リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル内検索 / 「敵か味方か?」で検索した結果
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敵か味方か?
敵か味方か? ◆RsQVcxRr96 スーパー、正式名称スーパーマーケット。 食料品と日用品を中心に取り揃えており、日常生活を行う上で必要なものはここで大体手に入れる事ができる。 小規模な街にでも必ずと言っていいほど存在するこの施設はちょっとした買い物にはうってつけの便利な店舗であった。 そしてこのデスゲームの会場にもスーパーと名を付けられた施設が存在する。 D-2の南端にあるのがそれだ。 今そこに3人の客が訪れていた――否、正しくは客ではない。 不屈の心を胸に抱くエースオブエースの名を冠す魔導師――高町なのは。 種の悲願を胸に秘めるカテゴリーキングの名を冠すクワガタムシの王――金居。 精一杯の勇気を胸に宿す大英帝国円卓会議に名を連ねる海軍中将――シェルビー・M・ペンウッド。 彼ら3人は共にこのデスゲームの参加者であり、またデスゲーム... -
武蔵坊弁慶
...) 仲間 060 敵か味方か? シェルビー・M・ペンウッド ペンウッドのじいさん 仲間? 060 敵か味方か? 金居 金居 仲間 060 敵か味方か? 相川始 ジョーカー 敵対 083 Don t lose yourself(後編) -
ゲッターロボ昴氏の作品からの参加キャラ
...1日目黎明 060 敵か味方か? ◆RsQVcxRr96 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 1日目黎明 063 不屈の心、無双の龍 ◆9L.gxDzakI 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 1日目早朝 074 Round ZERO ~ SAWS CUNNING(前編)Round ZERO ~ SAWS CUNNING(後編) ◆RsQVcxRr96 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 1日目朝 083 Don t lose yourself(前編)Don t lose yourself(後編) ◆gFOqjEuBs6 相川始、ギンガ・ナカジマ、インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング、金居、武蔵坊弁慶 1日目午前 115 Round ZERO ~ JOKER DISTRES... -
高町なのは(sts)
...さん 仲間 060 敵か味方か? 高町なのは(A s) もう一人の自分 未遭遇 フェイト・T・ハラオウン(A s) もう一人のフェイト 未遭遇 八神はやて(A s) もう一人のはやて 未遭遇 -
タイトル元ネタ【000〜100】
...花」の歌詞 060 敵か味方か? 特撮「仮面ライダー剣」第43話サブタイトル「敵か味方か?」 062 闇とリングとデッキの決闘者 PCゲーム等「ヤミと帽子と本の旅人」 063 不屈の心、無双の龍 アニメ「魔法少女リリカルなのは」シリーズのデバイス・レイジングハートの名称の日本語訳+特撮「仮面ライダー龍騎」のミラーモンスター・ドラグレッダーの二つ名 064 ピカレスク アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」挿入歌「ピカレスク」 065 クアットロがもってった!セーラーふく(前編)クアットロがもってった!セーラーふく(後編) アニメ「らき☆すた」関連楽曲「JAMがもってった!セーラーふく」 067 孤独の王 漫画「トライガン・マキシマム」7巻3話サブタイトル「孤独の王」 069 アナタハマタマモレナイカモネ アニメ「魔法少女リリカルなのはStrikerS」の登場人物・ルーテシア・アルピ... -
不屈の心、無双の龍
...カレスク Back 敵か味方か? 高町なのは(StS) Next Round ZERO ~ SAWS CUNNING(前編) Back 敵か味方か? シェルビー・M・ペンウッド Next Round ZERO ~ SAWS CUNNING(前編) Back 敵か味方か? 金居 Next Round ZERO ~ SAWS CUNNING(前編) Back 敵か味方か? 武蔵坊弁慶 Next Round ZERO ~ SAWS CUNNING(前編) -
残る命、散った命(後編)
...ンウッド Next 敵か味方か? 金居 Next 敵か味方か? 高町なのは(sts) Next 敵か味方か? -
◆RsQVcxRr96
...新庄・運切 060 敵か味方か? 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 067 孤独の王 ミリオンズ・ナイブズ、キース・レッド 068 第一回放送 プレシア・テスタロッサ、リニス、アリサ・バニングス 074 Round ZERO ~ SAWS CUNNING(前編)Round ZERO ~ SAWS CUNNING(後編) 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 080 阿修羅姫 フェイト・T・ハラオウン(A s)、新庄・運切 086 XANADO アーカード 091 変わる運命(前編)変わる運命(後編) L、ザフィーラ、アレックス、柊かがみ、万丈目準 094 夢と誇りを胸に全てを終わらせるため……! アンジール・ヒューレー 097 Reconquista(前編)Reconquista(中編)Reconquista(後編) ブ... -
【051〜100】
...アルピーノ 060 敵か味方か? ◆RsQVcxRr96 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 061 戦いの嵐、再びなん? ◆Qpd0JbP8YI セフィロス、八神はやて(A s)、アーカード 062 闇とリングとデッキの決闘者 ◆7pf62HiyTE 万丈目準 063 不屈の心、無双の龍 ◆9L.gxDzakI 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 064 ピカレスク ◆9L.gxDzakI ディエチ、ミリオンズ・ナイブズ 065 クアットロがもってった!セーラーふく(前編)クアットロがもってった!セーラーふく(後編) ◆7pf62HiyTE クアットロ、シャマル、遊城十代 066 パンドラの箱は王の手に ◆jiPkKgmerY 八神はやて(StS)、キング、ヒビノ・ミライ、ヴィータ、天道総司、キャロ・ル・ルシエ 067... -
【第1回放送までの本編SS】
...上院明日香 060 敵か味方か? ◆RsQVcxRr96 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 062 闇とリングとデッキの決闘者 ◆7pf62HiyTE 万丈目準 【早朝】 No. タイトル 作者 登場人物 046 残酷な神々のテーゼ(前編)残酷な神々のテーゼ(後編) ◆RsQVcxRr96 相川始、矢車想、エネル、インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング、ギンガ・ナカジマ、キャロ・ル・ルシエ 049 光が紡ぐ物語 ◆jiPkKgmerY L、ザフィーラ、アレックス、柊かがみ 050 あの蒼穹に磔刑にしてくれたまえ ◆9L.gxDzakI アーカード 051 ちぎれたEndless Chain ◆jiPkKgmerY ミリオンズ・ナイブズ、高町なのは(A s)、カレン・シュタットフェルト、キース・レッド 052 勇気のアイテム(前編... -
大食漢走る 巨人の鼓動
...蔵坊弁慶 Next 敵か味方か? Back ギブアンドテイクの契約 ゼスト・グランガイツ Next 空腹の技法 Back ギブアンドテイクの契約 C.C. Next 空腹の技法 -
リリカル龍騎氏の作品からの参加キャラ
...1日目深夜 060 敵か味方か? ◆RsQVcxRr96 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 1日目黎明 063 不屈の心、無双の龍 ◆9L.gxDzakI 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 1日目早朝 074 Round ZERO ~ SAWS CUNNING(前編)Round ZERO ~ SAWS CUNNING(後編) ◆RsQVcxRr96 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 1日目朝 112 不安 と 困惑 ◆HlLdWe.oBM 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、C.C.、ゼスト・グランガイツ 1日目午前 117 Alive a life ~タイムリミット(前編)Alive a life ~タイムリミット(後編)Alive a life ~死闘(前編)Ali... -
されど嘘吐きは救済を望む(後編)
...順で読む Next 敵か味方か? 投下順で読む Next Subaru s Adventures in Parallel world チンク Next ユーノ・スクライア司書長の女難 天上院明日香 Next ユーノ・スクライア司書長の女難 -
ユーノ・スクライア司書長の女難
...順で読む Next 敵か味方か? Back 遠い声、遠い出会い ユーノ・スクライア Next Reconquista(前編) Back 遠い声、遠い出会い ルーテシア・アルピーノ Next Reconquista(前編) Back されど嘘吐きは救済を望む(後編) チンク Next Reconquista(前編) Back されど嘘吐きは救済を望む(後編) 天上院明日香 Next Reconquista(前編) -
コピーベントの罠! ナンバーⅤ危うし(前編)
コピーベントの罠! ナンバーⅤ危うし(前編) ◆9L.gxDzakI 「――一体何がどうなっているんだ!」 廃墟の真ん中で、1人の少年が苛立ったように喚いた。 元はどこかの小さな町であったのだろうか。しかし今現在のこの場所は、見るも無惨に朽ち果てている。 ひび割れた家、壁に穴の空いた家、半壊状態にさえ至った家。 電柱は軒並みへし折れ、砕けたアスファルトに散乱した電線には電気の光すらない。 大規模な戦争か何かが通り過ぎたような、そんな場所。 ここで戦いがあったわけではない。ここは元からこうだったのだ。 一体あのプレシア・テスタロッサが、いかなる意図でこういう場所を用意したのかは誰にも分からない。 ともかくも、その残骸の中心地に、万丈目準は不機嫌そうに立っていた。 デュエルアカデミア3年生。黒い制服は、ノース分校で仕立てられた特注品。 (あのデュエ... -
闇とリングとデッキの決闘者
... Back 敵か味方か? 時系列順で読む Next 残酷な神々のテーゼ(前編) Back 戦いの嵐、再びなん? 投下順で読む Next 不屈の心、無双の龍 Back コピーベントの罠! ナンバーⅤ危うし(後編) 万丈目準 Next サンダー遭難中... そして、バクラの考察 -
マスカレード氏の作品からの参加キャラ
...1日目深夜 060 敵か味方か? ◆RsQVcxRr96 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 1日目黎明 063 不屈の心、無双の龍 ◆9L.gxDzakI 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 1日目早朝 074 Round ZERO ~ SAWS CUNNING(前編)Round ZERO ~ SAWS CUNNING(後編) ◆RsQVcxRr96 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 1日目朝 083 Don t lose yourself(前編)Don t lose yourself(後編) ◆gFOqjEuBs6 相川始、ギンガ・ナカジマ、インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング、金居、武蔵坊弁慶 1日目午前 115 Round ZERO ~ JOKER DISTRES... -
Lを継ぐ者/あなたがいるから
Lを継ぐ者/あなたがいるから ◆7pf62HiyTE 『ところで――具体的な行動については何も決まっていないとのことですが――』 「いや、一応幾つかは考えているよ――」 今後の行動方針は幾つか浮かんでいる。 まず、当初の予定通り結界を破る手段の模索――前述のプランがほぼ潰れたとはいえ、諦めたわけではない。 まだ見落としている何かがあるかも知れない、それを見つける為にも今後もジュエルシードや夜天の書等ロストロギアを集めていった方が良いだろう―― 次に首輪の解除――元々Lが行う筈だったそれをユーノが行うのだ。 幸か不幸かユーノの手元には首輪が1つある。このまま工場かスカリエッティのアジトに向かい解析を行うのも1つの手だ―― 他に仲間達との合流もある、その為には人が集まっているであろう市街地やホテル・アグスタといった施設に向... -
原作シリーズからの参加キャラ
...1日目深夜 060 敵か味方か? ◆RsQVcxRr96 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 1日目黎明 063 不屈の心、無双の龍 ◆9L.gxDzakI 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 1日目早朝 074 Round ZERO ~ SAWS CUNNING(前編)Round ZERO ~ SAWS CUNNING(後編) ◆RsQVcxRr96 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、金居、武蔵坊弁慶 1日目朝 112 不安 と 困惑 ◆HlLdWe.oBM 高町なのは(StS)、シェルビー・M・ペンウッド、C.C.、ゼスト・グランガイツ 1日目午前 117 Alive a life ~タイムリミット(前編)Alive a life ~タイムリミット(後編)Alive a life ~死闘(前編)Ali... -
Yな戦慄/烈火剣精は見た!
Yな戦慄/烈火剣精は見た! ◆7pf62HiyTE 「む……」 意識を取り戻した時に真っ先に感じたのは口の中に広がる違和感、 次に感じたのは肌を滑る風の冷たさ、 周囲を見回すとそこは何も見えない平野であった。 「ふぐ……」 喋ろうとしても声が出ない。何かを口に詰め込まれている様だ。 身動きを取ろうとしても両手両足を何かに拘束されている為動けないでいた。 「はんはのほ……ふぇ!?」 そして自分の姿を見て驚いた。身に着けている物を全て剥ぎ取られていたのだ。 どうやら自分の身に着けていたホテルの服で拘束している様だった。 当然、先程まで身に着けていた千年リングとベルトも無くなっている。 「ひゃぁほれは……」 そして今自分の口に詰め込まれている物が何か気が付いた。それは――自分が身に着けていた下着である。 「はにはほほっはほ!!」 怒り苛立つ... -
誰かのために生きて、この一瞬が全てでいいでしょう(後編)
誰かのために生きて、この一瞬が全てでいいでしょう(後編) ◆9L.gxDzakI ◆ 「……そして、俺はここに来た」 保健室のベッドに身を預けたルルーシュが、自らの話をそう締めくくった。 傍らでその話を聞いていたこなたの表情は、複雑、と評すのが最も的確であろう。 黒髪の少年の語る話は、彼女の想像を遥かに超えた物語だった。 かつての皇子、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。祖国に捨てられ、日本へ送られ、その日本さえも侵攻を受けた、7年前の夏の日。 その瞬間から、彼の血塗られた修羅の運命は、既に動き出していた。 魔女C.C.との出会い。手にしたのは絶対遵守を現実化する王の力。 ギアスと黒き仮面のみを頼りに、少年は魔王へと化身する。 ゼロ。 亡き母の仇を討ち、最愛の妹が望む優しい世界を手に入れるため、遂に立ち上がった漆黒の魔人。 素顔を隠し、名を... -
Road to Reunion
Road to Reunion ◆9L.gxDzakI 片翼の天使は思考する。 最強最悪の破壊者は、今はその翼を内に秘め、思考の海へとその意識を落とす。 幾度となく脳裏をよぎるのは、あの八神はやての顔だ。 自分の目の前で死んだはずの娘。 自分を庇って命を落としたはずの少女。 故に、その存在は既にここにはなく。故に、その存在が己を揺るがすことはないと思われていた者。 だが、あれは一体何なのだ。 あの時転移した先にいた、あの八神はやての姿をした者は何なのだ。 はやてを騙る偽者だろうか。変身魔法の存在を考えれば、ありえない話ではない。 その姿となる理由もある。 あの時あの場所にはシャマルがいたのだ。夜天の主の守護者を手なずけるならば、その主の姿になるのが手っ取り早い。 もっとも、何故かつての敵であるクアットロまでいたのかは不明なのだが。 ... -
銀色クアットロ(後編)
銀色クアットロ(後編) ◆7pf62HiyTE はやてに傷を負わせ道具を奪う事に成功したクアットロはスマートブレインで大いに喜んで――― 「もう二度とやりたくありませんわ……こんな分の悪すぎる賭けなんて……!!」 ―――はいなかった。彼女はG-4のアパートの一室にて自分の作戦が上手くいった事に安堵していたのである。今回の事による疲労も決して少なくはない。 さて、何故クアットロははやてに話した通りスマートブレインに向かわずに南下してアパートに来たのだろうか? クアットロ視点で振り返ってみようか――― ★ ★ ★ ★ ★ クアットロははやての後方を走りながら考えていた。 このままはやてと同行して利用し続けるべきか、それともこの場で彼女を斬り捨てるべきかを――― 単独で生き残れる可能性... -
Round ZERO ~GOD FURIOUS
Round ZERO ~GOD FURIOUS ◆gFOqjEuBs6 深い、濃い市街地の闇の中に、神を自称する男――エネルは居た。 怒りと憤怒に歪んだその表情を、一言で例えるならばまさしく鬼神。 激情の余り全身から漏れ出した電流が、鬼のような形相を怪しく照らして、それは余計に際立って見えた。 本来ならば夜の市街地を照らす筈の電灯も、最早まともに機能してはいない。 市街地を淡く照らす筈の月明かりも、空を覆う……というよりもエネルの周囲の空を覆う雷雲のお陰で届きはしない。 ゆらりゆらりと、一歩を進める度に、電灯がちかちかと点灯し、消えていく。 時たまごろごろと音を立てて、常人なら一瞬で焼け死ぬような雷が、エネルの周囲のアスファルトへと落ちる。 闇の中を歩く鬼神と、鬼神が伴う雷雲が、周囲のありとあらゆる電力を根こそぎ奪っているのだ。 電気がまた一つ消え... -
柊つかさは殺し合いの夢を見るか?
柊つかさは殺し合いの夢を見るか? ◆Qpd0JbP8YI 月は明るく夜を照らしていた。 その蒼い光は人影もなく、照明の一つも点いていない不気味な街に優しく降り注ぎ、 静寂と恐怖の交じり合う暗い世界に明るい色取りを加えていた。 思わず見とれてしまう。 そんなな幻想的な光景だった。 こういった場所にいたら、世界の美しさに目を奪われ、人の死など忘れてしまうかもしれない。 ビルの群れを分かつ大通りは、そんな恩恵に浴していた。 だけど、そんな所とは縁遠い場所に彼女はいた。 通りから外れた薄暗い路地裏にあるゴミ箱の陰。 そんな掃き溜めと称されそうな汚い場所に 柊つかさは身体を丸めるようにして隠れていた。 「お姉ちゃん、こなちゃん、ゆきちゃん……」 不安に怯える中、彼女は必死の思いで大切な人たちの名前を綴り、 目の前に起こった現実によって崩壊しかけた自... -
きみのたたかいのうた(後編)
きみのたたかいのうた(後編) ◆Vj6e1anjAc ◆ 「ん……このっ……」 じたばたと身をもがかせようにも、うんともすんとも動かない。 振動破砕を当てようにも、手も足も動かせないのでは意味がない。 ISの効果が及ぶのは、両手両足の先端のみだ。 故に逃れることもできず、スバルはただ拘束されるがままとなっていた。 五体を余すことなく包み込む翼が、淡い白光を放って顔面を照らす。 肌をなめるその光が、いつでも絞め殺すことはできるんだぞと言っているようで、ほんの少し腹が立った。 「さて、と……君にいくつか聞きたいことがあるんだ」 眼下からヴァッシュの声が響く。 うつ伏せの姿勢で縛られていたため、相手の顔は直接見下ろすことができた。 「まず1つ。君はどうしてそんなに怒ってるんだい? ひょっとして僕、何か気に障ることでもした?」 最初の問いかけか... -
勇気のアイテム(前編)
勇気のアイテム(前編) ◆gFOqjEuBs6 行動の果てには「結果」という答えが待っている。 例外は無い。そこに彼らの力は及ばない。 いかなる相手にでも命令を下せる絶対遵守の力を持っていようと。 いかなる相手にも屈しない、時空さえも超越した力を持っていようと。 その必然からは逃れられない。 幼い頃に失ってしまった、大切な人の仇を討つ為に。 たった一人の妹が幸せに過ごせる場所を創る為に。 同じ目的を胸に、動き出したのは二人の男。 だがしかし、世界は、人々は――― 彼らの思惑とは別に、「結果」を突き付け、その続きを求めて来る。 その続きが世界を紡いで行くというのなら、誰かが追うべき「罪」は。 受けるべき「罰」は、一体どこにあるというのだろう。 ◆ シャーリー・フェネットの父は、殺された。 シャーリーの記憶に残る父との思い出が、走馬灯の... -
残る命、散った命(中編)
残る命、散った命(中編) ◆gFOqjEuBs6 ———そんな……エリオが……死んだ……? なのはは、自分の耳を疑った。 仮にもエリオは、自分が育てたフォワードの一人。 いや、JS事件が終結した現在も、六課解散までは同じ部隊の仲間。 毎朝毎朝、エリオは早起きして、自分が組んだ訓練メニューを一生懸命熟していた筈だ。 そんなエリオが、死んだ? 有り得ない。そんな訳が無い。そんな話が信じられる筈が無い。 しかし、目の前で地に顔を伏して啜り泣く少女が嘘をついているとも思えなかった。 ふと、少女の周囲の血溜まりが目に入った。 ———これは、誰の血? 一つの疑問が浮かんだ。 見る限り、目の前の少女は無傷だ。 服は汚れてしまっているが、怪我をした形跡は見当たらない。 ならば、この血はまさか———エリオの血? だが、遺体はど... -
Zに繋がる物語/サティスファクション
Zに繋がる物語/サティスファクション ◆7pf62HiyTE 【3】 Geass デルタの最強の技、ルシファーズハンマーは本来対オルフェノク用のものだ。 オルフェノクより遙かに脆弱でなおかつ何の力もない一般人がその直撃を受ければどうなるかは語るまでもない。 ルシファーズハンマーによって赤き炎をあげ瞬時に灰化し散華したはやての死体から視線を逸らしたデルタはジェットスライガーに背を預ける。 「ごめんね……折角呼んであげたのに出番を与えてあげなくてね……」 そう言ってジェットスライガーに謝る。仇討ちを果たした堕天使の心境は―― 「『満足でけへん』……ふっ……満足なんて出来るわけなんてないわよ……」 先程殺したはやて同様、満たされるわけなど無かった。残るのは空虚でしかない。 同時に身体には人を殺したという実感... -
誕生、Hカイザー/NEXT BATTLE
誕生、Hカイザー/NEXT BATTLE ◆gFOqjEuBs6 バクラは悩んでいた。 本来バクラは悩むという行為をあまりしないのだが、今回は訳が違う。 如何なバクラであろうとも、悩まざるを得ない状況に陥ってしまったのだ。 何故なら、今後の行動方針にも関わる人間の名が、放送で呼ばれてしまったから。 (相棒……本当に死んじまったのか?) 心中で思い浮かべる人物の名は、キャロ・ル・ルシエ。 まだ幼い召喚士。バクラが初めて選んだ、唯一のパートナー。 あいつには、自分がついていないと駄目だ。自分がいなければ、駄目なんだ。 それと同時に、キャロは今バクラがここに存在する唯一の意義。 共に未来へのロードを進んで行くと誓った人間なのだ。 そのキャロの名が、放送で呼ばれた。 たった一人の相棒が、自分の預かり知らぬ所で死んでしまった。 ... -
罪(状態票)
罪(状態表) ◆LuuKRM2PEg 【2日目 深夜】 【現在地 C-9 スカリエッティのアジト前】 【天道総司@魔法少女リリカルなのは マスカレード】 【状態】健康 【装備】ライダーベルト(カブト)@魔法少女リリカルなのは マスカレード 【道具】支給品一式、スティンガー×5@魔法少女リリカルなのはStrikerS、カブトゼクター@魔法少女リリカルなのは マスカレード、デルタギア一式・デルタギアケース@魔法少女リリカルなのは マスカレード 【思考】 基本:出来る限り全ての命を救い、帰還する。 1.まずはなのはとはやての口論を止め、それから体制を整える。 2.ここにいる全員を纏める。 3.キング及びアンジールは倒さなければならない敵。 【備考】 ※首輪に名前が書かれていると知りました。 ※天道自身は“集団の仲間になった”のではなく、“集団を... -
希望
希望◆7pf62HiyTE とある世界で起こった話をしよう。 その世界には1人の少年がいた―――彼は妹が望む世界を手に入れる為に魔女から力を受け取りある帝国へと戦いを挑んだ。 1人の少女がいた―――彼女は火事の時に自分を助け出した少女に憧れ、その少女と同じ魔導師となった。 2人は出会う―――少年の持つ力の調査と監視の為に少女は彼の前に現れた――― 学校・事件・戦闘の日常の中で少年と少女は心を通わせ互いの正体や秘密を知りながらも関係を深めていった。 しかし度重なる日々の中で少年は多くの物を失っていった。 友人を傷付け救う為に自分に関する記憶を奪い、7年来の親友とは敵同士となり、そして初恋の少女に大量虐殺の罪を負わせ彼女を自らの手で殺してしまった。 それだけではなく、一番に守りたいと思った妹すらもその親友によって射殺された。そして少年は親友を憎悪の捌け口に... -
A to J/運命のラウズカード
A to J/運命のラウズカード ◆7pf62HiyTE 「IS……発動」 その声と共にスバル・ナカジマの手にあったある『モノ』が粉砕された。そして近くに降ろしていたヴィヴィオを再び背負い走り出した。 ヴィヴィオは衰弱している為急がなければならない。では、何故スバルは急がなければならないにもかかわらず足を止めある『モノ』を砕いたのだろうか――? ★ ☆ ★ ☆ ★ 暗い闇の中にヴィヴィオはいた。 身体中が悲鳴をあげているかの様に痛くそして苦しい。 助けを求めようとも周囲には誰もいない。 それでも闇の中を歩き――見つけた。 「ザッフィー……シャマル……」 シャマルとザフィーラが立ちつくしていた。ヴィヴィオは重い身体を引きずって近付こうとするが―... -
進展!?
進展!? ◆HlLdWe.oBM 一部損壊したアパートを後にして幻惑の使い手クアットロは一路西に向かう。 目指す場所はI-2に停泊していると示されている客船。 当面はそこで籠城をしつつ情報収集を行う。 それがクアットロの客船を目指す目的だった。 頼れる手玉も近くにおらず直接戦闘が得意ではないクアットロが危険人物の徘徊している可能性が高い市街地にいる事はそれ自体が半ば自殺行為。 だがそれに反してクアットロの足取りは遅い。 既に並みの者なら客船に到着している頃にも関わらずクアットロはまだ行程の半分ぐらいしか進んでいなかった。 現在の位置はだいたいG-2のコンビニの近く。 それも当然だ。 クアットロは危険人物に遭わないように大通りから少し離れた裏路地を細心の注意を払いながら進んでいるのだ。 その歩みが遅くなるのは仕方のない事だ。 だがその間もクアットロの灰色の脳細胞... -
散る―――(後編)
散る―――(後編) ◆Vj6e1anjAc ◆ ここで今一度思い出してほしい。 ルーテシアのレリックと融合し、本来なら相性の合わない組み合わせで目覚めた聖王ヴィヴィオは、 いくつもの欠陥をその身に抱えた、不完全なレリックウェポンと化していた。 現時点までに発覚していた変化は、2つ。 1つはかつてのゼスト・グランガイツのそれと同じ、身体を蝕む拒絶反応。 1つはレリックの暴走による、一時的な魔力量の向上。 一度に発揮できる魔力の量こそ増えたものの、同時に身体へのダメージさえも助長され、 本人の意識せぬままに、より早いペースで身体にダメージを溜め込んでいくという悪循環である。 しかし――本当に、それだけだろうか? ヴィヴィオの身体に起きた変化は、本当にその2つだけだったのだろうか? 考えてもみてほしい。 ヴィヴィオが何者で... -
STRONG WORLD/神曲・最終楽章(前編)
STRONG WORLD/神曲・最終楽章(前編)◆vXe1ViVgVI 繰り広げられた惨劇は数知れず、濃密な12時間は激流の如く流れていった。 人々を狂わせ、絶望に追いやり、殺害していく凄惨なデスゲーム。 誰の力を持ってしても未だ阻止する事が叶わない狂気の宴。 単純な死者の数だけでは数えられない、様々な傷を負った参加者達がこの会場には蔓延っている。 大切な仲間を失った者、擦れ違いの末に心を破壊されてしまった者、元から有していた狂気を更なる深淵へと沈降させた者……沢山の被害者達がこの場には存在した。 今回の御話は、そんな被害者達の一人である青年の話。 人の身に抑え込むには余りに強過ぎる『力』を得てしまった青年。 比喩ではなく、真の意味で天災と化してしまった青年。 青年は動かない。 自分の『力』が暴発でもしてしまえば、それに巻き込まれ必... -
暗躍のR/全て遠き理想郷
暗躍のR/全て遠き理想郷 ◆Vj6e1anjAc ほの暗い闇の中を蠢く、微かな金属音が2つ。 さながら小さなネズミのように、屋根裏を這いずり回るのは、1人の融合騎と1匹の使い魔。 眼下の廊下から漏れ出している、ぼんやりとした電灯の光だけが、この闇の中の光源だった。 《しかしまぁ、ホントに入り組んだ構造になったもんだよ》 額に皺を寄せながら、使い魔アルフが念話でぼやく。 肉声での会話をシャットアウトしたのは、盗聴の危険性を考慮した結果だ。 下の廊下には、ところどころに監視カメラが配置されている。であれば姿のみならず、声まで盗み聞きされる可能性も否定できない。 《やはり、元の時の庭園とは違うのか?》 《そりゃあ、元は別荘施設だったからね。こんな研究室みたいな作りにはなってなかったさ》 先を行く融合騎リインフォースの問いかけに、答えた。 かつてのプレシ... -
銀色クアットロ(前編)
銀色クアットロ(前編) ◆7pf62HiyTE ―――This world is a stage and every man plays his part――― ―――この世は舞台、人は皆それぞれの役を演ずる――― F-4に1人の女性が歩く―――その方向はF-5にあるスマートブレインのある東に向いていた。 目的はそこで首輪解除の手掛かりを得る事―――『だった』。 その理由は簡単な事、彼女の手には何も無かったのだ。いや、荷物だけではなく胸にも斬られた傷があり、今も出血を続けている。 それでも足を止めるわけにはいかない、何故なら後方には今にも自分の命を脅かそうとする漆黒の剣士が迫っているのだ。追いつかれたらどうなるかなど考えるまでもない。 真面目な話『奴』の思惑に乗る形になっている為、正直悔しさと怒りを感... -
想いだけでも/力だけでも
想いだけでも/力だけでも◆9L.gxDzakI ――力がないのが悔しかった。 ◆ ぐわん、としなる音が鳴る。 空を切り裂くどころでなく、大気を踏み潰さんばかりの重量感。 傷を負わせたは負わせたが、あの程度ではまだ戦闘に支障ないらしい。 極太のミラーモンスターの尾が、彼女の顔面目がけて振り抜かれた。 スバル・ナカジマの頭へと、紫のベノスネーカーの体躯が、鞭のごとく襲いかかった。 ぐっ、と。 思いっきり身を反らして避ける。 まさに間一髪の回避だ。文字通り青色の前髪が、数本千切れてはらはらと舞った。 姿勢を立て直した彼女の元へと、入れ替わりに襲いかかるのは鎧の戦士。 《SWORD VENT》 仮面ライダーだ。 紫電の甲冑を身に纏い、毒蛇の意匠を持った仮面ライダー王蛇だ。 今やコブラの魔人と化した柊かがみが、目にもとまらぬ速... -
Wärter―――灯台守
Wärter―――灯台守 ◆7pf62HiyTE ―――その道中で見つけた物は――― 「……どうしてここに落ちていたんだろう?」 1つはリインのバックの残骸。それを見つけた際、リインが何処か悲しそうな表情を浮かべていた―――流石に使えそうに無かったので回収はしなかったが――― 他にも何かの部品(銃の残骸)が落ちていたがやはり使えそうにない為に放置――― 落ちていた物で回収したのは1枚のカード、デュエルモンスターズのモンスター『レッド・デーモンズ・ドラゴン』のみ――― スバル達はF-7を横切りE-7の駅を目指して移動していた。 駅の車庫を自分達で確かめたいというのもあったし、もしかしたら仲間達が集まっているかもしれないと考えたからだ。 なお、F-6のレストランでは戦いが起こっていただろうが現状ではそこに向かうつもりはない。武装が整ってい... -
過去 から の 刺客(前編)
過去 から の 刺客(前編) ◆7pf62HiyTE チンクは空を見ていた。そして、あの時の事を考えていく…… まずはアレクサンド・アンデルセンという名の神父に出会った時の事を考える。彼はチンク達ナンバーズを敵視していた。 何故彼がチンク達の事を『最後の大隊(Letzt Batallion)』と呼んでいたのかは不明だが、大隊という意味を考えるにナンバーズだけではなくドクターであるジェイル・スカリエッティの関係者全てがそれに該当する可能性はある。 勿論、管理局も自分達と敵対しているため敵対する事自体には不思議はない。問題は自分達を殺すという過激な行動をとっている事だろう。管理局であれば捕獲する事はあっても殺すという考えにはまず至らないからだ。 その行動から考えるに管理局関係者の可能性は低いだろう。 さて、彼の言っていたヴァッシュ・ザ・スタンピードはどういう... -
救済N/Destiny's Play
救済N/Destiny s Play ◆7pf62HiyTE Chapter.04 Destiny s Play 「……別の人に変身する魔法はありますし、スカリエッティの戦闘機人の中にも変身能力を持っていた人がいました」 「……わかった」 かがみが意識を取り戻した時、真っ先に聞こえてきたのはそんな会話だった。 「あ……あれ……私……? それにここは……?」 周囲を見回すとそこは森の中。 「あ、気が付いた? 天道さん、かがみが目を覚ましました」 と、なのはと天道は足を止めた。今現在かがみはなのはの背に背負われている状態だ。 「……あれ……それじゃあさっきまでのは……?」 状況を把握し切れていないかがみを余所になのはは彼女を降ろす。一方で天道は周囲の警戒を行っている。 「う……痛……」 と、地面に降ろされたものの両手足に激痛が奔り上... -
銀色の夜天(前編)
銀色の夜天(前編) ◆7pf62HiyTE ―――『彼』は無機質なままに市街地を進む――― 『彼』はある科学者がある目的の為に作り上げたが、その科学者にとっては科学者の作品達が輝く為に使うガラクタでしか無かった。だが、『彼』の同胞達にとってはそんな事等関係無しに命じられるがままに動いていた。 仮に自分達が無慈悲なまでに破壊され尽くしたとしても……只、『主』から命じられるがままに…… その最中、気が付けば『彼』とその同胞は自らの武器を封じられた上で『彼』の住処に置かれていた。その場所で自分達を使ってくれる『主』を待っていたのだ。そして、ある少女が『彼』とその同胞を見つけ出した。 少女は『彼』等の武器が封じられた事を知り落胆していたものの、元々残っている機能と少女が持つ力を駆使し『彼』とその同胞にある命令を出した。 少女が使う事を許された『彼』とその... -
狼煙
狼煙 ◆9L.gxDzakI ――ああ、また天音ちゃんの友達が減ってしまった。 二度目の定期放送を聞いた相川始が、率直に浮かべた感想だ。 読み上げられた死者は9人。 やはりというか当然というか、彼に直接関わってくる人間の名は読み上げられていない。 そもそも始自身に関係のある人物など、金居と呼ばれていたギラファアンデッドか、まだ見ぬもう1人のアンデッドくらいだ。 金居の名が呼ばれた気配もない。故に彼にとっては他人事。 故に、彼の思考は己ではなく、栗原天音の友たる2つの名へと向けられる。 フェイト・T・ハラオウンと八神はやて。 一度目の放送で呼ばれた高町なのはと同じく、自分にとって大切な少女の友人の名だ。 大人のアリサの存在や、メールの文面の違和感から、まだ本人であるという確証はない。 だが仮に本人だとするならば、きっと彼女は悲しむだろう。 ... -
残る命、散った命(前編)
残る命、散った命(前編) ◆gFOqjEuBs6 「さて……どうしたものか」 真夜中の市街地に、銀縁の眼鏡を軽く押し上げながら、ぽつりと呟く男が一人。 彼の名前は金居。またの名をギラファアンデッド。 世界最大のクワガタムシと、その全ての仲間達の祖となった不死生物である。 彼の戦う理由は至って簡単。 最後の一人になるまでバトルファイトを戦い抜き、統制者によって与えられた万能の力で、クワガタムシだけの楽園を創る事。 人間達に捕獲され、子供達に命を弄ばれ、揚句の果てには針に刺されて標本にされる。 それが、彼の仲間であるクワガタムシ達の多くが歩んで来た末路。 地球の自然に生まれ、誰の力も借りる事無く、その生涯を終える事が出来るクワガタムシはこの世界でもほんの一握りのみ。 金居には、それがどうしても許せなかった。 何故人間達だけが繁栄を謳歌し、自... -
光が紡ぐ物語
光が紡ぐ物語 ◆jiPkKgmerY F-2地点には、殺し合いには不釣り合いな可愛らしい喫茶店が設置されている。 その名も『喫茶店・翠屋』。第97管理外世界・地球という惑星にて経営されている、小さなだがひっそりとした人気が続くお洒落な喫茶店だ。 何故この殺し合いの場に、翠屋が全く変わらぬ姿で存在しているのか。 それはこのゲームの主催者、プレシアにしか分からない。ただの気紛れかもしれないし、何か考えがあるのかもしれない。 だが喫茶店・翠屋がそこにあること。それは確固たる事実であった。 そんな喫茶店・翠屋。 そこには今、二人の男が来店している。 一人は白色のシャツに白色のズボンを身に着けた男。 その目の回りにはパンダの如く隈を浮かべ、背中はこれでもかと言うくらいに丸みを帯びている。 男の名はL。ある世界にて、世界最高の探偵として名を馳せた男だ。 そしてもう一... -
光なき場所で ――月蝕・終章一節
光なき場所で ――月蝕・終章一節 ◆Vj6e1anjAc 友が、できたと思った。 光なき場所に。 孤独の真ん中に。 たった一人きりの暗闇の中に、再び光が差した気がした。 親もいない。 友もいない。 世界からも見捨てられた。 無よりも深く、黒よりも暗い闇の中。 確かなものなど何もなく、故に迫るもの全てを殺すことでしか生きられなかった、無間の生き地獄の中で。 この人外の身体をも受け入れ、共に歩まんとしてくれた者達がいた。 誰彼構わず拒絶した己に、それでも決して諦めることなく、手を差し伸べ続けてくれた女がいた。 どれほど眩しかったことだろう。 どれほど暖かかったことだろう。 足の踏み場の確かさすら知らず、羽ばたき続けることしか知らなかったこの身に、羽を休める巣ができた心地は。 帰る故郷すらなかった孤独の生涯に、帰りたいと願う... -
いきなりは変われない(後編)
いきなりは変われない(後編) ◆HlLdWe.oBM 「だ、大丈夫ですか、こなた」 「うん、なんとか無事だよ。でもいったい何があったの?」 「リインにもよく分からないです。咄嗟に防御魔法を展開するだけで精一杯でしたから」 こなたとリインはお互いの無事を確認すると、周囲の様子を恐る恐る窺った。 まだ周囲には埃が立ち込めて様子は分からなかったが、辛うじて見えた近くの壁には縦横に亀裂が走っていた。 どうやらデュエルアカデミアの何処かで爆発か大きな衝撃があって建物に亀裂が入ったようだ。 つまり長居をすれば施設の倒壊に巻き込まれる可能性が高いという事になる。 「そうだ、ルルーシュとレイは!?」 「すいません。レイは離れていたので防御魔法の範囲外でした」 リインは己の未熟さを恥じるかのように弱々しい声で事実を述べた。 その答えを聞いた時、こなたの脳裏に最悪... -
アイズ
アイズ ◆Qpd0JbP8YI 先も見渡せないような暗闇の中を男が二人、肩を並べながら歩いている。 一人は目にクマを作り、猫背の野暮ったい男、 もう一人は険しい瞳を携え、頑健な身体つきをした男。 正反対とも言える二人は同じ道を、幾時間と共に歩き、 お互いの情報のやり取りを行っていた。 「それでどこに向かっているんだったか?」 声にも逞しさを滲ませる男、ザフィーラは確認するかのようにもう一人の男、Lに訊ねた。 Lはその大きな瞳を上目遣いにして、ゆっくりと答える。 「ええ、地図に載っている黒の騎士団専用車両というところです」 「乗り物の確保か」 「ええ、始終足で歩き回っていては、体力の消耗が危ぶまれます。それでは判断力の低下に繋がりますし、 いざという時に何かの問題が生じる可能性もあります。また止む無く戦闘に陥った場合でも、車があるとないとでは ... -
Pain to Pain(後編)
Pain to Pain(後編) ◆HlLdWe.oBM 「すいません、あたしがあの時リングを破壊しておけば……」 「いまさら悔やんでも仕方ないよ。それにもうリングはスバルが破壊してくれたんでしょ。それならもうバクラの件はおしまい」 「うん、リインが死んで責任を感じるのは分かるけど……でも、とりあえずなのはもスバルも無事で良かったよ」 「それからスバル、ヴィヴィオを守ってくれてありがとう」 はやてによって吹き飛ばされたなのは、ユーノ、スバルら魔導師3名は運良く合流する事に成功していた。 もちろんスバルに背負われていたヴィヴィオも。 なのはとユーノと比べると防御力の劣るスバルがヴィヴィオを守ってもなお無事だった事に二人は密かに感心しているのだ。 「いえ、実はあたしとヴィヴィオが無事なのはこの子のおかげなんです」 そう言ってスバルが懐から取り出したのは... - @wiki全体から「敵か味方か?」で調べる