『
ユウトさんって、いつも私の事嫌がらずに一緒にいてくれますよね』
『え、そうだけど、どうしたの?』
『私はユウトさんの事恐いから近づいたのに、仲良くしてくれて』
『それでもコノカちゃんは僕に話しかけてくれたでしょ?それでいいんだよ』
『ユウトさん、やっぱり優しいなぁ』
『…コノカちゃん、顔赤いけど、具合悪いの?』
『ううん、それよりね、大事な話があるんです』
『え?』
『実は、私』
『私、ずっと前からユウトさんの事が……!』
「待って!その続きは……」
目を開けると、そこには見なれた天井とふかふかとした感触があって
「……あ」
いきなり別の空間に飛ばされたような感覚と、混乱してまだ覚醒していない頭の中
ゆっくりと周りを見回せばここは布団の中で、ウスワイヤに借りている自分の部屋
何処か現実味の無いような気分も覚醒するとともに薄れてきて
「夢、だったのかな」
それにしても、なんて夢を見たのだろう
コノカちゃんが僕に告白しようとするなんて
彼女が僕に対してそんな特別な感情を持っているはずが無い
それに、僕も別に彼女の事は…
「あれ?」
ふと夢の中の自分を思い出す
必死に彼女の言葉を制して、それで、
僕はコノカちゃんに何て言おうとした…?
そこまで考えると、ぼっ、と顔が燃える様に熱くなった
それは意識した事も無くて、身に覚えの無い感情に一人慌てふためいた
その後廊下を歩いていると、シノさんに会った
なんだかいつもより上機嫌で、話したくてうずうずしてるといった様子だ
「ユウト、今日は何の日か知ってるっすか?」
「何かあるんですか?」
「今日は、告白の日なんっすよ!」
「…告白?」
「そうっす!全日本ブライダル協会が1994年に制定した記念日なんすけどね」
「ということは、バレンタインみたいな思惑があるんですかね」
「でも良い日じゃないっすか?あーあたしもプロポーズされたいっす!」
「…告白かあ」
もしかしたらそれが原因なのかなあ
ぼんやりとそう考えつつも、今日どんな顔で彼女に会えばいいのか悩んでいた
最終更新:2011年06月05日 20:03