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『蛇、獣と一緒に外に行く8』

「そりゃあ、私が作ったんだもの!」

―――かなっちーだったら、危険な意味・・・になるよね・・・

そんな事を考えながら、ミユカはカルボナーラをフォークに絡ませ、それを口に入れた。

「あー、美味しい~」

とろけるような笑顔のミユカ。
一方でシグマはというと―――。

「うー・・・」

ミユカの真似をするつもりで、一生懸命カルボナーラをフォークに絡めようとしている。
だが何度も口に持っていこうとすると、カルボナーラがするりと、フォークから落ちてしまうだ。
それを繰り返している内に、シグマの目に涙が浮かび始めた。
すると―――。

「不器用だねぇ。貸してごらん」

それを見かねた店長が、シグマからフォークを貸り、カルボナーラを絡ませる。

「1回回して絡ませただけじゃあ駄目なんだよ。4回はしなきゃ。ほら、やってごらん」
「う、うん」

シグマは再びカルボナーラをフォークに絡ませる。
勿論、店長の言うとおりに4回回して。
そしてそれを口に持っていく。
さっきまではその度にフォークから落ちてしまっていたが、今回は落ちる様子も無い。

「お、シグたん出来るじゃん!」
「えへへ・・・」

照れくさそうに、シグマはカルボナーラを食べる。

「・・・美味しい!」

目を輝かせてシグマが言った。
何度も美味しい、美味しいと言いながら食べる姿は、生物兵器である事を忘れさせてしまうぐらい、年相応の子供らしく見えた。
その勢いですっかり完食させてしまった。

「私より後に食べ始めたのに、凄いなぁー」

苦笑いのミユカ。
彼女もたった今完食したところだった。
ヨーグルトパフェでもシグマが先に完食してしまった。

「美味しかったぞ!ゆいっちー!!」

突然あだ名で呼ばれた由衣は驚いたような表情をしたが、すぐに笑顔になった。
そしてシグマの頭をわしゃわしゃと撫でた。
その後、少しの会話を交えた後、2人が会計を済ませて出ようとしたその時―――。

「シグマ」

店長がシグマを呼び止める。

「何だ?」



「例えあんたが戦えなくても、皆はあんたの事仲間だと思ってるからね」
「!」

微笑する店長。
そしてシグマは「おう!」と力強く返事し、ミユカの後を追った。

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最終更新:2011年04月13日 20:02