわい…』
『ファスネイ様…』

《“友達”になりましょう、ファスネイさん。こっちたちの仲間に…!》

『ロゼ、わたしたちは、友達にはなれないの?』
『…それはできません』
『どうして?』
『あなたは神ですから』
『…』

そう、わたしは女神
だから孤高の存在でいなくてはならないの。それなのに
期待と不安がないまぜになる
知りたい
“友達”が何なのか
わたしにできていいものなのか

『(けいいち…わたしあなたに、あいたいよ…
わたしにもともだち、できるのかな…)』



“神”に手に入らないもの
(ほしいよ、ほしい)
(これが、“欲求”という感情)

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最終更新:2011年03月27日 00:54