アットウィキロゴ
第一話 サイファ-

<<こちらガルム1、帰還した。
これより着陸体制に入る。>>

<<こちら、管制塔。了解、ガルム1!
よくやってくれた! >>

通信の向こうから歓声が聞こえる。
その歓声は国境なき世界を潰し、相棒(PJ)を落とされ、かつての「相棒」を落とした血に濡れた「英雄」を称えてでもいるのだろうか。

「…戦争は終わった。じゃあ、「俺達」傭兵はどうしたら良い?」

俺はそう呟いた。

世界には争いが絶えない。きっと、なんだかんだいって「傭兵」と言う戦争屋と嘲れる物がなくなる事は無いのだろう。
相棒、俺はお前を止めて良かったのか?
お前の言う通り国境をなくし、全てをzeroに戻し、次の世代に託した方が良かったのか?

…答えは出る事は無く、基地は近づく。
<<着陸する。>>

イーグルが低空飛行に入る。
静電気のような物が突然走り、目眩がする。
バチッ
一瞬、何もかもが真っ白になり何も見えなくなった。
接地する。
「今一瞬目眩がしたな…」
出撃は長時間だった。
パイロットにも機体(イーグル)にも損害は大きかった。
きっと目眩はそのせいだろう。
明るく差し込む光が、そう…
「光…!?」
基地は確か、雪だったはず…
しかし、イーグルのキャノピーから覗ける空の光景は晴れ晴れとした青空だった。
「…しかも明らかに基地じゃねえよココ」
管制塔、格納庫、対空火器、先に帰って来てるはずの攻撃隊、そんなものは一つも見あたらなかった。
イーグルが止まる。
「見た感じは民間施設…か?」
銃の安全装置を解除し、周りを見渡す。
どうやら駐車場に着陸したらしい。

「通信は…ダメか、GPSもダメだな。」
通信は全チャンネル応答無し。
国際救難チャンネルもダメ
GPSはなんかそもそも衛星が見つからないとかなんとか

これじゃあエンジンを再始動させたってどこに帰ればいいのかわからない。

「サバイバルキットは…と」

どうも何かヤバい感じがする。
そう思ってシート下に仕込んであるサバイバルキットを…

「…動かないで」

取り出せなかった。
キャノピー越しとは言え……槍みたいなもん?を突きつけられた。


…やれやれ、近づいて来てるのに気づかないたあ、我ながら不用心だ。空戦ならもう死んでるな。
自分に呆れながら、逆らえない状況で指示があったのでキャノピーを空ける。

「女の子…か。物騒な世の中だねえ。」
俺に槍を突きつけていたのは茶色の髪の毛の女の子だった。

しかし、最近の槍はこんなもんか?変なデザインだ。
…まあ、なんであれ。槍と安全装置は解除してるが弾倉を入れ忘れてる銃じゃあ勝負というかお話しにならないわけで。

「…はい、降伏。
「国境なき世界」かベルカか知らないが捕虜の扱いは条約に従ってくれよ」

今までの自分のやって来た事を考えると戯言だな。自分で苦笑しながら銃を少女に渡す。

「…で?ここはベルカなわけか?それともアヴァロンダムか?」
「あ、あの…仰ってるわけが良く…ベルカはともかくアヴァロンダムや「国境なき世界」って何ですか?」

「はい?」


「俺は"世界"から跳ばされてここにきた…と…?」

ある意味、普通の驚き方に私はほっとしていた。
"跳ばされる"事自体はあまり珍しくは無い。
ただ、跳ばされてきた来た人は大抵、自分が跳ばされてきたを否定し、話すら聞こうとしない。
それを考えれば、目の前の青年が話をキチンと聞いてくれるのは、珍しくもありがたい事である。
実際、青年は小言で「なるほど…だから急に天気が…」
とか言っている

「疑わ…ないんですか?
大抵の人は、「謀略」とか「夢」とか言いますよ?」

私は不思議に思って、彼に問うてみた。

「へ?いや自分の目で見て、考えて、実際その"跳ばされてしまった"と言う話を否定する材料が無い、それに…」
「それに?」

「虚実や謀略で無いことくらいはその目を見ればわかる。」

高町と名乗った少女の話は、確かに衝撃的だった。

俺は何らかの原因で世界から跳ばされてこの世界にたどり着いたらしい。

最初はベルカの謀略…を疑わなかったわけではない。

しかし、冷静に考えていくらベルカが有り得ない技術力を保有していた所でこんな手の込んだ事は出来ない。
それに、尋問官である高町の目は嘘を言っている人間の物では無い。と感じたのだ。
(それを言ったら、クスクス笑われたが)

「なのは、交代しよう」

突然ドアが開き、また今度は大人と言っていい年齢な感じの女が入ってきた。

「シグナムさん!」
「…ここは任せろ。新人達の所へ行ってやれ。」
シグナムと呼ばれた女にそう言われた高町は、シグナムに礼を言うと、俺の尋問内容を書いた紙を渡し部屋を出ていった。
シグナムはその紙を見ながら、俺の向かい側に座る。
「…なるほど、確かに珍しいな。
ここまで今の自分の状況を理解するのは。 」
そうシグナムは呟いていた。

「私はこれから貴君の個人情報について、聞こうと思う。
個人情報だからな。答えたくないことには答えなくてもいい。」
シグナムは紙を捲りながら、そう言うと「さて、まず名前を聞こうか?」

「ウスティオ空軍第6航空団第66飛行隊、ガルム隊一番機"ガルム1"だ。
いや、地上なら
"サイファー"でいい」
世界は違えど、思いは変わらず、何が起こるかわからん新世界
とりあえず、魔法少女リリカルなのは nextgenerations
始まります。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2009年02月22日 16:08