話はニューゲームを選んだ後のプロローグ直後から…
【カザン入り口(南)】
(カザンに着いたか…)
ハントマンをするにはカザンを拠点にしたほうがいい、と思い来たものの、流石に人が多いな
(ギルドオフィスに行く前に、少しうろついてみるか)
様々な店舗が並ぶ広場の中央、馬の像が目を引き近付いてみる
(名は…レムス、か)
「うわっと」
不意に衝撃を受け、辺りを見回すと長い黒髪の少女が転んでいた
「いたた」
「大丈夫か?」
少女を助け起こす
「うん、だいじょぶ×2、あ、ごめんなさい」
「そうか、気を付けろ」
少女の頭を撫でつつ言い、ギルドオフィスに向かう
(ギルドオフィスはここか、向こうは城か)
オフィスの中も、結構賑わっていた、一人管を巻いている者が目立つが。
カウンターの方に行くと、丁度開いたのか待つことなく取り合ってくれた
「いらっしゃいませ、ギルドを登録するのですね、じゃあギルド名とメンバーをこちらに、
あ、ギルドメンバーには最大16人迄しか登録出来ませんから、そこには気を付けて下さい」
登録用紙を受け取り、書き、渡す
「ギルド名:クアール、ギルドメンバーは貴男一人ですか?名前は、タガネ(鏨)様ですね、他のメンバーは募集中…はい、登録完了です」
「ああ、感謝する」
(さて、登録も済んだ事だ、後は飯と宿だな)
ギルドオフィスを後にする途中
「さあ、付きましたよガミ君」
「スゥさん、また呼び方…」
「クスッ、ガミー」
「クゥさんまで」
そんな青年をなんとなく不憫に思いながら
(路銀が残り少なかったな、さてどうするか)
《一日目…1525時》
【街の外】
…しかし、軽率だった、先に宿を取っておくべきだったな…
旅支度を整えた後、宿を取りに行ったら、金が足りなかった…
その時居合わせた者が貸してくれるとは言ったが、次にいつ会えるか判らない者に借りる訳には…
手っ取り早く稼ぐには、素材を集めたほうがいいな、二束三文でも日が暮れる迄には稼げるだろう
買ったものを今使う訳にも行かない、傷はマスクナッツの木の実をなんとかして…
問題は獲物が出てくるかどうかだな…
「森に入ってみるか…」
少々危険かもしれないが、今は急ぎだ、数が出て来てくれたほうがいい…
が、森に入った途端手荒な歓迎を受ける、
「っ、ナッツボール…」
辛うじて躱し飛んできた方を視ると、マスクナッツが4体
丁度いい、その木の実、戴こうか
出費を減らす為に薬代は掛けられない、集中し、鞘に手を掛け前傾になる、
一気に踏み込み、薙払う、先ずは、1体…その隙を突いて2体同時に飛び掛かってきた、飛び退き避けるが…額にナッツボールが直撃した、
「…器用な」
構え直し、もう一度踏み込む、今度は一体が飛び掛かってきた、そいつを柄打ちし奥の2体に斬り掛かる、
左の方は仕留めたが、右の方は斬れずに吹っ飛んだ、その先に先程柄打ちした方がいたらしく、巻き込み共に気絶していた。
「…手間取ったな」
マスクナッツ達から木の実を採り、2体を弔っていると後ろから声が聞こえた。
「面白え事やってんじゃん、俺とも遊んでくんない?」
…何者だ?隠れていたのか知らんが、振り向かずに答える
「どこでだ?ここでも構わんが」
「ここじゃ俺に有利過ぎるだろ、森の外でやろうぜ、ま、その前にこいつをやるよ」
肩越しに受け取る、パロの実か…もう一つ、速い…今度は振り向きつつ取る、またパロの実か………
俺は両手にパロの実を持つと言う妙な格好をさせられる
「小賢しいな、まぁ、使わせてもらう」
…一つだけ、な。
《1600時》
【草原】
「さ、どっからでもかかってきな」
門を開いて挑発…か
「なら、遠慮無く行かせてもらう」
先程の居合は見ているだろう、小手調べにアレをやるか…──『戯れ~』か
先手断ちの要領で一気に加速し拳ではたき落とす
受け身は取れるか、と思えば急に文句を言い出した
「んだよ、マスクナッツん時より速えじゃね-か」
「知るか、見誤ったのはお前だ」
「テメエ、コロス」
…?奴の気配が急に稀薄になった…
「そんじゃあ、これならどうよ」
「ほう…流石だな」
神経を研ぎ澄まし、奴の出方を窺うが、思ったより早く奇襲を受け、対応が遅れた
「取った!」
「くっ」
躱せなかった、連撃が来たらまずいな
しかも笑い声が絶えず聞こえて来る…喧しい
…だが、繰り返される攻撃も段々いなせなくなってきた
「これで…」
っ…ダガー!
「仕上げだ!」
ダガーに気を取られ足下に居ることに気付かなかった、
「チィ、浅いか」
だが深手では…ない、ならばその頭に…
……轟
刀を振り下ろすが、紙一重で躱される、振り抜いた刀が弾け飛んだ。
…チッ、刀が…
奴は姿を現し、喋り始めた、何のつもりだ…
「あんた、影縛りって知ってるか?」
「影縛り…?」
「ある呪を掛けた刄を影に刺すとな…」
奴の左手が上がると、足下に少々耳障りな音と共に、脚に何か絡まる
「なっ足が!…ワイヤーだと?」
「影縛りなんて嘘に決まってんだろ」
言い、足元に跳んできた、低い打点から突きを繰り出して来る…動けないが見えるのなら…
その腕を取り肩打で弾き飛ばす、至近距離に居られるのは身動きが取れない状態では危ない…か
「さぁ、ショウタイムだ」
何!?くっ…離したのは失敗だったか…
ワイヤーが地面を掘り起こし、ダガーが渦を巻きながら巻き取られる、素手では為す術がない…
「ぐああぁぁぁ」
…笑い声が遠くに聞こえる、またか…
膝が崩れ落ち、突っ伏した
背中に何かが数本刺さった感覚もあるが、確認の仕様がない…
足音が聞こえる…
「おい、なぁ、まだやれんだろ?」
頭を数回小突かれ、意識がはっきりして来た、それを掴む…刀…?
態態持って来たのか…だが都合がいい、自分で取りに行くのは諦めていた処だ
……全身の負傷はよく判らないが、これで勝機が見えた、
脚は…動く…起きられるか…?よし…立てる…時間がない…次に倒れたら、殺られるな…
距離は…届く…それなら…
先手…雷磊…吹雪…明王・連打…
また笑っている…本当に何なんだこいつは…
「ッハハハハハハ…いいねぇ、サイコーだよ、あんた…もっとだ…もっと愉しもうぜぇ!」
…鎧通し……まだ…意識があるか?
「痛ってえな、まだまだこれからだぜ、っ…くそ体が動かねえ…
まだやれんだろ、っつ-かやらせろ!なんで俺の方が先に動けなくなってんだよ!」
「五月蝿い」
鞘で思い切り顎先をはたく
「がっ…くそが…憶えて…ろよ」
ようやく…片付いたか、こいつは…どうするか、それよりも…
もう一つのパロの実を使い回復する
日も暮れた、この傷では戦う事も侭ならない…金が…よし、こいつに払わせよう
「連れて行くか…仕方がない」
小僧を担ぎ上げ、「殺意」を放出する、襲われる事は減るかもしれないが、体力が保つのか?…行くしかないな…
《1830》
【カザン入口】
なんとか…着いたな、医者は…どこ……だ…………
……『おい、誰か倒れてるぞ、手ぇ貸してくれ』
【タガネ編・続】
最終更新:2013年04月22日 19:49