時は戦国の世
これは天下統一の夢を持って熱く激しく戦う漢女達の物語である

『第?話 川中島合戦』
  (エ)見ていてくだされ!御館様!!

ここは躑躅ヶ崎館。武田フェイト信玄が静かに書を読んでいる。
そこに一頭の武士を乗せた馬が滑り込んできた。
「御館さま! 御館さまあああああああ!!」
走り寄るエリオの声が屋敷にこだまする。
「おおう!エリオ!慌てるでない!!とりゃあああ!!」
「ぅおおおおおおおお!!!!」
フェイトの鉄拳がエリオの顔面に直撃した。
そして10メートル程飛んだところでエリオがむくむくと起きだした。
「流石!御館さま!!すばらしき鉄拳!エリオまだまだ修練が足りのうございます!!」
「おおう!!エリオよ。この度の戦大儀であった!で用とは何じゃ?!申してみい!」
「ありがたき幸せ!!実は上杉勢が信濃に進攻してくる様子であります!!」
武田フェイト信玄はエリオをじっと見た。そして立ち上がり
「なんと…はやて殿が。ならば猿飛アルフを物見に出し早速川中島へ出陣じゃ!エリオ!」
「ついに、ついに上杉殿と…!このエリオ幸村存分に戦ってみせまする!!」
「うむ!!期待しておるぞ!!皆の者出陣じゃあ!!」

その頃春日山城では上杉はやて謙信が毘沙門天に勝利を誓い部下に向かい言い放った。
「私は毘沙門天の化身…絶対勝つんや!そやからみんながんばってこー!」
その呼びかけに侍達は答える。
「はやて様のためなら俺たちいつでも命かけるぞ!!えいえいおー!!」
「みんなおおきに!ほなみんな気合いれて行くで!!」

キャンプ地in川中島
上杉方 山頂の砦
「はやて様 作戦は如何にいたしましょう?」
側近の直江シャマル景綱が打診した。
「それはな…真っ向勝負!突撃あるのみ!全軍突撃や!」
「はやて様。流石!裏の裏を読んだ采配!感服致しました!!ものども続け突撃じゃあ」
山の上から人がなだれの様に流れてきた。

武田方
「御館さま。作戦は勿論…」
エリオが聞いた。それに頷くフェイト信玄。
すうっと両者息を吸い同時に発した!
「「侵掠すること火の如く!!!」」
言うと同時に全軍に突撃の法螺が吹かれ、むかで衆が兵士達の間を駆け巡った。
アルフは突撃していく武田軍を眺めていた。
「旦那…それって作戦じゃないような…」
しかしアルフの呟きは法螺の音でかき消された。

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最終更新:2007年08月14日 21:28