1964年に初飛行した民間型セスナの双発軽飛行機モデル337のFAC(Forward Air Controller:前線航空統制)機型。アメリカ空軍はベトナム戦争で前線戦場統制機の必要に迫られ陸軍からO-1を借り受けて運用していたが、1966年にセスナ337の装備を決定、O-2Aスーマースカイマスターとして発注を行った。このO-2Aは基本的に民間型337と同じ機体だが、主翼下に4箇所のハードポイントが設けられ、目標指示用発煙弾、機関銃ポッド、ロケット弾ランチャーなどを携行できるようにした。また燃料搭載量も民間型の348Lに対し496Lに増加され、滞空時間の延長が図られている。セスナ337はエンジンを胴体前後に配置したユニークな双発機で、主翼内翼部後縁からブームが延びて尾部を構成している。ブームの両端に垂直尾翼があり、ブームと同じ高さで低翼に水平安定板を設けて両垂直尾翼を結んでいる。この方式だとエンジン1基が停止しても大きくバランスが崩れる事は無く、操縦が容易になるという特徴がある。ただ他の通常形式双発機に比べるとキャビン容積が狭い。