「なのは、お花を持ってどこ行くの?」
「あ、フェイトちゃん。うんちょっとお墓参り」
「お墓参り?」
「うん」
「誰の?」
「私の命の恩人の」
「え!?命の恩人?」
「うん。フェイトちゃんにはまだ話してなかったね。」

あれはね私が6歳くらいのときに起こったこと。
お母さんと出かけた私は怪物に襲われて
怯えながら車のドアの影に隠れていた私を助けてくれた人がいたの
「大丈夫?君一人なの?お父さんかお母さんは?早く逃げよう」
そういってわたしを抱き上げて逃げようとした瞬間に
「はっ危ない!」
そういって私を庇いその背中に怪物の腕が刺さっていたの
私は呆然とその人の痛みを我慢している顔をみていた
「あっくぁえっっあぁぁぁぁぁ」
怪物を殴って蹴って追い払い私を地に下ろして
「逃げて」
背中を押さえながら
「早く!逃げてっ!」
私はその人を見ながらにげようとしましたんだけど見たの
ポケットから何かを出して立ち上がろうとして
「ごふっえはっあはっ」
血を吐いて車にもたれながら立って
「変身」
そういうと姿が変わって車の窓ガラスの中に入っていくのを

そして怪物達がいなくなりその人は窓ガラスから出てきて木の影に隠れた私を見ていた。
「なのは!」
「お母さん」
お母さんは私を強く抱きしめてくれた。
「お母さん」
私もお母さんを強く抱きしめた。そのときはもう私を助けてくれた人のことは私の頭の中にはなかった。
そしてお母さんは私を抱き上げてその場を離れようとしただけど、私はその場を離れる最中にやっと
助けてくれた人のことを思い出したの。
そしてお母さんに言ってその人のところに戻ったときそのひとは車にもたれかかって亡くなっていた。
とても安らかな顔で

「それで今日がその助けてくれた日なの。それじゃ行ってくるね」
「なのは、私も一緒に行っていい?」
「うんいいよ」
「なのは、その人の名前は何ていうの?」

「城戸 真司さん」

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最終更新:2007年08月17日 15:40