mttp://infinity-library.int/r-type_lyrical
概要
「AB戦役」。
一般にそれは次元世界では、新暦78年に発生した大規模次元間戦争のことをいう。
この事件では、ある管理世界が遭遇した未来時空から来襲した生物兵器の存在が中心となり、次元世界各国に波紋をもたらした。
それは、「バイド」なる超大型生物兵器システム群の存在である。
遭遇
最初の契機は、新暦77年暮れ頃から頻繁に発生していた時空嵐である。
多数の次元断層が発生し、民間航路への危険が増したことから、時空管理局は軍艦によるパトロールの強化を決定した。
哨戒任務についていた管理局所属艦船クラウディアは、次元間航路付近で不審な行動をとる国籍不明艦を発見、追跡を開始した。
接近し、その不明艦が管理局において使用されているL級に酷似していることが判明した。
さらに同じく国籍不明の小型戦闘機が不明艦に対し攻撃をかけており、交戦状態にあるとみなされた。
不明艦は軍艦旗を掲げておらず、不明機も識別信号を発信していなかった。
クラウディアでは国際遭難信号の周波数で警告を行った。
不明艦、不明機ともに応じなかったため、クラウディアでは民間航路内での戦闘行為を禁じる管理局法に基づいて不明艦および不明機の拿捕を試みた。
クラウディアが接近すると、不明機は搭載していた大型砲で不明艦を破壊、さらにクラウディアにも攻撃をかけてきた。
クラウディアはただちに応戦、対空砲火で不明機を撃墜した。
不明機の機体を確保することには成功したが、破壊された不明艦は損傷が酷く曳航は不可能と判断され、接舷してひととおり調べた後に撃沈処分とされた。
だがこのとき、不明艦に書かれていた艦番号のマーキングから、この艦がかつて「闇の書事件」の際、暴走したロストロギア闇の書と共にアルカンシェルによって消滅したL級2番艦、「エスティア」であることが判明した。
クラウディア艦長であるクロノ・ハラオウン提督は、闇の書事件当時エスティアを指揮していたクライド・ハラオウン提督の息子である。
時空管理局本局に帰還したクラウディアは、不明機との戦闘で受けた損傷の修理を急ぐと共に、次元航行艦隊司令部にも仔細の報告を行った。
場合によっては、非正規武装組織が管理局艦を偽装していた可能性がある。
調査の結果、不明機は第106管理世界アイレムにおいて使用されているR-9A型戦闘機と判明した。
管理局の信頼に係わる重大な問題であるとされ、第106管理世界に対し、事実関係を明らかにするよう要請および抗議が管理局より行われた。
当該宙域においてアイレム地球軍が何らかの作戦行動をとっていたのかである。
第106管理世界アイレムの動き
当世界では、数十年前よりUFO目撃例が多発し、未知の世界からの侵略がまことしやかにささやかれていた。
それは突如太陽系内に出現した生物兵器群により真実と信じられるようになった。
新暦69年(当世界における西暦2169年)、アイレム地球軍ではバイドと呼ばれるこの生物兵器が26世紀の未来からやってきたことを突き止め、その大元を探った。
その未来が、現在より400年後の第97管理外世界であることが判明し、新暦77年(西暦2177年)、地球軍はひそかに艦隊を発進させた。
しかしそれは出港よりまもなく、管理局哨戒艦により探知される。
管理局の動き
第106管理世界の大規模な軍事行動に伴い、周辺世界への影響を懸念した管理局は介入を検討する。
拘束されたR-9Aのパイロットは管理局執務官フェイト・T・ハラオウンが聴取を担当した。
また、R-9Aの機体は管理局本局に移送されたが、管理局の質問に対しても第106管理世界は機体の返還要求等を行わなかったため、倉庫にそのまま留め置かれることになった。
第106管理世界艦隊が第97管理外世界に向かっていることが明らかになり、管理局はその事実を同世界出身の高町なのは一尉へ伝えた。
第97管理外世界の動き
次元間航行技術を持たない同世界では、第106管理世界および管理局の動きを把握していなかった。
しかし、第106管理世界艦隊の出現は第97管理外世界からも探知され、管理局に報告された。
管理局提督リンディ・ハラオウンは警戒のため、近傍宙域にいたXV級艦船3隻を第97管理外世界に向かわせるよう命令した。
最終更新:2012年02月28日 11:30