■性能緒元
重量 |
16.4t |
全長 |
7.7m |
全幅 |
2.5m |
全高 |
2.9m |
エンジン |
ディーゼル 236hp |
最高速度 |
80km/h |
航続距離 |
549km |
武装 |
130mm 36連装ロケットランチャー |
射程 |
10~23km |
乗員 |
4名 |
韓国で初の国産MLRS(Multiple Launch Rocket System:多連装ロケット・システム)となったK136「九龍」は、1980年代に開発された。K136は
韓国陸軍の戦術級遠距離打撃火力の根幹として、北朝鮮が多数保有する自走ロケット砲群(旧ソ連製カチューシャ・シリーズとその亜種)に対抗する為に計画・開発され、軍団直轄の砲兵旅団に配備された。1輌当たりの価格は1億5,000万ウォンといわれている。
K136は敵部隊の展開する地域を短時間で撃滅する面制圧兵器で、K136 1個中隊(6輌編制)の数秒の射撃で数十万平方mの地域を制圧する事ができる。このMRLSはKM809AL 6輪5tトラックに搭載されており、予備のロケット弾は同じ6輪のKM813A1トラックに72発が搭載されている。再装填作業や発射作業は簡便な為、乗員は特別な訓練を受ける事無く容易にこのシステムを扱う事ができる。特別なメンテナンスも必要としない。これは徴兵制に頼る韓国軍にとっては重要なファクターである。ロケット弾の発射はトラックの乗員室内から安全に行うことができる。発射機は油圧で作動し、緊急時には手動で操作する事が可能。発射諸元は1.5tトラックの観測車が高さ10.25mのマストで平均/瞬間風速のデータを収集し、弾道を計算して発射機に送る。ロケット弾は2種類用意されている。一つは長さ2.4m、重さ54kgの高性能爆薬型ロケット弾、もう一つは16,000個の鉄球を内臓した近接信管付きロケット弾である。このロケット弾の有効制圧範囲は3,600平方メートル。射程は20km前後だが、2000年に行われた改良計画で36kmまで延伸された。全弾発射後、再装填にかかる時間は最短で約10分。
▼2008年の健軍60周年記念行事でパレードするK136
▼年次火力演習に参加するK136
▼K136の後部
▼砲架の左側面にある照準器で発射角を調整する
▼ロケット弾の再装填は機力ではなく人力
▼K136 1個中隊(6輌)の一斉射撃
【参考資料】
Grobal Security
R.O.K Joint Chiefs of Staff
2009-05-24 12:08:39 (Sun)
最終更新:2009年05月24日 12:08