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『蛇、獣と一緒に外に行く3』

「ところで…ホントに外に行く気なんすか?」

シノの予想外の言葉に、2人は体を強張らせた。

「…聞こえてた?」
「もちろん」
「お願いッ!シグマをどーっしても!外に連れて行きたいの!」
「ミユカ」

真剣な顔つきになったシノは、冷静な声で話し始める。

「シグマはまだウスワイアの能力者っす。安易に外出出来ない事を、知らない訳じゃない筈っすよ」
「うう…」

シノの厳しい言葉に、ミユカは思わず後ずさりする。
が―――。

「なーんてね」
「へっ?」

急に笑顔になったシノ。
ミユカは訳が分からないような表情をする。

「外に出かけていいっすよ。勿論、シグマを連れて」
「え、いいの!?」
「シグマはあの通り、世間知らずで常識に疎いから、勉強のつもりで連れてって欲しいっす」

シノの優しさにミユカは満面の笑みを浮べ、大きく「うん!」と頷く。

「この事は黙っとくから、安心して行くっすよ。シグマの事、よろしく頼むっす」
「ありがとう、百科事典さん!シグマ、行こう!!」
「う、うん!」
「行ってらっしゃーい」

好奇心に満たされた瞳の獣の少年を連れて外に行く蛇の少女を、シノは手を振って見送った。





「とりあえずどこ行こうかな~…」

グゥ~…

突如耳に入ってきた、空腹の音。
どうやらシグマの様だ。

「あれ、昼ごはん食べてないの?」
「…忘れてた」

シグマの顔が見る見るうちに真っ赤になった。
そんなシグマに、ミユカはクスクスと笑う。

「わ、笑うなよ~」
「ごめんごめん。じゃあ、ご飯食べに行こうか!」
「え、戻るのか?」

シグマは眉をひそめる。
おそらく、彼にとってご飯を食べる場所=ウスワイアなのだろう。

「違うよ。別の、ご飯を食べる所に行くの」
「???」
「まあ、行ってみれば分かるよ」

まだ疑問が解決していないかの様な表情のシグマを連れ、ミユカは目的地へと走り出した。

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最終更新:2011年03月28日 00:56