11:宇宙人の百合大戦終結編
一方、ヒッポリト・テンペラー星人率いる百合ショッカー宇宙人百合厨傭兵軍団に単身立ち向かうウルトラセブンは
迫り来る宇宙百合厨の軍団をアイスラッガーで斬って斬って斬りまくっていた。
「デュワ! デァー!」
四方八方から迫り来る宇宙百合厨に対し、セブンはアイスラッガーを投げ放つ。宙に放たれたアイスラッガーは
セブンの念力によって軌道をコントロールされ、次々と宇宙百合厨を細切れにして行った。
「くそ…相手はたかがウルトラセブン一人だけだぞ…なのに何でこんな…。」
次々に配下が倒されて行く事実にヒッポリト・テンペラー星人は気が気では無く浮き足立っていた。
しかし、そんな彼等を察してか、セブンは彼等を指差し訴えるのだった。
「ヒッポリト、テンペラー、人類への干渉を止め今すぐ星に帰れ!」
「うるさい! と言うかお前何でそんなに強いんだよ! 我々が持ってるデータを遥かに凌駕してるぞ!」
宇宙人百合厨とて光の国の戦士の介入に備えてその戦力データを把握しているつもりだった。
しかし、今のウルトラセブンの戦力はそれを遥かに凌駕していたのである。それは何故か?
「どうせそのデータとやらは私がエース・タロウ・レオに客演した時を基にしているのだろう?
ならばそう思って当然だ。自分で言うのも何だが今の私はあの時よりずっと強い!」
「な……何だってぇぇぇ!?」
確かにその通りかもしれない。ウルトラマンエース・タロウ・レオに登場した頃のセブンは
結構やられ役が多かった。その為か宇宙人百合厨達もセブンを甘く見ていたのだが、今のセブンは
ゼロと言う息子の存在も相まって人気が再燃している事もあり、再びその強さが見直されつつあったのだ。
「だが今の私を支えているのは小手先の実力だけでは無い。貴様等が百合に情念を燃やし百合ショッカーに
手を貸している様に、私もまたなのは×ユーノの純愛に情念を燃やしているのだ!!」
「お前それ妻子のある男の台詞とは思えんぞw」
宇宙百合厨がその名の通り宇宙の百合厨であるのに対し、セブンはなのは×ユーノへの情念で対抗していた。
ヒッポリト・テンペラーが突っ込んだ通りお世辞にも妻子ある男の台詞とは思えんが、有無を言わせぬ迫力があるのも事実だった。
「故に私はお前達を全力で止める!」
「ええい! 何時までもそんな上手く行くとは思うな!」
拳を振り上げ駆け寄るセブンに対し、テンペラーは己の両腕から光線を放つ。しかし、セブンは
その光撃も物ともせず進撃速度も鈍らない。
「それ! お前をブロンズ像にしてやる!」
セブンの真上にカプセルが出現した。ヒッポリト星人はヒッポリトタールでセブンをブロンズ像にしようとしていたのだ。
しかし、セブンはそれを横に飛んで回避した。
「同じ手は二度も食わん! デァー!」
かつてエース客演時にヒッポリトタールでブロンズ像にされた事のあるセブンだが、いや、むしろされた事があるからこそ
その対策を練っていないはずが無かった。セブンはヒッポリトタール用カプセルを回避した後、額のビームランプから
放たれるエメリウム光線で爆破するのだった。
「そ…そんな!」
「ええいもうお前なんかの相手等やってられるか! 俺達は高町なのはさえ宇宙に持ち帰れればそれで良いんだ!」
もうセブンには敵わないと知るや否や、ヒッポリト・テンペラーは逃げ出してしまった。
そもそも最初から彼等の目的はセブンを倒す事では無く、百合ショッカーに協力しつつ隙あらばなのはを
ブロンズ像にして宇宙に持ち帰る為だったのだから。しかし…
「逃がすものか!」
セブンは再びアイスラッガーを頭部から外す。そして自身の正面の空中へ制止させ…
「デァー!!」
念力一発! アイスラッガーは猛烈な速度でヒッポリト・テンペラーの両星人に迫り、一瞬の内に両断していた。
それこそアイスラッガーにエネルギーを直接当てる事にる反動と勢いで敵を切断するウルトラノック戦法!
「デュァー!」
さらに腕をL字に組んだワイドショットで跡形も無く消滅させていた。
そうして宇宙百合厨軍団を壊滅させたセブンはその場に立ち、大空を眺めていた。
「私の仕事はここまでだ。後は君達の手にかかっている。後は…任せたぞ。デュア!!」
セブンは未だ各地で百合ショッカーと戦う勇士達の武運を祈り、その場から飛び去った。
百合ショッカーに協力する宇宙人は倒したが、光の戦士である彼が本来人間同士の争いに介入するべきでは無いからだ。
こうしてこの世界におけるセブンの戦いは終わった。そして宇宙へ、己の故郷たる光の国へ帰還するセブンの手には
彼がメロンブックスの世界で購入したなのは×ユーノ同人誌が入った袋が握られていたと言う。
最終更新:2011年04月02日 09:40