超魔法重神グラヴィオンStrikerS番外編 機動六課、原作キャラに会いに行くの巻



「あの、これはどこに行くのですか?」
「それはね…、あそこだよ」

 リムジンに乗る機動六課の面々。スバルがヴェロッサに尋ねると同時にリムジンが暗いトンネルを抜け、ヴェロッサは窓を開けて指を刺すとそこにはでかい屋敷が立っていた。
 機動六課の面々はあのでかい屋敷にご招待されたのだ。

「でも、何でまた?」
「僕達が今グラヴィオンを使って戦ってるけど、やっぱり本家の人達に会っておこうと思ってね。それにこれはあの屋敷の持ち主が言い出した事なんだよ」
「そうなんですか~」
「でもどんな人かしらね? その屋敷の主人は…」

 皆が色々な期待をしながら屋敷に向かう。
 リムジンが屋敷の門で止まり、門には大勢の召使の女性が並んでいた。

『ようこそ、いらっしゃいました!』
「うわ~、すごいメイドさんの数……」

 スバルはあまりのメイドの数に驚きあふれんばかりであった。

「とりあえず、中に入ろうか」
「こちらです」

 メイドの一人が機動六課の人達を連れて行く。

「ここです」

 メイドが大きな扉を開けると、その前には大きな広間が存在していた。

「本当に大きい~」
「あ、人がいるみたいだね」

 なのはが広間にあるソファーに腰をかけている6人の男女の姿を見つける。
 年はまだなのは達とそんなに変わらないくらいで、一番年上そうな女性でもドゥーエくらい、1番年下の女の子はリインくらいの少女であった。
 髪の色は男の子は青髪や赤髪、女性は茶髪、緑、金髪、銀色であったり、
 服装においては青い髪の少年は青を基調とした服、赤い髪の少年は白基調の服、茶髪の少女は赤が目立つ服だがいたって年頃の服装である。
 その一方で、金髪の女性は胸の谷間が明らかに見える服、緑の髪でメガネをかけている少女はメイド服に見えなくもない服、銀色の少女はフリフリの服だがどことなくリインと似た服装だった。

「ようこそサンジェルマン城へ……」

 広間にある階段から声が聞こえてくる。その声の主は黒い仮面を付けた男の人共に階段から下りて来る。
 声の主も男性だが、見た目は30代くらいの若い男性で、服装も年齢に見合った紳士的なものであった。

「初めまして、私がこの屋敷の主のクライン・サンドマンです」

 サンドマンは礼儀よく機動六課の人に対して頭を下げる。

「お久しぶりですね。サンドマン」
「ああ久しぶりだね、ヴェロッサ」

 サンドマンとヴェロッサが握手を交わす。

「元気そうで何よりだよ」
「そちらこそ…」
「それより、そこにいる彼女達が…」
「はい、僕が作ったグランナイツのメンバーです」

 ヴェロッサはなのは達をサンドマンに紹介する。

「初めまして、高町なのはです」
「フェイト・テスタロッサです」
「ドゥーエ」
「スバル・ナカジマです」
「ティアナ・ランスターです」
「リインです」

 なのは達は自分の名前を紹介する。

「では、そちらの方は?」

 サンドマンがクロノの事を尋ねる。

「僕は機動六課にいてヴェロッサ・アコースの補佐をやっているクロノ・ハラオウンです」

 クロノの事を聞いてサンドマンの隣にいた黒い服と仮面をつけた男の人がクロノに近づき握手をする。

「初めまして、レイブンと言います。私もサンドマンの補佐役をやっています」
「あなたもですか…」
「その様子だとあなたも苦労しているようですね」
「そちらも…」

 二人はそのまま互いの顔を見つめあい、そして突然抱き合う。

「な、何故?」
「お互い何か気が合うところが出来たのかな…」

 突然の事でティアナは驚くが、ヴェロッサが笑いながらその様子を見る。

「では次に我々の牙のグランナイツを紹介しなければ……」

 サンドマンはソファーに座っている少年少女達の方に顔を向け、彼らはソファーから立ち上がって自己紹介をする。
 まずは青い髪の少年が自己紹介をする。

「僕は斗牙(とうが)、天空侍斗牙です」

 その次に赤い髪の少年、金髪の女性、茶髪の少女、メガネの少女、リインと雰囲気の似ている少女が自分の名前を言う。

「俺は紅(しぐれ)エイジ」
「ミヅキ・立花よ」
「城(ぐすく)琉菜です」
「エィナと申します」
「リィルです」

 サンドマン達のグランナイツもなのは達に向かって自己紹介した。

「斗牙はグランカイザー、エイジはGアタッカー、ミヅキがGストライカー、琉菜とエィナがGドリラー、リィルがGシャドウのパイロットだ」
『ああ、やっぱり』

 サンドマンが自分達の操縦者の乗る機体を言うと皆が予想通りと言うような顔をする。

「では今度はこちらですね。こっちは少し変わってましてグランカイザーには交代で二人乗るんですが、とりあえずメインでいきましょう。
クランカイザーはスバル、Gアタッカーがなのは、Gストライカーがドゥーエ、Gドリラーにフェイトとティアナ、そしてリインがGシャドウに乗りますが、
なのはとスバルは時々乗る機体を変えます」
「へえ、そっちは変わってるんだな。グランカイザーを交代で乗るなんて…」

 ヴェロッサの話を聞いて、エイジが変わった感情を持つ。

「本当はグランカイザーはなのはのだったんだけど、なのはがスバルを乗せたいというから乗せたらなのはに匹敵するほどだから交代させたのですよ」
「つまりエイジと違ってスバルは才能があったんだ」
「ちょっと待て、誰が才能ないって…」

 琉菜の言葉にエイジは頭に来る。

「だってそうじゃん。グランカイザーに乗った時すごい疲れた顔してたじゃない」
「慣れれば俺だって斗牙くらいになれるぜ」
「まあまあ二人とも落ち着いて…」

 なのはがケンカするエイジと琉菜の間に入る。

「そう言えばさ、あんたがGドリラーのパイロットだよな?」

 エイジがふとティアナに尋ねる。

「ええ、そうだけど…」
「何か、お前髪型はともかく…、性格が琉菜みたいで凶暴そうだな」

 エイジが笑いながら言う。それを聞いた琉菜とティアナは怒りの炎を燃やす。

「エイジ、あんたって奴はーーーーー」
「お、落ち着けって、あんたも何か言ってくれよ」

 エイジがフェイトに助けを求める。

「さすがにエイジが悪いから助けない」
「そんな~~~」
『この馬鹿たれがーーーー』

 ティアナと琉菜はエイジの顔面目掛けて怒りの鉄拳を打ちかまし、二人の鉄拳は見事エイジに命中する。

「まったく…」
「そうだ。あなたって、グラヴィオンと合神する時どっちのドリラーに乗ってる?」
「あたしは左でフェイトさんが右だけど…」
「わあ、偶然! あたしもレフトドリラーなんだよ」
「へえ、そうなんだ」

 同じような性格でGドリラー(しかも同じレフトドリラー)乗りだからか、ティアナと琉菜は仲良くなる。

「仲良くなったわね」
「本当」

 ドゥーエとミヅキが大人の反応を示し、お互いの心の内側を見るようにドゥーエとミヅキは互いの顔を見る。

(この女……)
(何か隠してるわね……)

 二人とも考えている事は一緒だった。そして二人は握手を交わす。

「よろしくね…」
「こちらこそ…」

 二人の顔はなにやら冷めている表情だった。
 その傍らでリインとリィルが話す。

「あなたもリインのように一人ですか?」
「ううん、この子ロロットが一緒だったよ」

 リィルが自分の肩に乗るフェレットをリインに紹介する。

「でもね、今は違うの。今は斗牙さんにエイジさんにおじさま、それに他の皆もいるからね…」
「リインと同じですね。リインもユーノさんだけだったですけど、今はヴェロッサさんになのはさんにフェイトさんにスバルさんや他の皆さんがいるです」

 リインとリィルは笑顔でお互いを語り合う。

「いててて…」
「大丈夫?」

 スバルが先ほどティアナと琉菜の鉄拳をくらって倒れているエイジを起こす。

「すまねえ。えーと、スバルだっけ?」
「そうだよ」
「お前、グランカイザーに乗ってるって言うけど、本当なのかよ?」
「本当だよ。話によると、本当はあたしはGアタッカーに乗る予定だったけどなのはさんの推薦でグランカイザーに乗ってる」
「でも、さっき交代で乗ってるって…」
「まあ、たまになのはさんがグランカイザーに乗ることがあるってだけでほとんどあたしが乗ってるんだよ」

 その話を聞いてエイジが羨ましがる。

「いいな~。俺ももう一回グランカイザーに乗ってみてえ~」
「出来ると思うよ。エイジなら…」

 スバルとエイジの間に斗牙が入ってくる。

「斗牙」
「だって初めて乗った時はすごい動かせたもんね」
「ところでスバル、お前は初めて乗った時どのくらい動かせた?」
「え~と、グラヴィトンソードを出すところまではいけたかな…」
「はあ~、俺より動かせてるじゃないか…」

 エイジは落胆してしまい、斗牙とスバルが懸命に励ます。

「皆、仲良くなってるね」
「そうですね」

 なのはとフェイトとエィナがみんなの仲良くなっていく様子を見る。
 フェイトの前にある女のシスターがやって来る。

「あの、すみません」
「何か?」
「お酒飲めますか?」

 そのシスターは突然フェイトに酒を勧めたのだ。

「ごめんなさい、私まだ未成年なので…」
「そうですか…」
「でも何でまた急に…」
「どうも他人のような気がしないので…」

 そのシスターは照れくさそうに頭をかきながら答える。

「ああ、そう言えばまだアースガルツのオペレーターの諸君を紹介してなかったね」
「こちらもですよ」

 サンドマンとヴェロッサは自分達のオペレーターを紹介する為、互いのオペレーター達を呼び集める。

「では今度はこちらからが紹介しよう」
「テセラと言います」
「ぱよ、チュイルです」
「マリニアです」

 三人のメイドオペレーターは簡単な自己紹介をする。(ちなみに先ほどフェイトに酒を勧めたのはマリニアである。)

「ではお次はこちらの番ですね」
「シャリオ・フィニーノです。シャーリーと呼んでください」
「アルト・クラエッタです」
「ルキノ・リリエです」

 シスターオペレーターも簡単な自己紹介を済ませる。

「それでは自己紹介を終えたところでパーティーでも……」

 サンドマンがパーティーを開始しようとしたら、突然Gコールと呼ばれるものが鳴り響く。

「Gコール!」
「ゼラバイア!」

 そうGコールとはゼラバイア襲来を知らせるものだった。


 ゼラバイアは2体現れ、サンジェルマン城の近くに降り立つ。2体とも剣の様な形をしていた。

「2体か…」
「とにかく、倒さないとね」
「でも、なのはさん。あたし達のグランディーヴァはありませんよ」
「その心配は要らないよ」

 ヴェロッサがそう言うと、サンジェルマン城の前に突然転送魔法の魔法陣が現れ、そこから機動六課のグランカイザー及びにグランディーヴァが現れる。

「皆、おまたせ!」
「ユーノ君、ありがとう」

 ユーノが急いで転送魔法で持ってきてくれたのだ。フェレット姿のユーノを見てエイジ達は驚きを隠せない。

「フェレットが喋ってる……」

 しかし驚いている暇はない。すぐにゼラバイアを倒すためにアースガルツのグランナイツ、
 機動六課のグランナイツはそれぞれ自分達の機体に乗る。そしてゼラバイアの前に到着する。

「そっちのグランカイザーは誰が乗ってるんだ?」
「私だよ」

 エイジの疑問になのはが通信で答えた。

「なのはか…。てことはスバルがGアタッカーか?」
「そうだよ」
「でも何でまた?」
「今回は何となくなのはさんにしようかなって…」
「ふ~ん」
『とりあえずお前達、話は後にしろ』

 レイブンとクロノがスバルとエイジを叱る。

『よし、斗牙(なのは)エルゴフォームだ』
『はい!』

 サンドマンとヴェロッサはなにやらポーズをとろうとする。

『グランナイツの諸君、合神せよ!!』
『エルゴ、フォーーーーーーーム』

 サンドマン、ヴェロッサの承認を受け、斗牙となのははエルゴフォームを発動させ、グランカイザーの周りに重力子フィールドが覆う。

『超重合神!!』

 二人は自分の前のパネルを押す。互いのグランカイザーには互いのグランディーヴァが合神していき、二つのゴッドグラヴィオンが誕生した。

『超重合神! ゴッド、グラヴィオーーーーーーーーン!!』

 サンドマンとヴェロッサが互いに叫ぶ。

「何となく言ってみたかったのだよ」
「僕もです」

 二つのグラヴィオンは2体のゼラバイアの前に立つ。

「よし、一気に決めるぞ」
「こっちもいくよ!」
『おう!』
『はい!』
『グラヴィトンソーーーーーード!』

 斗牙となのははグラヴィトンソードを展開させて、ゴッドグラヴィオンは互いのソードを握る。

『いくぞ(よ)ーーーーー!!』

 斗牙の操るゴッドグラヴィオンは上に上がり、なのはの操るゴッドグラヴィオンは横に走る。

『エルゴ、エーーーーーンド!!』

 斗牙の方は上から振り下ろし、なのはの方は剣を横に振る。
 それはまるで十文字を描く斬り方で、縦一直線にいたゼラバイアは二つのグラヴィトンソードを受けて、2体ともクロスに切れて爆散する。

「終わった…」

 そしてゼラバイアを倒した後にサンドマン主催のパーティを改めて執り行われ、皆が騒ぎあう。
 パーティ終了後機動六課は帰還する事になる。

「また会おうぜ」
「うん」
「リイン、元気でね」
「リィルもです」
「琉菜、頑張りなさいよ」
「ティアナもね」
「まあ」
「あんたも頑張りなさいよ」

 エイジとスバル、リィルとリイン、琉菜とティアナ、ミヅキとドゥーエが別れの言葉を交わす。

「それじゃあ、お元気で」
「エィナ、無理はしないようにね」

 フェイトがエィナに無理はしないように言う。

「なのは、これからもよろしく」
「斗牙君、こちらこそ…」

 斗牙となのはも別れ際の言葉を交わす。

「それじゃあ…」
「ああ、さようなら。我が友……」

 サンドマンとヴェロッサが挨拶を終え、皆リムジンに乗り込み聖王教会へと帰っていった。
 帰りのリムジンに乗るなかスバルがぼやく。

「また会えるかな…」

 ヴェロッサがスバルの悩みに答える。

「また、会えるさ。同じ志を持つものだからね……」



おまけ

「くうーーーーー! ダブルグラヴィオン、かっこいいぜ!」

 先ほどのダブルゴッドグラヴィオンの戦闘を見ていたアレックス・スミスは歓喜の声を上げる。
 彼は熱烈なロボット好きで、特にデカイロボット(通称スーパーロボット)が好きである。

「でも、何でグラヴィオンが2体あるんだろ?」

 彼は今まで1体のゴッドグラヴィオンしか見たことがないので当然思う疑問であるが…。

「でも、やっぱりかっこいいぜ! 俺も乗り手えーーーーーー!!」

 スミスはそんな事をあまり気にせず、2体のグラヴィオンを見てますますグラヴィオンに対する憧れが強くなったそうだ。



 終わり


「ちょっと待ちなさいーーーーーー!」
「私達の出番なしで終わるんですか!?」
「出番…」

 サンジェルマン城でサンドマンに仕えるちびっ子メイドの赤い髪の少女ブリギッタと茶髪のアーニャが怒りながら自分の本音をぶちまけ、黒くて長い髪のセシルも静かに本音を言う。
 しかしこれで終わりなのでごめんなさい。



 本当に終わり

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最終更新:2008年04月30日 09:49