現在のアニメ界に浸透する百合至上主義に対する風刺的要素があり、
人によっては気分を害する恐れがあるので注意



 多種多様かつ異なる幾多の次元から構成される次元世界。それらの次元と次元を繋ぐ役割を持つ
 広大な次元空間上を猛烈な速度で突き進む二つの物体が存在した。
 一つは全身に無数の棘状の突起の生えた赤き野獣のごとき異形の生命体。
 それは俗に『異次元人ヤプール』と呼ばれるとある次元における人類の全てが一つに融合する事で
 誕生した『異次元超人巨大ヤプール』

 そしてそれを追うもう一つは、銀色の肌に赤い模様が描かれた光の巨人。
 彼はヤプールと敵対する者であり、同時にヤプールの攻撃に晒された人々を守る為に戦った。
 その様な彼を人々はこう呼んだ。『ウルトラマンエース』と…………

 人間の感知しない領域で今この瞬間においても激しい戦いが続けられている。
 ヤプールはウルトラマンエースの宿敵であり、何度倒そうともその都度蘇って来た。
 無論、蘇ったヤプールの魔の手から人々を守る為にウルトラマンエースの戦いも終わらない。

 世界と世界を結ぶ次元空間上を次元跳躍を繰り返しながら光速を超えた速度で移動するヤプールと
 同じく次元跳躍を繰り返し、光速を超えて追跡するエース。ヤプールの目的は分からないが、
 いずれかの世界の人々に害をなす事は確実であり、エースは何としてもそれを阻止しなければならなかった。

 ヤプールとウルトラマンエース。人知を超えた二人の超人達はとある世界…ミッドチルダへ向かいつつあった…。


                  ヤプール、ミッドへ行く

 遠く輝く夜空の星に 僕等の願いが届く時 次元連峰遥かに超えて 光と共にやって来る
 今だ 変身 なのはとユーノ いざ行け いざ行け ウルトラマンエース 僕等のエース
 戦え 戦え ウルトラマンエース 次元のエース

                  ウルトラマンエース
                  異次元超人巨大ヤプール
                  百合ミサイル超獣ユリクロン
                  百合一角超獣ユリシム
                  百合究極超獣ユリキラーザウルス  登場


 ウルトラマンエースの追撃を振り切り、一人ミッドチルダに降り立ったヤプールは人間に成りすまし、
 情報収集を始めた。どこかを侵略する際、『超獣』と呼ばれる生物兵器を使用するヤプールであるが、
 ただ闇雲に攻撃を仕掛ける事はスマートでは無いし、非効率だ。そして何よりも、そこに生きる人間が
 抱え発する『心の闇』こそがヤプールの侵略兵器の原動力となり得るのである。

 そうしてヤプールはミッド侵略に利用出来そうな『心の闇』を探して歩き回っていたのだが、そんな時だった。

「やっぱり時代はなのフェイの百合だよな~。」
『ユリ? こやつ等は何を言っているのだ?』

 ふと小耳に挟んだ言葉にヤプールはふと立ち止まった。その言葉が聞こえた方向を見てみると、
 現地のオタっぽい若者達が何やら話し合っているのが見えた。

「なのフェイの百合こそ王道で公式! 淫獣は氏ね!」
「淫獣ウザ過ぎる早く淫獣ヌッコロしてくれねーかなー。」

 彼等は俗に百合厨と呼ばれ、その中でも極めて過激な一派だった。
 つまり、女性キャラクター同士の不純同性愛を神聖視し、男性キャラクターとの恋愛を邪道とする者達。
 彼等にとっては女性キャラクターの近くに男性キャラが近寄るだけでも凄まじい嫌悪感を示すのである。

『なるほど…ユリとやらは同性愛者と言う事なのだな? だがこの過激な思想…そこから発生する
 心の闇は大いに利用価値がある。』

 ヤプールはこれを利用する事に決めた。この過激なまでの百合思想をミッド全域に広める事によって
 ミッドの社会を滅茶苦茶にしてしまおうと言う壮大な作戦であった。


 ヤプールの恐るべき計画が水面下で進行中な事を誰一人知る事も無く、ミッドは表面的には平穏であった。
 しかし、とある一組の男女が何かしらの異変に気付く事となる。

「あれ? ここにもいる…。最近女の子同士のカップルが増えたよね?」
「そうだね…。どうしてなんだろう。アベックなら何処でも良く見たけど、最近になって増えたね。
 女の子同士のカップル。」

 時空管理局で教導官をやっている『高町なのは』と無限書庫司書長の『ユーノ=スクライア』
 お互い9歳の頃からの付き合いである物の、今日もまた二人は『友達』と言い張りつつ街に出かけていのだが、
 街に漂う不穏な空気に違和感を感じ始めていた。

 なのはとユーノの感じた違和感。それは最近になって女性同士のカップルが増えて来たと言う事にある。
 以前なら、街の内外を問わずアベックと呼ばれる男女のカップルを、しっと団が出てきても可笑しくない程
 にまで彼方此方で見る事が出来た。しかし、今は違う。何故かそれらのアベックが姿を消し、
 女性同士でカップルを作り、まるで同性愛者の様にイチャイチャとやらかす様になってしまった。
 まるで男女一組になっているなのはとユーノの二人が場違いに感じられる程…

「な…なんか…私達がいるべき場所じゃないみたいだね…。」
「そ…そうだね…。」

 あんまり周囲が女性同士の百合カップルばっかりなので、流石の二人も気まずくなり
 とりあえずこの場から退散しようと考えていたのだが、そんな時だった。突然何処からか
 大勢の男達が現れたのである。

「何だ~ちゃんと男の人達もいるじゃない。」
「でもあっちは別に男同士のホモカップルなんてやってないみたい…だけど…。」

 何処からか現れた大勢の男達。街中にはびこる女性同士の百合カップル達と異なり、
 別に男同士のカップルを作っているワケでも無く、ただ男が大勢集まっているだけなのであったが、
 その男達が一体何を考えたのかなのはとユーノの周囲を取り囲み始めたのである。

「み…皆…何か用かな?」
「まさかこんなに集まってカツアゲなんかじゃあるまいし…。」

 男達はなのはとユーノの二人を睨み付けており、明らかに敵意を持って取り囲んでいる。
 そして…彼等は一斉に叫び始めたのだ。

「なのフェイ百合マンセー!! 淫獣は氏ねー!!」
「なのフェイ百合マンセー!! 淫獣は氏ねー!!」
「え…? な…何を言ってるの…?」

 何度も同じ言葉を連呼し叫び続ける男達の得体の知れない行動になのはとユーノの二人は怖くなってきた。
 そして男達は徐々に二人に対して距離を詰めていくのである。

「なのフェイ百合の邪魔になる淫獣をヌッコロセー!」
「なのフェイ百合の邪魔になる淫獣をヌッコロセー!」
「な…何なの…? 一体何がどうしたって言うの?」

 男達はなおもなのはとユーノに罵詈雑言を浴びせる。そして男達の一人がなのはに対して指差したのだ。

「このなのはは偽物だ!! 本物のなのはは淫獣と仲良くしない! フェイトそんと百合ってるはずだ!」
「そうだそうだ! 本物ならば淫獣に砲撃の一つもやってるはずだ! コイツはなのはの偽物だ!」
「え!? 偽物!? 本物!? 何を言ってるの!?」
「え!? い…淫獣って…僕の事を言ってるの!? ええ!?」

 男達の言葉になのはとユーノは戸惑った。確かにそれなりにファンの付く有名人ともなれば、
 ファンが勝手にその人のイメージを膨らませ、実際の本人との差異に落胆する事もあり得ない事では無いが
 それを差し引いて考えても、今の彼等の行動は異常だった。

 彼等は俗に百合厨と呼ばれる者達であった。その呼び名の通り、なのはとフェイトの百合が王道と
 考える彼等はユーノをなのはとフェイトの百合の邪魔となる淫獣と呼び蔑む。そんな彼等にとって
 なのはとユーノが一緒に仲良くしている光景は耐え難い物であり、なのはを偽物と認識してしまう事も
 仕方の無い事だったのかもしれない。

「淫獣もなのはの名を語り汚す偽物も揃ってヌッコロスべきだ!」
「おー! 淫獣もなのはの偽物もヌッコロセー!」
「え!? ええ!?」

 男達はついに一斉に襲い掛かって来た。これに対しなのはとユーノは逃げる事しか出来なかった。
 確かに二人ならば自力で男達を返り討ちに出来るだけの力はある。しかし、相手は徒党を組んではいるが
 犯罪者の類では無く一般人だ。そんな彼等に手を上げる事は出来ない。

「淫獣と偽物が逃げたぞー! 探せ探せー!」

 その場はひとまず何とか囲いを振り切って逃げる事に成功した二人であったが、
 追われている事よりも、何故この様になってしまったのかが気になった。

「どうして…? どうして皆…どうしてあんな事を…?」
「街の彼方此方にいる女の子だけのカップルと言い…何か変だ…絶対に変…。」

 明らかに何かしらの異変が起こっている事を悟った二人は、とりあえず男達に見付からない様に
 裏路地等人通りの少ない場所を選んで歩いていたのだが、そんな時だった。裏路地の隅っこに
 何とエリオが蹲って泣き崩れていたのである。

「エリオ! 一体こんな所でどうしたの!?」
「な…なのはさん……それにユーノ先生も…。う…あぁぁ……。」

 エリオがこんな所で一人泣き崩れているなんて…一体何があったのかは分からないが、余程辛い目に
 あったに違いない。しかも身体の彼方此方に怪我をしている様子もあり、ユーノが魔法でその治療を
 行いながら一体何があったのかを聞く事にしていた。

「一体何があったの?」
「じ…実は……キャロとルーが…。うあああああ!!」
「エリオ泣かないで! キャロとルーテシアが一体どうしたの?」

 エリオは再び大声を張り上げて泣き出し始めた。事情を聞くとこうだ、どうやらキャロとルーも
 エリオを無視して百合カップルを始める様になり、それのみならず突然男達がエリオを
 キャロとルーの百合カップルを邪魔する悪い虫と呼んで襲い掛かって来たと言うのである。
 エリオが所々怪我をしていたのはそれが所以であった。

「まさか…キャロとルーテシアまでそんな事に…。」
「これは偶然じゃない。人為的な何かを感じる…。一体どういう手を使ったのかは分からない。
 しかし何者かが…何者かがこの様に仕込んでいるに違いない!」

 この一連の女性カップルの大増殖と、百合厨の急激なる過激化は何者かの陰謀による物だと
 なのはとユーノの二人は悟った。確かに以前にもその手の人種はいたが、この様に直接
 危害を加えてくる様な痛い連中はいなかった。しかし、今は違う。ましてやアンチの多いユーノと違って
 むしろ比較的容認されている部類であったエリオにまで危害を加える様になるのは明らかにおかしく、
 人為的に何かしらの精神操作が行われている事は明らかだった。

「でも問題は一体誰が…そしてどんな方法でこんな事をしているかって事だね?」
「うん。それが分からない限りどうにも出来ない。」

 なのはとユーノの二人はエリオを連れ、今後の対策に付いて考えながら帰路に付いていたのだが
 そんな時だった。再びあの百合過激派の痛い男達に発見されてしまったのだ。

「いたぞー!! 淫獣と偽なのはだー!! キャロルーの邪魔になるエロオもいるぞー!!」
「うおー!! ヌッコロセー!!」
「しまった! 見付かった!」

 男達は彼方此方から一斉になのは・ユーノ・エリオの所目掛けて殺到してくる。
 まるで街中の全ての男達が集まって来るかの様ですらあった。だが、そんな彼等に対し
 なのはとユーノはエリオを守る様に前に出たのである。

「エリオ、私達が引き付けるからその内に逃げなさい。」
「君はまだ若い。こんな所で死なせるわけには行かないよ。」
「そんな…なのはさんにユーノ先生はどうなるんですか!? 僕も戦います!」

 なのはとユーノと言う目上の人に助け守られる事が何か申し訳無いのか、エリオはストラーダを構えて
 共に戦う覚悟を決めていた。しかし、その直後、ユーノの発した翠色の球状防御魔法がエリオを取り囲み、
 そこに対してなのはの攻撃魔法が撃ち込まれ、その勢いで何処へと吹き飛んで行ったのである。

「なのはさん! ユーノ先生! 何をするんですかー!?」
「ごめんねエリオ…。」
「でもまだ若い君をこんな所で死なせるわけには行かないんだ。」

 エリオをユーノの防御魔法で囲み、なのはの攻撃魔法で遠く目掛けて撃ち出す。それが二人の考えた
 この状況下でエリオを脱出させる方法だった。そしてそれも成功し、エリオは助かるだろう。
 だが、数多くの百合過激派の男達に囲まれたままのなのはとユーノは一体どうするのか?

「淫獣と偽なのはをヌッコロセー!!」
「淫獣も偽なのはも氏ねー!!」

 まるでムシケラ以下を見る様な目付きで迫ってくる男達。彼等にやられればタダでは済まない。
 そもそも最初から人間扱いさえしてはいないのだから。

「もうここまでかもしれないね。私…ユーノ君と出会ってから今に至るまで…とても楽しかったよ…。」
「僕もだよ……なのは……。」

 男達が情け容赦なく襲い掛かってくる中、なのはとユーノの二人は己の死を覚悟した。
 しかし…その時だった…。突如として眩い光がなのはとユーノを包んだのは…………

「あれ……皆が消えた…。」
「違う…僕達が何処か別の場所に転送されたんだ。でも誰が…。」

 二人が気付いた時には二人を取り囲んでいたはずの男達が忽然と姿を消していた。
 いや、何者かの手によって見た事も無い様な不思議な空間へ転送されていた。
 では一体誰が二人を男達の魔の手から救出したのかと言うと………

『君達を助けたのはこの私だ。』
「え!? 貴方は…誰…?」

 二人の前に突如として現れたのは銀色に包まれた謎の存在。銀色の身体に赤い模様を持った
 それは明らかに人間のそれとは異なり、さらに眩い光を放つその姿はさながら神の様ですらあった。

『私の名はウルトラマンエース。こことはまた異なる次元からヤプールを追ってこの世界からやって来た。』
「ウルトラマンエース………?」
「ヤプール…?」

 初めて体験する異常な光景に二人は困惑する物の、『ウルトラマンエース』と名乗る銀色の戦士は続ける。

『ヤプールはとある次元の暗黒から生まれた悪魔の様な存在。そして私は長きに渡ってヤプールの魔の手から
 人々を守る為に戦い続けて来たのだが、奴はついにこの世界にまで手を伸ばして来た。この世界にまで
 争いの手を広げさせるわけには行かない。』
「え!? と言う事は…まさか…皆がおかしくなってしまったのは…。」
「そのヤプールと言うのの仕業…とか?」

 なのはとユーノの言葉に対し、エースは頷く。

『そうだ。ヤプールは何を考えたのか、君達の世界を百合で満たそうとしている。そんな事になれば
 どの様な事になるか…それは君達二人も身を持って体験したはずだ。』

 そう。エースの言った通りだった。先になのはとユーノの体験した百合騒動が本当にヤプールと
 呼ばれる者の仕業ならば、このまま世界の百合化が進めばさらに大変な事になってしまう事は明らかであろう。

『私はヤプールの野望を阻止する為に戦わなければならない。しかしこのままの状態では
 この世界で戦う事が出来ない。そこで君達の協力が欲しいのだ。』
「え…協力…?」
「確かに今のこの大変な状況を何とかしたいのは分かるけど…一体どうやって?」

 ウルトラマンエースはこのままの状態ではミッドチルダで戦う事は出来ない。
 それ故になのはとユーノの二人に協力を仰いでいたのだが、その直後、二人の右手の中指に
 それぞれ銀色に輝く指輪が装着されていた。

『君達に次元連邦の一員たる証、ウルトラリングを与えた。このリングが輝く時、君達は
 私の与えた大いなる力を知る事になるだろう。』

 なのはとユーノがそれぞれの右手の中指に装着された銀色に輝く指輪、ウルトラリングを
 見つめている間にウルトラマンエースの姿は徐々に見えなくなって行く。そして…最後に彼はこう言ったのだ。

『君達二人はヤプールの手による世界百合化の影響を受ける事は無かった。
 だからこそウルトラリングを受け取る資格がある。ヤプールの百合化には
 その影響を受けない君達でなければ対抗する事は出来ないのだから……。』


 そして二人がふと気付くと、クラナガン内に立つ一つのビルの屋上に立っていた。
 では、二人が見た物は一体何だったのだろうか………

「ゆ…夢…だったのかな?」
「いや…夢じゃない…。」
「あ………。」

 余りにも不可解な体験に思わず夢と認識してしまいそうになったが…二人の右手の中指には
 銀色に輝く指輪、ウルトラリングがはめられていた。


 そう。ウルトラリングの存在のみならず、なのはとユーノの体験した事は決して夢では無かった。
 何故ならば、今も街には百合化の波が押し寄せていたのだから。今こうしている間にも街では
 女性同士の百合カップルが激増して行き、また女性と付き合っていた男性が百合過激派となった
 男達によって攻められ袋叩きにされる。無論これは時空管理局の内部も同様であり、女性局員同士が
 白昼堂々かつ公然と百合始めたり、百合過激派になった男性局員の手によって、それまで何かしらの
 女性と付き合っていた男が袋叩きにされたり…もはや地獄…この世の地獄が展開されていた。

「やっぱり不味いよ…このままじゃ…。」
「でも…どうして僕達は平気なんだろう?」

 ユーノは不思議に思った。他の皆が揃って百合化していると言うのに何故なのはとユーノの二人だけは
 百合化せずに正気を保っていられるのだろうか? ウルトラマンエースも、ヤプールの手による百合化の
 影響を受けなかったからこそウルトラリングを与えたと言っていた。だが…やはり何故……?

「そんな分からない事を考えるよりも今は先にやるべき事が………!?」
「何だあれは!!」

 その時だ。大空に突如として異変が起きたのだ。何も無い空間上に突如としてガラスが割れたかの様な
 空間の裂け目が現れ、そこから巨大かつ異形の生物が二体姿を現し、クラナガンの街に降り立ったのである。

「な…何あれ!?」
「大きい! ヴォルテールの倍はあるじゃないか!!」

 その二体の巨大生物はヤプールの送り込んだ生物兵器・超獣だった。『ミサイル超獣ベロクロン』をベースとして
 百合仕様に強化改造された『百合ミサイル超獣ユリクロン』と『一角超獣バキシム』をベースとして
 同じく百合仕様に強化改造された『百合一角超獣ユリシム』の二体と言う恐るべき超獣の襲撃である。
 ユリクロンとユリシムの二大百合超獣はそれぞれミサイルを発射してクラナガンの街を破壊して行く。
 ミッドチルダ及び時空管理局によって管理されている世界はこの手の質量兵器は禁止されているのだが
 ヤプールにとってはお構いなしと言う事である。

 しかしユリクロンとユリシムが発射しているのはミサイルのみでは無かった。ユリクロンは全身の
 珊瑚状の突起から、ユリシムは両腕の棘からそれぞれにガス状の有色気体を噴射して行く。
 これは百合化ガスであり、これを吸った女性は百合化し、男性は百合厨になってしまう。

 そう。二大百合超獣はミッドチルダの破壊と世界の百合化を同時に押し進めようとしていたのである。
 こういう状況では本来時空管理局が出動すべきなのだろうが、その時空管理局ですらも
 局員が揃って百合化してしまい、使い物にならない。つまり……百合化の影響を受けない
 なのはとユーノの二人しか現状への対処が出来無いと言う事である。

「こうなったらやるしかないよ! 行こう!?」
「分かった! 僕としては久々の実戦だけど…仕方が無い!」

 もはや今と言う状況においてはなのはとユーノの二人しか戦う事は出来ない。
 二人はそれぞれに飛び立ち二大百合超獣に挑む他は無かった。相手はヴォルテールの倍とも言える
 巨体のみならず、その強さも凄まじい。明らかに相手が悪い絶望的状況。しかし、それでも
 やらねばならないのである。

 なのはは二大百合超獣の周囲を飛び回り、バスターやシューター系魔法での攻撃を行い、
 ユーノはバインドで相手の動きを止めようと試みたり、シールドで街への被害を最小限に食い止めたり
 転送でミサイルを別の場所へ飛ばしたりと出来る限りの事をやっていたが…不利な事に変わりが無かった。
 二大超獣の耐久力・スタミナ等全てにおいて圧倒的な差が付けられている。このままでは
 明らかになのはとユーノの二人の方が先に力尽きるのは明白。

 だが…その時だった。二人の右手の中指にはめられたウルトラリングが光ったのは。

「え!?」
「これは!?」

 ウルトラマンエースは言っていた。ウルトラリングが光る時、エースが二人に与えた大いなる力を知る事になると…

「ユーノくぅぅぅぅん!!」
「なのはぁぁぁぁぁ!!」

 次の瞬間、なのはとユーノは何かの力に引かれる様にお互い目掛け駆け出していた。

「ウルトラタァァァァァァッチ!!」

 なのはとユーノの二人が空中で交錯した直後、眩い光が二人を包むと共にそれは現れた。

     ::|  /  ○ |..|
     ::| / ,,_   、|..|、  _  
     ::|<    ̄\|o|/ ̄,i、
     ::|/ヽ___ V __|       その名はウルトラマンエース!!
     ::||ヾ|::《 ̄ ヽ`Y/ ̄i| |    
     ::|.|:::| ゝ--イ ||ヽ-イ:|/     身長40メートル
     ::|.ヾ/o.    ||   ./    体重4万5千トン
     ::|  ';:::::┌===┐./          
     ::| _〉ヾ ヾ二ソ./       その強さはアメリカ第7艦隊をも上回る…らしい
     ::| :::〈   `---´ト ___
     ::| ヽ:::ヽ      /::/ /::/|⌒`ヽ
     ::|::ヽヽ:::ヽ    /::/ /::/. |:::::::::::ヽ
     ::|ヽ::ヽヽ:::ヽ  /::/ /::/.  |ヾ:::::::::)
     ::|  /:::::(:::(●):::):::::丶  |、  ::::〈


 百合…同性愛の権化たる百合超獣に対抗出来るのは、男女の合体によって誕生する
 両性の象徴…ウルトラマンエース以外に他ならないのである!!

『現れたなウルトラマンエース。ユリクロンとユリシムよ、ウルトラマンエースを倒すのだ!!』

 何処からか響き渡る謎の声。それこそが事件の黒幕たる異次元人ヤプールであり、
 姿こそ見せていない物の、何処からか現状を見ている事は明らかだった。

『ジェア!!』

 ユリクロンとユリシムへ向けて駆けるエース。そしてユリシムを蹴り飛ばし、ユリクロンを掴んで
 投げ転がす。体格こそ二大百合超獣に劣っている様に見える物の、実際に発揮されるパワーは
 決して負けてはいなかった。

 それぞれ起き上がり、一度エースから距離を取ったユリクロンは両腕から、ユリシムは鼻先から
 ミサイルを発射して行く。日本円に換算した場合、天文学的数字に登るであろう大量のミサイルが
 矢継ぎ早にエース目掛けて発射されて行くが、エースの強靱な肉体はそのミサイルの直撃にも
 屈する事無く、楽々と弾き返して行く。

『デャー!!』

 今度はエースが跳んだ。恐るべき跳躍力によって数百メートルに渡ってジャンプしたエースは
 そのままユリクロン目掛けて急速落下。4万5千トンの重量に落下の勢いを加えた強烈なキックは
 百合超獣の巨体をも吹っ飛ばす!

『フーン!!』

 ユリクロンを蹴り飛ばした後、今度はユリシム目掛けて右腕を振りかざした。
 するとどうだろう。エースの右腕から翠色に輝く光のワイヤーが現れ、ユリシムの身体に巻き付いて行く。
 そう。それはミッド式魔法におけるストラグルバインドに酷似していた。

 ウルトラマンエースは元々から多彩な光線技を持つ戦士であるが、なのは・ユーノの二人と
 合体する事によって、二人の持つ能力もまたエースの力として反映される様になっていたのである!

『ジュァ!!』

 エースはユリシムを縛り付ける光のワイヤーをさらに強く引き絞めて行く。そうなれば光のワイヤーは
 ユリシムの身体に強く食い込んで行き、次の瞬間、ユリシムの身体はねじ切られ細切れにされていた。
 ゆで卵を切る際には糸を使う事が良いとされているが、それを想像すれば分かりやすいだろう。

 ユーノもまたかつて巨大な触手をストラグルバインドによってねじ切ると言う芸当をやった事があった。
 ならばウルトラマンエースとなった状態でそれを行えば、百合超獣の身体をねじ切る等造作も無い事だった。
 あえて命名するとするならば『ストラグルギロチン』と呼ぶべきだろうか?

『フーン!!』

 ユリシムが倒れ、浮き足立つユリクロンに対してもエースは攻撃の手を緩めない。
 エースが両腕を左側へ大きく振りかぶった直後、右腕を地面と垂直に立て、左腕を水平にした状態でL字を組む。
 そうする事でウルトラマンエースの最も得意とする必殺技『エメリウム光線』が発射されるのだが…
 今回はやや様子が異なり、まるで桃色に輝く光がユリクロンへ照射されて行く。

 そう。今度のそれはなのはのディバインバスターを反映させた物であり、あえて命名するとするならば
『ディバインメタリウム光線』と呼ぶべき超絶光線だった。

 無論、その直撃を受けたユリクロンが、直後に大爆発を起こして粉々に吹き飛ぶ事は言うまでも無かった。

 二大百合超獣は倒れた。しかし、戦いが終わったワケでは無かった。

『よくもやってくれたなウルトラマンエース!』
『ヤプール! ついに姿を現したな!』

 二大百合超獣が倒れ、痺れを切らせたのか空間を割ってそこからエースの宿敵、巨大ヤプールが姿を現した。
 そして彼はこう言うのである。

『だが奴等など所詮は私の真の目的を成す為の時間稼ぎに過ぎぬ。』
『時間稼ぎだと!?』
『そうだ。そしてそれも既に完了した。集まれ! この世界に蔓延せし百合エネルギーよ!!』

 巨大ヤプールが両腕を天へかざし、そう叫んだ時だった。突如として周囲から未知のエネルギーが
 巨大ヤプール目掛けて集まって来る。これこそヤプールが百合エネルギーと呼ぶ物であり、
 これを使って一体何を成すと言うのであろうか?

『いでよ!! 百合究極超獣ユリキラーザウルス!!』

 その直後だった。巨大ヤプールの周囲に集まっていた百合エネルギーが物質化して行き、
 巨大な何かを形作って行く。するとどうだろうか。それはウルトラマンエースの数倍とも
 思われる巨大な百合超獣…百合究極超獣ユリキラーザウルスとなったのである!

『フゥゥゥゥ!?』

 ユリキラーザウルスはただの百合超獣では無かった。かつて『究極超獣Uキラーザウルス』と言う
 超獣がいた。究極の名を冠する通り、超獣の範疇で考えても桁違いの強さを持つ超獣であり、
 エースも数多くの仲間と力を合わせてどうにか立ち向かえた程の強敵だった。
 ユリキラーザウルスがそのUキラーザウルスの百合仕様である事は間違い無く、
 明らかにウルトラマンエース一人で立ち向かえる程の相手では無かった。

『凄まじい…凄まじいぞ……人間どもの百合エネルギーは想像以上に凄まじい物だ!
 この私もまさかここまで凄まじいとは思わなかった………。』

 ユリキラーザウルスと融合し、その中枢となっていた巨大ヤプールは自身の身に溢れる
 強大な力に感激を覚えていた。それだけ…それだけ百合の力は凄まじいと言うのだろうか!?

『やれい! ユリキラーザウルス!! この世界の百合化を進め、我等はさらなる力を得るのだ!!』

 ユリキラーザウルスもまた百合化ガスを噴出していた。それは先のユリクロン・ユリシムの
 二大百合超獣のそれとは比較にならぬ程の高濃度ガスであり、クラナガンどころか
 あっという間にミッド全域にまで広がって行く程の物だった。

『あ! み…みんなが…みんなが…。』
『ゆ…百合化して行く……。』

 ウルトラマンエースと一体化していたなのはとユーノも、ウルトラマンエースの目を通して
 事の次第を見ていた。そして、エースの持つ超能力の一つ『ウルトラ千里眼(本作で勝手にでっち上げた
 捏造技だけど、ウルトラマンならこういう事が出来てもおかしくないはず…?)』で、ミッド各地の
 百合化の光景を垣間見ていた。

「テスタロッサ…。」
「シグナム…。」
「なのフェイの百合も良いけど、シグフェイも最高だよね!」

 ある場所では、フェイトとシグナムが白昼堂々抱き合い、それを他の男達がニヤ付いた目で見つめていた。

 それだけでは無い。時空管理局では何とレティとリンディが白昼堂々抱き合っていたでは無いか。
 その余りにも衝撃的な光景の余り……

「うあああああん!! 母さんがおかしくなっちゃったよぉぉぉぉ!!」

 グリフィスまでもがショックでまるで子供の様に泣き出す始末。

 だがこれらの惨状も序の口に過ぎず、別の場所ではさらに恐ろしい事が起こっていた。それは……

「エロノとエロオと淫獣二号とハーレムオヤジをヌッコロセー!!」
「うわぁぁぁ!! 助けぇぇぇぇ!!」

 何と言う事だろう。クロノとエリオとザフィーラとゲンヤが、大勢の百合過激派と化した男達に追われ、
 逃げ惑っていたのである。他の場所においても女性と何かしらの関係があったりした男が、百合過激派に
 襲われ、晒し上げられ、公開処刑まがいな事をされると言う…まさに地獄絵図……いやこの世の地獄が
 今ミッド全土で繰り広げられていたのである。

『そ…そんな…みんなが……。』
『ひ…酷い……。』

 あまりの惨状になのはとユーノは思わず涙が出て来た。それと同時にヤプールに対する怒りが
 込み上げてくる。それに呼応する様にエースもまたユリキラーザウルスに対して構えた。

『フゥゥゥン!!』

 例え相手が絶望的なまでの強敵であろうとも…エース一人で勝つ事は無理であろうとも……
 世の中にはそれでもやらねばならぬ事がある。だからこそエースはユリキラーザウルスへ向けて飛んだ。

『ジェァァ!!』

 エースはユリキラーザウルスに対して渾身の拳を突き立てる。しかし、その余りにも強固な外殻には
 まるで通じる様子が無い。先の二大百合超獣とは耐久力の桁が違いすぎるのだ。そして次の瞬間、
 ユリキラーザウルスの持つ先端に鍵爪の付いた触手が物凄い速度でエース目掛けて伸びると共に
 エースを掴み上げ、軽々と振り回し、地面に叩き付けてしまった。なんと言う恐るべきパワーであろうか!

『デャ! デャァァァ!!』

 エースが地面に強く叩き付けられ、まだ起き上がらぬ内にユリキラーザウルスのさらなる攻撃が始まる。
 それはユリキラーザウルスの肩等に見られるトゲ状の突起をミサイルとして発射する攻撃。
 その火力はユリクロン・ユリシムの持つミサイルとは比べ物にならない。

『ディヤァァァァ!!』

 ユリキラーザウルスの大量のミサイルによって起こった大爆煙の中からエースが飛び出した。
 そして再び両腕を左側に大きく振りかぶり、右腕を垂直に、左腕を水平にする事によるL字の構え。
 そう、再び発射しようと言うのだ。ディバインメタリウム光線を!

『無駄だ! その程度の力でユリキラーザウルスを倒す事は不可能だ!』

 ユリキラーザウルスもまた百合エネルギーを集束した熱線をエース目掛けて放射した。
 物質化してしまう程にまで高密度に凝縮された百合エネルギーはディバインメタリウム光線さえ
 楽々押し返して行き…………

『デャァァァァァァァァ!!』

 次の瞬間、ユリキラーザウルスの百合エネルギー熱線の直撃を受けたエースは大きく吹っ飛ぶと共に
 倒れ……動かなくなった。そして………その胸に輝くカラータイマーの光さえも…………

『どうだ! ユリキラーザウルスの前にはウルトラマンエースさえも無力なのだ!』

 力尽き、その場に倒れたのみで一切動かなくなったウルトラマンエースの姿を見つめ、ヤプールの笑い声と
 ユリキラーザウルスの咆哮がミッド中に響き渡った。もうこうなった以上、何者をも止める事は出来ない。
 このままミッドは百合の地獄と化してしまうのだろうか………そして……ウルトラマンエースと一体化していた
 なのはとユーノの命も………?

 しかし………その時誰も……ある異変が起こりつつある事に気付いてはいなかった。

 ミッドチルダに恵みの光を与える太陽…同じく太陽の光を反射する事によって闇夜を照らす複数の月…。
 ミッドチルダにおいて魔法の源となる魔力素………それら目に見えぬエネルギーが一つに集まって来る。

 そう。ヤプールが百合エネルギーを集め、自身の力へと変えた様に、エースもまた再び戦う為の
 エネルギーを集めていた。しかしそれだけでは無い。なのはとユーノの二人と融合した事によって
 二人の能力が反映される様になった事は既に説明されている通りだが、今まさにその真価が発揮
 されようとしていた。

 ウルトラマンエースは頭部のトサカ状の部分に開いた一つの穴『ウルトラホール』によって
 外部からのエネルギーを吸収して自身のエネルギーへと変換する。だが今エースが集めていたのは
 ただ単純な太陽光エネルギーだけでは無かった。それはミッドチルダに存在する魔力素。
 なのはが集束砲スターライトブレイカーを発射する際、周囲から魔力を集める事は知られている。
 今まさにエースが行っていた事はそれだった。エース自身が持つウルトラホールの力に加え、
 魔力までをも自身のエネルギーへと変換して行く。

『デャァァァァァ!!』

 エースは立ち上がった! そして頭部のウルトラホールから眩い光を発して行く。

『何!? 蘇ったと言うのか!?』
『女の子同士で仲良くする事は決して悪い事では無いけど、だからと言ってそれを他の人に
 無理矢理押し付けたり、傷付けたりする事は間違ってる!!』
『だからこそ僕達は負けるわけには行かないんだ!!』
『黙れぇぇぇぇ!!』

 ユリキラーザウルスは今度こそウルトラマンエースの息の根を止めるべく、再び百合熱線を放射した。
 恐るべき百合エネルギーが大地を抉り切り裂きながらエース目掛けて突き進んで行くが…

『フゥゥゥゥン!!』

 何と言う事だろう。エースはその恐るべき百合エネルギーを片手で弾き返してしまった。
 あれだけの高密度エネルギーがその一振りによって拡散し、消滅してしまう。

『フン!! フゥゥゥゥ!!』

 ユリキラーザウルスが怯んだ隙に、エースは自身の両腕を天高く掲げる。そしてウルトラホールから
 発する高エネルギーを一点に圧縮して行く。それはウルトラマンエースの持つ『スペースQ』と
 なのはのスターライトブレイカーの融合………名付けて『ディメンジョンQ』

『デャァァァァ!!』

 ウルトラマンエースがそれをユリキラーザウルス目掛けて投げ飛ばした直後、
 ディメンジョンQのエネルギーは…………ユリキラーザウルスを粉々に吹き飛ばしていた………。

『そ…そんな馬鹿な……ユリキラーザウルスが……。し…しかしこの私は滅びぬ!
 また何時の日か…また何時の日か蘇ってくるぞぉぉぉぉぉ!!』



 ヤプールが倒れた事によりミッドの百合化は食い止められた。そして役目を終えた事により、
 なのはとユーノはウルトラマンエースと分離し、その手のウルトラリングもまたエースの手に戻っていた。

「これで皆も正気に戻るのかな?」
「元々百合やってた人は変わらないだろうけどね…。」
『他者の手による強引な百合の押し付けと、そうで無い者に対する弾圧は決して許されない事だが、
 各自の自己責任で百合を行っている者達まで否定するわけには行かない。』

 そう。エースが救ったのはあくまでもヤプールと言う外的要因による人為的な百合。
 元々から百合だった者達との問題は、同じ人間の手によって解決させなければならないのだ。

「もう…行ってしまうのかい?」
『この世界における私の戦いは終わった。しかし、ヤプールはまたいずれ何処かで復活する。
 私の戦いはこれからもまた続いて行くのだ。』
「そっか……頑張ってね…。」

 ついにエースとの別れの時がやって来た。この一連の不思議な体験はとても忘れられる物では無く、
 無論エースとの別れもまたなのはとユーノの二人にとって惜しむべき物であったのだが、
 エースは別れ際にこう言った。

『優しさを失わないでくれ。弱い者を労わり、互いに助け合い、俺嫁厨や百合厨、カプ厨とも
 友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。例えその気持ちが何百回裏切られようと…。
 それが、私の最後の願いだ。』

 そしてエースはその言葉を最後に天高く飛び立った。

「エース! さようなら!」
「さようなら! そしてありがとう!」

 なのはとユーノはエースを追い駆けながら手を振って別れの言葉を叫んでいた。
 エースの姿が完全に見えなくなってしまうまで……ずっと………


 遠く輝く夜空の星に 僕等の願いが届く時 次元連峰遥かに超えて 光と共にやって来る
 今だ 変身 なのはとユーノ いざ行け いざ行け ウルトラマンエース 僕等のエース
 戦え 戦え ウルトラマンエース 次元のエース


                      おわり






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最終更新:2009年10月18日 19:54