『そういえば』
レストランから帰宅する途中、はたとスイネのことを思い出した
僕のこととトキコのために、どうやってか連絡先を調べて連絡してきたスイネ
トキコのためを思うなら、僕に黙っておくべきではないと思ったのだろう。…はじめて会ったあの日から、随分と彼女も変わったみたいだ
『お礼は…するべきだよなぁ』
カチャ、と携帯を取り出してコールする。…番号あってるよな?
………でないぞ?
『おかしいな。』
《もしもし?!スザク?!》
『どわっ?!誰…
ハヤト?』
なんでスイネに電話をかけたのに
ハヤトが出るんだ?意味がわからない
息を切らしたような、切羽詰まったような声
『…何かあったのか』
《察しが早くて助かるぜ!
なぁお前、スイネなんか変なとこあった?!》
『変?』
《何かに怯えてたとか…狙われてる様子とか…》
『いや……ていうか』
(どちらかといえば、狙ってるというほうが正しかったような…)
『で?何?』
《スイネが…スイネが血、とまんなくて…胸に、穴が…!》
『?!』
まさか、あの男…トキコの父親に返り討ちにでもあったか?!
ウスワイヤには確か、細胞操作を使える医者がいたような気がしたが…
《ハヤト!!手が緩んでんだよ!しっかり止血しやがれ!》
《頼むスザク!!情報が足りなさすぎるんだ!協力してくれ!》
『…わかった!』
携帯の電源を切ると、僕は走り出した。スイネが僕に残した思念が、どうやら彼女とリンクしているらしい
『トキコを頼むぞってときに…絶対死なせないぞ…!』
駆ける朱雀
(彼女の体温が低くなっていく)
(一刻を争うのかもしれない)
最終更新:2011年04月01日 15:50