キングレー・エイミス
(Sir Kingsley Amis)
(1922~1995)
略歴
南ロンドンのクラパムの下層中産階級に生まれた。オックスフォードで学び、ウェールズのスォンシー大学で英文学の講師となった。その傍ら詩や小説を発表した。1961年からはケンブリッジのフェローとなった。新大学才人(the New University Wits)の一人。
作品
『心の枠組』(A Frame of Mind,1953)は自費出版した詩集。
『ラッキー・ジム』(Luckey Jim,1954)は代表作の小説。地方の三流大学の講師であるジムは、仕事には不熱心だが日々要領よくラッキーに生きていくことを心がける青年。そんなものだから研究の成果などあるわけもなく講師の首も危なくなる。そこでなんとか上手く立ち回ろうと奔走し、周囲に事件を巻き起こしていく。この戦後の英国の若者像にフィットした作品で一躍有名作家となった。
他に『あの曖昧な気持ち』(That Uncertain Feeling,1955)、『ここがすきだ』(Like It Here,1958)、『今すぐ欲しい』(Want It Now,1968)、『お終い』(Ending Up,1974)などがる。また『地獄の新地図』(New Maps of Hell,1960)という優れたSF評論も書いており、あまり好評ではなかったがロバート・マーカム(Robert Markham)名義で007シリーズの『孫大佐』(Colonel Sun,1968)を書いた。その他ミステリやSFなど作品は多岐に渡る。
最終更新:2009年11月11日 19:16