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訓練を終えたティアナは、珍しく訓練場に姿を現した機動六課部隊長である八神はやてを発見した。
「あれ、珍しいね。はやてちゃんがここに来るなんて」
なのはも首をかしげている。
当のはやてはというとはたから見てはっきりわかるくらいニヤニヤしている。
この人がこういう顔をしているという事はろくな事ではないだろう。
そう考えていたフォワード陣にはやてが切り出した。

「なぁみんな、今日はなんの日か知っとる?」
首をかしげる5人。
今日は特に休日でもないし、六課内におけるイベントがあるわけでもない。
お正月でもなければクリスマスでもなく、バレンタインデーでもなければ母の日でもない。
誰かの誕生日だろうか?
考えたが心当たりのある人はいない。

はやての問いに悩んでいると訓練所の待機室の方からヴァイスの爆笑と
笑いをこらえ切れていないジルグの声が聞こえた。
「え、何?」
「ジルグさんが声を出して笑うなんてよっぽどのことですよね」
スバルとエリオが怪訝な声をあげる。
それを聞いていたティアナの顔が一瞬引き攣り、徐々に青く変色してゆく。

「ふっふっふ……ティアナは気づいたようやね……
そう! 今日は六課の新たなアイドル、ティアナ・ランスターの雑誌デビューの日や!!」
「イヤアアアアァァァァァァァァァ!!!」
頭を抱えて叫び、いざ原因の雑誌を排除しに向かおうとするティアナにはやてが声をかける。
「あ、ちなみになんか10部くらい届いとるから。
もう六課中に出回っとるで」
はやての言葉に固まるティアナ。

「ほらこれ」
はやてが取り出した雑誌の表紙には……
メイド服姿で微妙に頬を赤らめてムスっとした顔のティアナと
『あっ、あたしはあんたに”お帰りなさいませご主人様”だなんて言ってあげないんだからね!』
という煽り文がデカデカと載っていた。

撮影の時、不機嫌な顔をしても特に何も言われなかったからそのままだった。
それにさすがにあの格好で写真を取られるのは恥ずかしい。
それが顔色に出ていたのであろうが……

「うわ~、ティア可愛い~!!」
呑気な声をあげるスバル。
ちょっとだけティアナはスバルに対して殺意を抱く。

「いいな~、これでティアナもミッドチルダの有名人だね!」
なのはさん、ちょっと後でお話しましょう。
有名人は有名人でもこんなことで有名になりたくない。

微妙に顔を赤らめてそっぽを向いているエリオ。
あんたそういう趣味だったの……

キャロは生暖かい笑顔をこちらに向けている。
もうやだ、死にたい。

「なんと5ページに渡って紹介されとるで。
機動六課の宣伝もばっちりや!」
このタヌキ……いつかタヌキ汁にしてやる。


後日談だが『機動六課のツンデレメイド少女』として雑誌の購読者から絶大な支持を得てしまったティアナは
再び取材の要請を受けるが、断固として拒否したため
この創刊号はマニアの間でプレミア価格で取引されたという。

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最終更新:2010年09月02日 20:49