#ref(あすふぃこ.JPG,,x=350,) 名前:あすふぃこ 性別:女 年齢: 趣味: 特技: &color(blak,red){プロフィール} 元々はいずれの国にも仕えず、自由戦士として華と散る予定であったが、姫巫女の国を潰してでも出撃すると言う話を聞き、その心意気に打たれて浪々の身から仕官を志す。 座禅を趣味としており、何もなければ物静かな人物である。 &color(blak,red){<お見合い>} 国境の警備を任されているあすふぃこは、定期報告のため、政庁のある村へと帰ってきた。 久しぶりに踏む、故郷の土。 懐かしさに、おもわず笑みがこぼれる。 畑も、家も、茶店も、そして人々も変わっていないのが嬉しかった。 姫巫女に帰京のご挨拶をと、政庁の建物に足を踏み入れたときだった。 きゃあきゃあと楽しそうな声がする。 「きゃー!!みぽりんもいくですー!!みんなでいくです!!」 「摂政さまもいかれるんですよね」 「私はいきません!」 「じゃあ、私、お支度お手伝いしますね」 「だからいきませんってば!!」 圧倒されて、一瞬、声をかけそびれるあすふぃこ。 気づいた、摂政、七比良 鸚哥(ななひら いんこ)が声をかける。 「あすふぃこさんじゃないですか。お久しぶりです」 「摂政さま、ただいま戻りました」 隙のない所作で頭をさげるあすふぃこ。 「国境はいかがです?」 「はい。平穏を保っております」 「そうですか。いつもおつかれさまです」 ねぎらいの言葉をかける摂政の後ろからぴょこっとでてきたのはみぽりんだった。 「あすふぃこさんだ!あすふぃこさんもするです!!」 「な、なにをですか?先ほどからみなさん楽しげに何か話しておられたようですが」 「ごはんです!!」 「…え?ごはん??」 ちがいますよ、といいながらため息つく摂政。 「お見合いですよ、みぽりんさん」 やさしく教えるミツキ。 みぽりんは、ほえ?と首をかしげてる。 「実は、黒オーマとの集団見合いの話が持ち上がっていましてね」 「黒オーマ、ですか?」 あすふぃこの表情がけわしくなる。 何人もの、共に戦って傷ついた仲間の姿が脳裏に浮かんだ。 うなづく摂政。 「ご存知のとおり、黒オーマと我々は敵同士でした。しかし、このたび戦争ではなくもっと平和的な解決はできないかという話が出まして」 「それがお見合い、ですか」 「そうです」 あすふぃこを表情で察して、にこやかに言う摂政。 「もちろん、神聖巫連盟としては、国政としての政略結婚を進めるつもりはありません。しかし、この話をしたら、女性陣がやけに乗り気になりましてね…」 「黒おーまさんと仲良く、ご飯たべて遊ぶです!!」 「…と、こんな感じなんです」 「大丈夫ですよ。戦闘にでかける摂政さまのお支度は、私たちで整えますから」 「だから私は出ませんってば!!」 りっかの言葉に反論する摂政。 「摂政さまも出るですよ!みーんなで参加ですー!!」 「なんで男と見合いしなきゃいけないんですか!!」 それを見て笑う、りっかやミツキ、そして通りがかりの侍女たちをみて、なんだか和やかな気持ちになるあすふぃこ。 笑顔はいい。 この笑顔をみるために、自分は戦ってきた。 しかし、もしかしたら「戦う」以外にも道はあるのかもしれない。 黒オーマと結婚、とまではまだ考えられないが、少なくとも会って話をして、そこから生まれるものがあるのではないか。 そう思ったとき言葉が出た。 「もし、みぽりんさんたちが出るなら、私も出ます」 顔が赤くなる。 声が少しうわずってしまった。 誰かが出るならといったのはやっぱり一人では不安だから。 その…、恋愛ごとには、慣れていなかったから。 あすふぃこの言葉を聞いたみぽりんはバンザイをしてよろこんだ。 あすふぃこさんまで…、となぜか摂政はがっくりと肩を落とし、その様子に笑い合った。 笑顔からはじまるものがあってもいい。 そして明日へ…。