「……」
「どうしても話したくないなら」
「いや、話す」
ミユカは店長の言葉を遮る。
「シグたん、話してもいい?」
ミユカの問いに頷く
シグマ。
話してもいい、という事だろう。
ミユカが告げた事実に、店長は思わずシグマを見る。
「…こんな幼い子が?」
その言葉が勘にさわったらしく、シグマはむっつりした表情をして、
「俺、チビだけど強いもん!」
だがその言葉にミユカは―――。
「まだ訓練終わってない人が言う言葉じゃないでしょー」
「うー…」
テーブルに突っ伏すシグマ。
その表情はさっきよりもむっつりしている。
「…能力は凄いんだけど」
「でも」と、ミユカは付け足して続ける。
「でも?」
「…捨てられたの」
「え?」
店長は思わず聞き返した。
実際、シグマの能力は知らないが、アースセイバー独立隊員であるミユカが言うのだから、強力な能力に違いない。
なのに捨てられた。
店長の疑問を察したかのような表情をし、ミユカは言った。
「シグたんは、『戦い』をよく分かってなかったみたいなの」
「…戦いを?」
兵器にとって大事な『戦い』―――それを全く理解してなかった?
「シグたん自身も、理由は分からないみたい。それに…」
「それに?」
「…常識も知らなかったから」
その時―――。
「出来たよー!カルボナーラとヨーグルトパフェ」
由衣が完成した料理を持って、奥から出て来た。
「おー!待ってました~♪」
歓声を上げるミユカ。
対してシグマは―――。
「何か上手そうな匂いだな!これ!!」
と、金色の瞳を輝かせて言った。
まるで宝物を見つけた子供の様に。
最終更新:2011年04月13日 20:02