なのは達は、ついに奴らを追い詰めてた。
「まってー。ロスト・ロギアを返して!」
追われるのは、ミレンジョ、コケマツ、スカドンの三悪。
人呼んでミレンジョ一味。
一人足らないけど。
なのは達はこの三人にロスト・ロギアを持ち逃げされたのだ。

「しつこい連中だねぇ、なんとかおし」
ミレンジョがいらついた声を上げる。
「任せてください、ミレンジョ様。今回のは自身があるんですよ」
「そうかい、そうかい。なら、やっておしまい」

「イチジクニンジンさんしょの木
ごぼうにどろぼうバッテン棒
やって来い来い巨大メカ」

いろいろあって、巨大メカはやられました。

巨大メカの残骸が散らばる中でバインドで拘束された一味がすごい勢いで土下座をはじめる。
「神様仏様なのは様、どうかお許し下さい。心を入れ替えて真人間になりますから。どうか、どうか」
そのまま地の底に潜っていきそうに見える。
「ちゃんと、罪を償って下さいね」
ミレンジョが胸の前で手を合わせて哀れっぽく泣いている。
「償います、償います。でも、どうか最後に家族と話をさせて下さい。ほら、お前達も頼むんだよ」
コケマツが涙を拭いている
「小生には妻と3人の子供がいるんです」
スカドンも叫ぶ
「かーちゃーーーん」
「皆さん、家族思いなんですね」
なのはの目にきらり光るものが出てくる。
それを指先でぬぐい、3人に背を向けて少し離れる。
「現場を見てきます。その間、ご家族に連絡されても私、気づかないかも知れません」

なのはが離れていくと、コケマツは隠していた怪しいメカを動かしはじめる。
「ほら、さっさと今のうちにバインド外すんだよ」
「でも、あの娘の魔力、意外に強くてなかなか外れないんですよ」

3人は声を潜めていて周りには聞こえない。
実際スバルやティアナは気づいていない。
しかし、なのはは突然足を止めた。

「きー、くやしいねぇ。あの年でリリカルで魔法少女もないだろうに。アレじゃ魔砲少女じゃないか」
「でも、近頃は魔王少女って言われているみたいですよ」

レイジングハートが赤く点滅する。
「なのはさん、どうしたんですか?・・・・・ひぃっ」
ティアナは生まれてからこれ以上に恐ろしいものを見たことはなかった。
邪神とか旧支配者とかもこれほどではないにちがいない。

「大魔王少女になる日も近いだろうねぇ。アレじゃ嫁のもらい手もないだろうに」
「あ、わかりましたよ。それでですよ。結婚するまでは少女ってわけです」

スバルもなのはを見た。
あまりの恐ろしさに逃げたくなった。
でもエリオとキャロは守りたかった。
「エリオ、キャロ。見ちゃだめ」
二人を抱いてなのはを背中で隠す。

カートリッジシステムの破裂音が連続して響く。
なのはの足元には薬莢が山になっている。
いま、何本目かのマガジンを取り替えたところだ
すでにレイジングハートは赤熱し、周囲の空間をゆがませていた。

「それじゃ、一生少女じゃないか。まったく厚かましい女だね」

なのはがゆっくりと振り向いた。
レイジングハートを3人組に突きつける。

「全力全壊の大・激・怒!!!ディバイーーーーーンバスタぁアーーー、シューーーーートっ」

地は割れ
山は燃え
海は枯れ果てた
天はその有様に涙した

「ねえ」
「なに?」
「なのはさん、ランク元に戻したのかな」
「知らないわよ」

ドクロの煙が舞い上がった。

「任務完了。みんな、撤収しよう」

ロスト・ロギア、ロスト・ロギア、どこにあるのかロスト・ロギア  誰かロスト・ロギアを知らないか…

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最終更新:2007年08月14日 20:57