今、キミの目の前に一冊の本がある。これより暗黒の神話を刻む、禁断の本。
その本のタイトルは、コントの共演……ではなく、混沌の饗宴《ウタゲ》。
表紙をめくると、こう書いてある。
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この本の中では、キミは何にだってなれる。何だってできる。
どんな世界だって描ける。どんな物語も紡げる。キミを縛るものは何もない。
でも、覚えていてほしい。それは他の誰にもあてはまる。
世界は刻一刻と改変され、物語は混迷を極めるだろう。
幻想的なファンタジーか、謎と神秘のオカルトか、テクノでポップなSFか、はたまた宇宙規模のスペースオペラか。
この物語がどのような経緯を辿り、どのような結末を迎えるのか、まだ誰にも分からない。
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これを見てドン引きしたキミは、本を閉じて日常に戻り、この事はすぐに忘れるだろう。
少し興味を持ったキミは、次のページをめくる。
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