IL-62旅客機(クラシック)(北朝鮮)



IL-62M性能緒元
最大離陸重量 165,000kg
全長 53.1m
全幅 43.2m
全高 12.3m
エンジン ソロヴィヨフ D-30KUターボファン(11,000kg)4基
最大速度 M0.7
巡航速度 900km/h(10,000m)
航続距離 7,800km(最大ペイロード時)
必要離陸距離 3,300m
着陸滑走距離 2,500m
乗員 5名
乗客 138~186席

IL-62(NATOコード:Classic/クラシック)はイリューシン設計局で開発された旧ソ連初の長距離4発ジェット旅客機。1960年から開発が始まり、1963年に初飛行した。幾つかの問題点の修正に手間取り、就役は1967年と大幅に遅れた。試作機はリューリカAL-7エンジンを搭載していたが、量産型からはクズネツォフNK-8-4ターボファンに換装されている。客室を延長し操縦席を近代化してICAO(International Civil Aviation Organization:国際民間航空機関)のカテゴリーIIを取得したIL-62Mは1971年に初飛行している。IL-62Mはエンジンを低燃費のD-30KUに変更した。1978年には主翼や降着装置を強化し慣性航法装置などのアビオニクスを改善、最大195席を可能にしたIL-62MKが登場した。IL-62は各型合計285機が生産され、旧共産圏を中心に75機が輸出された。生産は1994年に終了している。

北朝鮮は5機のIL-62M(P-618、P-880、P-881、P-882、P-885)を高麗航空で運用している。高麗航空のIL-62Mは主に平壌と北京を結ぶ国際線で使用されているが、5機のうち2機は政府専用機である。高麗航空は民間航空会社だが空軍の指揮下にあり、軍事輸送も行なう。国際線に使用されているIL-62Mは機密保持のため、しばしば民間登録番号を変更しているという。1983年にP-889号機がギニアで墜落し乗員乗客全員が死亡した。

【参考資料】
月刊航空ファン(文林堂)
別冊航空情報 世界航空機年鑑2005(酣燈社)


2007-12-02 13:50:41 (Sun)

最終更新:2007年12月02日 13:50
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