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二人の神

チェシャに言われた言葉が胸に突き刺さった
…そうだろう。わかっては、いる
《友達になろっ!》

『…トキコ』

そう、わたしにとって純粋な意味では初めての友達
こんなに怒り狂ったのは、きっとイヴにケイイチを殺されかけた時以来だ

『わたし、何もできないなんて…』

ギリリと強く唇を噛むと、鉄の味が口一杯に広がる
鬼畜でも、実の娘をあんなに殴り倒すことのできる父親でも
一般人には、違いない

『…ッ』

瞬間、背筋を走る悪寒
まさか、あの男か?!
振り替えると、そこには金髪碧眼の女性が、にこりと笑った

わたしによく似た顔で

『…っ誰?!』
『見つけましたわ、ファスネイ・アイズ
『その名を…?!』
『私の名前は、ベガ。早速だけど、死んでくださいな?』
『なっ…』

ぶわりと辺りに漂う霧
足を絡めて動けなくなる
能力者…いや、この力は

『あなた、人工神ね』
『よくおわかりになりましたね』
『その顔…どういうつもり』
『これはあなたへのアンチテーゼです。
主のイメージにはあなたと
あの男の姿が一番色濃く残っていたので』
『あの、男?』
『…あなたに多くを語る気はありません』

――――来る!!

素早く、わたしの中の“執着”を具現化させる
鎖が霧を追い払うと同時に、素早く背後を取り、頭の中にイメージを張り巡らせる

『間に合いますかしら』
『黙りなさい!』

以前に、黒騎士に襲われたときに出現させたユニコーン
鮮明な記憶と共に、現れたそれの毛並みは朱色をしていた
そう、これは
トキコの色

『独創的な創造物ね。何を意味しているの』
『…今のわたしに出会ったのが運の尽きね、ベガ』

その朱色の翼馬を携え、瞳は熱く燃えたぎる

『わたし、今とても虫の居所が悪いのよ』




二人の神
(…スイネちゃん?)
(トキコは、友のいない部屋で目覚めて、なぜか胸がざわついた)

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最終更新:2011年03月27日 00:54