狐の苦悩と猫の優しさ
「私さ…何もできないよな」
「凪姉?」
「スイネの側にいてやれなかった、トキコが苦しんでるのにも気づけなかった。私…全然ダメだな。」
「凪姉のせいじゃないって。」
「確かに私のせいではない。でもな、こんなもの一本作れたところで誰一人救えやしねぇんだよ!う…っ、ふぇ…」
「凪姉、泣いてるの?」
「んだよ、笑いたきゃ笑え。爪スつ-;ス」
「笑わないよ。だって、誰かのために泣けるって素敵なことじゃない。…ボクにはそんなことできないよ。だから大丈夫。」
「ありがと…しかし弟分の前で泣くってみっともないなぁ。忘れてくれ。」
「昔は男のボクの方がほぼ毎日泣いてたからドローですよ。」
「そうだな。さ、トキコのためにもスイネを迎えに行かないとな。…お前のバイト先の医者、相当優秀なんだろ?絶対大丈夫だって。」
「…はい!」
猫と狐は、朱鷺の想いを胸に走り出す。
救済の時は近い。
最終更新:2011年04月12日 23:21