■2009年6月の韓国軍関連ニュース履歴
【2009.06.01】北朝鮮、黄海の警備艇と沿岸砲に弾薬増強
政府筋が1日明らかにしたところによると、北朝鮮海軍西海艦隊所属の警備艇と沿岸砲部隊に、平時の2倍以上の弾薬の備蓄が指示された。実際に黄海(朝鮮名:西海)の海軍基地と沿岸砲陣地では車輌の動きが平時より活発になっている事が分かっており、こうした情報との関連性があるか情報当局が注視しているという。
(連合ニュース)
【2009.06.02】弾道ミサイルは黄海側の発射基地に移送
政府消息筋は1日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を積んだ北朝鮮の列車が平安北道鉄山郡東倉里のミサイル基地に到着し、基地内の組み立て施設に移され組み立て段階に入ったようだと伝えた。北朝鮮は弾道ミサイル3基を製作し、1基は4月5日に発射され、1基は現在東倉里のミサイル基地に運び込まれ、残る1基は山陰洞の兵器研究所に保管されていると推測されているが、情報の信頼性は低いという。ミサイルが運び込まれた東倉里の発射基地は2001年頃から建設が始まり、舞水端里の基地の2倍以上の規模がある。東倉里の発射基地は液体燃料の供給装置やミサイル追跡施設が自動化されており、全て手動で行なわれる舞水端里の基地より迅速に発射準備を行なう事ができるため、北朝鮮は弾道ミサイルを新しいミサイル基地に運び込んだのではないかと分析されている。また発射台も40mと大型になっており(舞水端里は30m)、より大きなミサイルの打ち上げが可能だ。だが東倉里の基地は工事が急ピッチで進められているものの、まだ発射台とエンジン燃焼試験施設(2008年5~6月にテポドン2号用エンジンのテストが行われた)しか完成しておらず、全体の完成度は90%程度だという。なお東倉里の試験場は寧辺の核再処理施設から70kmしか離れていないため、核弾頭を短時間で発射台まで輸送する事ができる。
(連合ニュース、朝鮮日報)
【2009.06.02】北朝鮮、日本海沿岸で中距離ミサイルの発射準備
韓国軍当局は2日、北朝鮮が東倉里のミサイル発射基地で準備中の大陸間弾道ミサイル(ICBM)テポドン2号とは別に、江原道安辺郡旗対嶺で中距離ミサイルの発射準備を進めていると国防委員らに報告した。旗対嶺でミサイルを搭載した移動式発射台車輌数台を捕捉し、少なくとも3基以上が発射される可能性があるという。中距離ミサイルは
ノドンと見られるが、2007年から実戦配備が始まった
新型中距離ミサイルの可能性もある。軍当局はこれらミサイルの同時発射もあり得るとして警戒している。
(連合ニュース、朝鮮日報)
【2009.06.02】韓国空軍、GBU-28レーザー誘導爆弾を導入
軍消息筋は2日、アメリカがこれまで戦略兵器として輸出を制限してきたGBU-28レーザー誘導爆弾「ディープ・スロート」を韓国に販売する事を承認したと明らかにした。GBU-28はバンカーバスターと呼ばれる地中貫通爆弾の一種で、イラク戦争中に堅固な地下施設を破壊するために開発されたもの。北朝鮮の核施設やミサイル施設、洞窟内の長距離砲などを破壊する事ができる。韓国は2010~2014年の国防中期計画にGUB-28導入事業を予定している。
(連合ニュース)
【2009.06.02】北朝鮮、金総書記の後継者に三男の正雲か
韓国の国家情報院が2日、北朝鮮の金正日総書記(67)の後継者に三男の正雲(26)が決まったとする兆候を確認した事が分かった。北朝鮮本国から各在外公館宛てに「後継者は正雲」と伝えられたとの事。
(毎日新聞、連合ニュース)
【2009.06.03】米、韓国政府の北朝鮮情報管理に苦言
政府関係者によると、アメリカは北朝鮮の大陸間弾道ミサイルの情報を韓国メディアが詳細に報道した事について、韓国政府に対し「北朝鮮情報の判断には慎重を期すべきだ」と伝えたとの事。ほとんどの北朝鮮情報がアメリカの情報資産を通じて収集しているにも関わらず、韓国政府が独自に北朝鮮情報を公開しているとして、強い不快感を示したものと思われる。
(連合ニュース)
【2009.06.04】在韓米軍のA-10攻撃機3機が退役
烏山基地に配備されている第51戦闘航空団(在韓米軍)のA-10攻撃機3機が年内に退役する予定との事。
(連合ニュース)
【2009.06.04】北朝鮮警備艇、黄海で韓国海域に侵入
韓国合同参謀本部は4日、北朝鮮海軍の警備艇1隻が14時47分に黄海の延坪島西側7.5マイル近海の北方境界線(NLL)を超え、韓国領海内に侵入したと伝えた。北朝鮮の警備艇は違法操業する中国漁船3隻を追い払っていたが、韓国海軍の無線による警告を無視して北方境界線を越え、韓国領海内に約1.6km侵入した。その後この警備艇は韓国海軍高速艇から2回の警告を受け、約1時間後に引き上げた。
(毎日新聞、連合ニュース)
【2009.06.05】北朝鮮、年内に核兵器搭載大陸間弾道ミサイルの開発完了
北京の外交・安全保障筋は5日、北朝鮮は年内に核兵器搭載の大陸間弾道ミサイルの開発を完了させる計画を立てており、これに伴い年内に3回目の核実験を行なう予定だと伝えた。3回目の核実験は、ICBMに搭載可能なよう1kg未満に軽量化するための最終作業と思われる。
(連合ニュース)
【2009.06.07】イージス艦「セジョン・デワン」のソフトウェアに不具合
韓国紙が報じたところによると、
イージス駆逐艦「セジョン・デワン」のソフトウェアに不具合があり、同艦は鎮海の海軍基地で補修工事を受けているという。レーダーが捕捉したデータを転送するシステムに問題があり、これまでフルパワーでテストする機会が全く無かった為、不具合が露呈しなかったとの事。
(Kojii.net/DID)
【2009.06.08】北朝鮮、日本海に航行禁止区域を設定。短距離ミサイル発射準備か
軍情報筋は8日、北朝鮮が江原道の元山沿岸(日本海)を6月9日から29日まで航行禁止区域に設定したと伝えると伴に、この期間中に北朝鮮が短距離ミサイルを発射する可能性があると発表した。ミサイルの発射予定地点は元山より北に位置する咸鏡南道・新上里から北東の方向とみられる。発射準備中のミサイルは、射程83~95kmのHY-1(NATOコード:CSS-C-2 Silkworm/シルクワーム)を最大射程160キロメートルに改良したKN-01地対艦ミサイルの可能性が高い。
(連合ニュース)
【2009.06.09】韓国国産の商業人工衛星、UAEへ輸出
衛星システム開発専門企業のSaTReCi(サトレック・アイ)社は9日、アラブ首長国連邦(UAE)の注文を受け開発した人工衛星「DubaiSat-1」を11日にカザフスタンのバイコヌール基地に移送する予定だと明らかにした。同衛星は7月25日に打ち上げられる予定。国産人工衛星が海外に輸出されるのは、同社が今年4月にマレーシアに輸出した「RazakSAT」に続いて2回目。「DubaiSat-1」は同社がドバイ政府の出資機関と共同開発した小型衛星で、高度650kmから地上にある2.5m大の物体が識別できるカメラを搭載し、地球の周回を回りながら自然災害や環境変化を観測する。直径1.2m、全長1.25m、重量180kgと超小型。同社は2006年4月に米、英、仏、伊、ウクライナ、南アフリカなどを押しのけて2000万ドル規模でこの事業を受注した。同社は韓国科学技術院(KAIST:Korea Advanced Institute of Science and Technology)の研究員らが1999年12月に設立した企業。
(連合ニュース)
【2009.06.09】韓国の2008年の軍事費は242億ドル
スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI:Stockholm International Peace Research Institute)が発表した2009年版年鑑によると、韓国の2008年の軍事費は242億ドル(約2兆3752億円)で、2007年より7%も増加している事が分かった。これは世界第11位の規模。2007年ベースの世界100大兵器メーカーを見ると、アメリカが44社で最も多く、韓国は日本と並んで4社がランクイン。メーカーの売上高ベースで見ると韓国は29億ドルで世界第7位となる(日本は48億ドルで5位)。過去5年間の兵器輸入額5大国は中国(11%)、インド(7%)、韓国(6%)、UAE(6%)、ギリシャ(4%)で、韓国は第3位。韓国の兵器輸入額の73%がアメリカ製品で占められている。
(連合ニュース)
【2009.06.11】韓国の羅老宇宙センターが完成
全羅南道高興郡の
羅老(ナロ)宇宙センターが完成し、11日に完工式が行なわれた。同センターは2000年12月に着工し、511万㎡の敷地にロケット発射台、発射管制棟、最終組立施設、気象観測所、追跡レーダー、光学追跡システムなどを備える。2009年7月30日には韓国発のロケット
KSLV-1「羅老」が、2010年4月には「羅老2号」が打ち上げられる予定。KSLV-1に搭載される国産の科学技術衛星2号は12日に羅老宇宙センターに移され、今後は韓国科学技術院(KAIST:Korea Advanced Institute of Science and Technology)人工衛星研究センターの発射準備チームにより調整が行なわれる。
(連合ニュース)
【2009.06.12】アメリカ「北3回目の核実験の可能性」、韓国政府は否定
アメリカCIAは北朝鮮が国連安保理の対北朝鮮決議案採択に対応して3回目の核実験を行なう可能性があるとの情報を入手し、米政府関係者に警戒を呼びかけている、と米FOXニュースが11日に伝えた。CIAによると北朝鮮は国連安保理決議に対応して4つの行動に出る計画を持っており、3回目の核実験はそのうちの1つとの事。残りの3つは、1)使用済み核燃料棒を再処理し、核兵器に使用できるプルトニウムの量産体制に入る、2)ウラン濃縮計画に対する緊張高潮、3)現在準備が行なわれている大陸間弾道ミサイルの発射。一方、韓国政府はこうした報道を否定している。
(連合ニュース)
【2009.06.12】韓国初の砕氷船「アリオン号」進水
韓進重工業の釜山影島造船所で建造が進められていた韓国初の
砕氷研究船「アリオン号」が、11日進水した。国土海洋部の極地研究所の発注により1,030億ウォンを投じて建造された「アリオン号」は、仕上げ作業を経て今年9月末に引き渡される予定。砕氷能力を確認する試験の後、2010年から本格的な運用が始まる。「アリオン号」は60余りの最先端技術を誇り、研究能力は世界最高レベルと評価されているようだが、その大きさは日本の新南極観測船「しらせ」の約半分でしかない。
(朝鮮日報)
【2009.06.12】韓国軍、NLLに近い白翎島と延坪島の兵力増強
韓国軍当局は北朝鮮による奇襲上陸に備え、北方境界線(NLL)に近い白翎島と延坪島にそれぞれ中隊級の海兵隊部隊を増強した。増強された部隊は海兵第1師団と第2師団から抽出された。北朝鮮は最近、黄海の南浦近くの椒島海上で高速上陸艇を使った奇襲上陸訓練を強化しているという。軍当局は、さらに追加の兵力増強もありえるとしている。
(連合ニュース、朝鮮日報)
【2009.06.13】国連安保理、北朝鮮制裁決議を全会一致で採択
国連安全保障理事会はニューヨーク時間12日午後に全体会合を開き、北朝鮮の2回目の核実験を強く非難し制裁する決議案を正式に採択した。15の理事国が全会一致で合意した。国連憲章7章41条(安保理の非軍事的措置)に基くこの決議案は、北朝鮮の2回目の核実験を「最も強く非難する」と明記した。。北朝鮮への武器輸出禁止は大量破壊兵器からほぼ全ての武器に拡大。禁輸対象品目を積載していると疑われる船舶については公海上でも各国の同意を得て検査できるようになり、疑いのある船舶への燃料供給も禁止された。金融制裁も核・ミサイル開発に関連する個人及び企業の金融資産の凍結だけでなく、人道主義的なものを除く全ての金融支援を行なわない事になった。
(連合ニュース)
【2009.06.14】北朝鮮、国連安保理決議に反発。ウラン濃縮に着手
北朝鮮は13日に外務省声明を発表し「国連安保理決議1874を断固として糾弾、排撃する。国の自主権を守るため、3つの対応措置を実行する」と宣言した。声明は核燃料を保証するためのウラン濃縮技術開発が成功裏に進められて試験段階に入った、とウラン濃縮作業への着手を明らかにした。また、新たに抽出される全プルトニウムの兵器化を宣言、現在使用済み核燃料棒の3分の1が再処理されたと伝えた。さらに声明は「アメリカとその追従勢力が封鎖を試みる場合、これを戦争行為とみなして断固軍事的に対応する」と表明した。また「核放棄は絶対にありえない。我々の核保有を誰が認めようが認めまいが関係ない」「制裁には報復で、対決には全面対決で断固として立ち向かう事が、我々の先軍思想に基く対応だ」などと主張した。北朝鮮の外務省名義の発表のうち、「声明」は最高レベルのものとなる。
(連合ニュース)
【2009.06.16】大統領専用機の代替計画、白紙に
大統領専用機を2012年に代替する大統領府の計画は、専用機が高価で、韓国の経済的状況も芳しくない事から、ひとまず白紙に戻された事が明らかになった。李明博大統領の任期中の導入は極めて難しいが、今後経済状況が上向きになった場合、改めて導入を再推進する可能性もあるという。現在運用中の大統領機は1985年に導入された機体で、老朽化による安全性の問題が指摘されている。また搭乗人員も40名でしかなく、数百人の政府関係者や取材陣が同行する大統領の海外訪問にはキャパシティが足らない。これを受け大統領府は2008年8月に中型機以上の専用機の導入計画を立て、導入費用140億ウォンを予算案に組み込んでいたが、国会で全額削除された。盧武鉉政権時代にも2006年に専用機導入費用として300億ウォンの予算案が立てられたが、ハンナラ党の反対で全額削除されている。
(連合ニュース)
【2009.06.18】韓国軍コンピュータ網へのサイバー攻撃増加
国防部は京畿道果川で開かれた「国防情報セキュリティカンファレンス」において、「2009年に入って1日平均9万5千件のサイバー攻撃を受けている。これは昨年より20%も多い数値だ」と明らかにした。このうちウィルスの散布が8万件、ハッキングが1万件で、WEBページ改竄が2千件、DoS攻撃が1千件で「このようなサイバー攻撃の89%は軍サーバーとWEBページに対する単なるイタズラと分析されたが、11%は軍事機密を盗むためのハッキングで深刻な脅威だ」と話した。サイバー攻撃は中国や北朝鮮など第三国のハッカーによるもので、北朝鮮のハッカーである事が明らかなケースも増えているという。
(連合ニュース)
【2009.06.16】北朝鮮の人民武力部長、北京を極秘訪問
金日成主席の側近で国防委員会副委員長も務める金英春(キム・ヨンチュン)人民武力部長が13日に北京を極秘訪問していた、と対北朝鮮筋が伝えた。訪中の目的は「金総書記の特使として中国指導部にメッセージを伝えにきた」ものと推測されているが、具体的内容は不明。
(連合ニュース)
【2009.06.17】米韓首脳会談、韓国への「核の傘」保障で合意
アメリカのオバマ大統領と韓国の李明博大統領は16日にホワイトハウスで会談し、「北朝鮮の核開発計画と弾道ミサイル計画の完全な廃棄」「北朝鮮国民の基本的人権の尊重の増進」に向けて協力する事を宣言した。この会談で採択された「米韓同盟に向けた共同ビジョン」には「世界的な戦略同盟を構築していく」と規定されており、アメリカが核の傘と通常戦力を提供するという内容の抑止力拡大が盛り込まれている。
(連合ニュース)
【2009.06.18】北朝鮮、弾道ミサイルを偽装移動か
北朝鮮平壌近郊の山陰洞兵器研究所から出発した貨物列車が、荷台が空の状態のまま平安北道の東倉里基地と咸鏡北道の舞水端里基地を往復している、と政府消息筋が明らかにした。米韓情報当局を混乱させる狙いがあるものと思われる。
(毎日新聞、連合ニュース)
【2009.06.18】北朝鮮警備艇、日本海側でNLLに接近
長箭港を出港した北朝鮮の警備艇1隻が16日午後1時30分頃、日本海(朝鮮名:東海)の北方境界線(NLL)の北側1.8kmの海上まで接近したが、韓国海軍の高速艇による警告放送を受けて引き返した。通常、北朝鮮警備艇は操業中の漁船や故障で漂流する船舶の取り締まりのためにNLLに接近する事が多いが、当時海上に漁船はいなかった。
(連合ニュース)
【2009.06.20】韓国NEX1社、「神弓」携帯SAM用IFFを開発
韓国のLIG NEX1社が
「神弓」携帯地対空ミサイル用のIFF(Identification Friend or Foe:敵味方識別装置)を開発した。ADDと共同開発していたもので、4年の期間と50億ウォンの費用が投じられた。国内向けのみならず輸出も視野に入れているとの事。
(Kojii.net/DefenseNews)
【2009.06.22】対潜ミサイル「赤鮫」開発完了
韓国防衛事業庁と国防科学研究所は22日、
対潜ミサイル「赤鮫(ホンサンオ)」の開発が完了したと発表した。開発着手から9年、1000億ウォンが投じられた。政府関係者は2010年から段階的に実戦配備する計画だと話した。
(連合ニュース)
【2009.06.23】日韓国防次官会談、交流の拡大で合意
防衛省の増田事務次官と韓国国防部の張秀万(チャン・スマン)次官が23日、ソウルの国防部庁舎で会談した。日韓国防次官会談は2000年12月以来。双方は4月に両国国防相が合意した「国防交流意向書」の誠実な履行が重要だとの意見で一致し、交流を深める事で合意した。国防交流意向書は国防担当相、次官、各軍指揮官などの高位実務者レベルでの人事交流、部隊間の交流と艦艇・航空機の相互訪問、教育・研究機関の交流、捜索・救助共同訓練の定例化、国際平和維持活動での協力などを明示している。両次官は合わせて北朝鮮の弾道ミサイルと核開発は安保理決議違反であり、北東アジアの安全に深刻な影響を与えるとして、絶対に認められないとの認識で一致した。
(連合ニュース)
【2009.06.24】韓国第1軍、戦争想起作戦系統試行訓練を開始
韓国陸軍の第1軍は24~25日にかけ、地上部隊による陣地占領、航空部隊の展開、補給物資の輸送といった最高レベルの戦争準備体勢の構築訓練を行った。この訓練には第1軍隷下の全軍団、師団、旅団が参加しており、前代未聞の規模。
(朝鮮日報)
【2009.06.24】韓国、2015~2016年にグローバルホーク無人偵察機を導入、各種誘導爆弾も
韓国軍はアメリカの
高高度無人偵察機「グローバルホーク」を2015~2016年に導入する事を決定した。来年度予算に導入事業予算80億ウォンを反映させる。またGBU-28地中貫通型誘導爆弾に640億ウォン、GBU-24レーザー誘導爆弾に712億ウォン、JDAM誘導爆弾に841億ウォンをそれぞれ予算に組み込む予定。
(連合ニュース)
【2009.06.24】韓国、北朝鮮核攻撃に備え電磁パルス防護システムを導入
軍当局は24日、北朝鮮の核攻撃に備えるため大統領府や軍基地などの国家戦略施設に、核爆発で起こる電磁パルス被害を防ぐ防護システムを設置する事を明らかにした。来年度予算に60億ウォンを反映させる。電磁パルスは核爆発で起こる電磁波の一種で、コンピュータなどの電子機器をマヒさせる。20キロトン級の核兵器が爆発すれば半径50km以内の通信設備が破壊され、指揮統制機能が停止する。
(連合ニュース)
【2009.06.24】米第7空軍司令官「韓国の準備整えば空軍指揮権も委譲」
米第7空軍(在韓米軍空軍・烏山)のレミントン司令官は24日、ソウルで開かれた航空宇宙国際会議で基調講演を行い「韓国空軍の準備が整えば、空軍の作戦指揮権も韓国に移譲される」と述べた。韓国への戦時統制権の委譲が行なわれると、韓国の合同参謀本部議長が全ての作戦権を握る事になるが、空軍に関しては韓国空軍の実力があまりに不足しているため米軍が司令官を荷う事になっている。ただし一応米軍の空軍司令官も韓国の合同参謀本部議長の指揮下には置かれる。レミントン司令官は米軍側が空軍の主導権を握り続ける理由について「航空、宇宙空間で必要とされる指揮統制能力を持つのは米軍しかない、と韓国が認めているため」と説明し、韓国空軍に統制権を任せられるようになるには戦力の近代化が必要だと指摘した。
(連合ニュース)
【2009.06.25】無人島勤務で精神病の兵に国家有功者認定
ソウル高裁は24日、無人島での長期勤務で精神病になった予備役の海軍中士(曹長)が国家報勲処を相手取り、恩給の対象となる国家有功者に認定するよう求めた裁判で、精神疾患と軍務の因果関係を認めなかった一審の判決を破棄し、原告勝訴の判決を言い渡した。原告は1998年から最前線の牛島の海軍レーダー基地で勤務し、1年9ヶ月経った2000年8月頃から一人でゲラゲラ笑うなどの異常な行動が見られ始め、2001年2月に躁鬱病と診断された。一審は「職務遂行に関連するストレスで精神疾患が生じた証拠は無い」として原告の主張を退けたが、二審では「本土から遠く離れ、施設も整っていない無人島の部隊に長期勤務する事はストレスになる可能性があり、躁鬱病の原因と認められる」と判断した。
(朝鮮日報)
【2009.06.25】竹島警戒船「独島平和号」、26日に進水
韓国が違法に占拠している竹島(朝鮮名:独島)専用警戒船「独島平和号」の進水式が26日に行なわれる。「独島平和号」は鬱陵郡が80億ウォンを投じて建造した船で、全長37.2m、幅7.4m、177トン、定員80名、最大速度32.5ノット。鬱陵~竹島間を3時間で航行できる。竹島の違法行政業務と不法占拠民支援、海洋生体資源調査と研究、不当な領有権保護活動などを行なう。
(連合ニュース)
【2009.06.25】韓国空軍参謀総長、シンガポールとドイツで軍事外交を展開
李啓勲(イ・ケフン)空軍参謀総長はシンガポール空軍参謀総長のウン・チーカン少将、ドイツ空軍総監のクラウス・ペーター・スティーグリッツ中将とそれぞれ会談し、自国の
T-50高等練習機「ゴールデンイーグル」の優れた性能を説明し、今年10月に開かれるソウル国際航空宇宙および防衛産業展示会への参加を要請する。特に年内に次期高等練習機を決定する予定のシンガポールに対しては、空軍参謀総長自らが性能をアピールし、T-50が採用された場合は韓国空軍がパイロット教育や関連器材支援など、様々な分野で支援を惜しまない点を明確にするなど、積極的に売り込む。ドイツでは、韓国が導入した
パトリオットPAC-2に対する技術支援のための相互交流について協議する。
(連合ニュース)
【2009.06.26】韓国、サイバー攻撃対処司令部の創設を計画
政府消息筋は26日、「第三国のハッカーが軍のネットワークにハッキングを試みる場合に備え、軍がデジタル戦争を遂行するための情報保全司令部を創設する」と明らかにした。同部隊は軍の対サイバー攻撃任務を統括するもので、国防部と陸・海・空軍の専門要員から構成される。
(連合ニュース)
【2009.06.27】韓国、先制攻撃可能に国防計画を修正
韓国国防部は26日、北朝鮮の核やミサイル攻撃に対処するため「国防改革2020」を修正した。2005年に立てられた、2020年を目標とする国防改革計画を修正したもので、「北朝鮮の脅威を敵国内で最大限撃滅するため、監視、偵察、精密打撃能力を増強する」という内容が盛り込まれた。こうした先制攻撃の概念が国防改革案に明示されたのは、今回が初。他にも海兵師団とは別の西海5島防衛専門部隊を新たに編制し海兵隊司令部の直轄とする、特殊作戦司令部(特戦司)隷下に3000人規模の海外出兵常設部隊を新たに編制する、などの案も盛り込まれた。陸軍の兵力は現在の65万5000人から、2010年に64万9000人、2015年に59万9000人、2020年には51万7000人まで削減される。全国に約1800ある部隊は作戦任務ごとに統廃合され、850に削減される予定。
(連合ニュース/毎日新聞)
【2009.06.28】韓国イージス艦用のSM-2対空ミサイル、40発導入
アメリカ政府は5月に
SM-2blockIIIAを46発、同blockIIIBを35発、合計84発を有償軍事援助(FMS)方式で韓国に販売する事を決定し、議会に通告したが、今後導入する40発も全て
イージス艦「セジョン・デワン」に搭載される予定。「セジョン・デワン」は7月から通常任務に就く。
(連合ニュース)
【2009.06.28】北朝鮮空軍「日本機を容赦なく撃墜」
北朝鮮の空軍司令部は27日に報道文を発表し「日本好戦狂がミサイル発射を理由に北朝鮮への空中偵察に熱を上げているが、我々の領空を0.0001mmでも侵犯すれば容赦なく撃墜する」と警告した、と朝鮮中央通信が報じた。また日本はアメリカと共謀し「我々の平和的衛星打上げと核実験に対し、国連で反北朝鮮制裁決議を操る先頭に立った日本が、空中偵察に直接乗り出した事は許し難い軍事的挑発だ」と非難した。
(連合ニュース)
【2009.06.29】シャープ在韓米軍司令官「韓国にミサイル防衛(MD)計画を提供」
複数の軍消息筋が29日に明らかにしたところによると、シャープ在韓米軍司令官は26日に開かれた陸軍士官学校で行なった特別講義で、先の米韓首脳会談で採択された「米韓同盟に向けた共同ビジョン」に明示されている「抑止拡大」にミサイル防衛(MD)計画の提供も含まれると説明した。シャープ司令官は、抑止拡大にはアメリカの「核の傘」政策、朝鮮半島に対する正規戦能力の増強と能力向上があり、MD計画も含まれると説明したが、MD計画が提供される事が確認されたのは今回が初めて。
(連合ニュース)
【2009.06.29】第二次延坪海戦から7年、政府主管で記念式開催
第二次延坪(西海)海戦から7年を迎えた29日午前、京畿道平沢市にある韓国海軍第二艦隊司令部の同開戦追悼碑前で記念式典が開かれた。参戦者や遺族はもちろん、韓昇洙や市民等1500人余りが出席した。第二次延坪海戦は、日韓ワールドカップ準決勝が行なわれた2002年6月29日に黄海(朝鮮名:西海)の北方境界線(NLL)を侵犯した北朝鮮警備艇2隻が韓国海軍の艦艇8隻と銃撃戦を展開し、韓国の
高速艇「チャムスリ357号」が撃沈された事件。25分余りの海戦で韓国側は6人が死亡、18人が負傷した。
(連合ニュース)
【2009.06.30】海洋警察庁が訓練公開、北朝鮮船舶の貨物検査を想定
韓国海洋警察庁は30日、訓練をNHK、フジテレビ、朝日新聞、読売新聞、産経新聞などの外国人記者らに公開した。記者らは海洋警察庁内の状況室や海洋科学捜査センターを見学した後、仁川海洋警察署からホバークラフトに乗り込み永宗島を訪問、特殊部隊の爆破・対テロ訓練を視察した。約200人の隊員で構成される特殊部隊「特攻隊」の鄭求韶(チョン・クソ)隊長は「(貨物検査について)指示があればすぐ対応できるよう準備している」と話した。
(毎日新聞/連合ニュース)
【2009.06.30】ミサイル駆逐艦「テジョヨン」をソマリア沖に派遣
ソマリア海域で韓国船舶の護衛にあたっている清海部隊の
ミサイル駆逐艦「ムンム・デワン」の交代として、同じKDX-2級の「テジョヨン」が派遣される事が決定した。国防部によると「テジョヨン」は7月19日に出航し、ジプチで「ムンム・デワン」と引継ぎを行なった後、11月下旬まで任務を遂行する。清海部隊の派遣期間は2009年末までだが、期間が延長されれば年末に「テジョヨン」の交代艦が派遣される事になる。
(連合ニュース)
【2009.06.30】韓国、北朝鮮安定化の民事作戦に予備軍10万人投入を計画
ある政府筋が30日に明らかにしたところによると、軍当局は北朝鮮の政治体勢が急変し韓国軍が北朝鮮を占領した場合、民事作戦に10万人の予備役部隊を投入する計画を講じた模様だ。予備役部隊は北朝鮮住民の統制・保護や、対ゲリラ掃討戦などの任務を行なうという。この政府筋によると、26日に発表された国防改革基本計画修正案に明示された「戦時に創設される10個師団」は事実上の第2動員師団で、予備役で編成される。1個師団を約1万人で編成する場合、10個師団で10万人が必要になると説明した。群は2010~2011年を目安に、戦時の民事作戦に必要な予備軍を教育する目的で、10個の郷土師団(予備役師団)を民事作戦部隊に指定する案を検討中だといわれる。民事作戦部隊は開戦後50~60日で編制、投入されるとみられている。だが軍関係者は、民事作戦部隊の指定・運営は北朝鮮の体勢急変とは全く無関係で、純粋に戦時に備えたものだと説明した。
(連合ニュース)
2009-07-04 20:06:14 (Sat)
最終更新:2009年07月04日 20:06