ひとりヴァーチャルリアリティー

【文章】
やわらかい文章ですんなりと入ってくる文体です。少し多めの改行で、
時間的な間を表現していたり、改行後の文を強調したりしています。
無意味な改行を嫌う人にはストレスに慣れているかもしれません。
独白が違和感なさ過ぎて、作者のぼっち経験を疑います。

【設定】
転生では無く、GMによるログアウト不能イベントです。


訂正:仮想的に思考を圧縮して実時間は殆ど無い仕組みとのことでした。
   下記の点は訂正致します。

3ヶ月ログアウト不能と言う所で、リアルの体持つのか?
食事は?トイレは?眠っている間にイタズラしていいの?
というシステム的な矛盾点が気になる所ではあります。
そういったところを割りきって読めるならGOです

【キャラクター】
途中までほとんど主人公の独壇場です。
ですので主人公について書いていきます。
強い子、メゲない子。と言うよりも、動じない子という印象です。
セリフほど応えてないだろお前。と心の中で突っ込むと、良い感じで
作品に入っていけるのではないでしょうか。
逆に、うざい、と感じてしまったら回避したほうが良いです。
3話ぐらいで判断がつくと思います。

【構成・内容】
この作品はVRMMOにも関わらずタイトルの通り、かなり話数を進むまで
ぼっち道を突き進む、まさに一人ヴァーチャルリアリティです。
今までこの話が日刊に載らず、埋もれていたのはまさにこのせいでしょう。
好みは分かれますが、個人的にはこの個性は嫌いではありませんでした。

【総括】
何も知らない主人公がVRMMOに閉じ込められ、しかもたった一人で
試行錯誤を繰り返し、個性を獲得していく。
この作品には確かにMMOを始めた頃に訪れる、一定の枠の中で
自らの成長をカスタムしていくぞというワクワク感がそこにある。
ただし、悪く言えばそれだけなのが玉にキズか。
設定垂れ流しでお腹いっぱいのVRMMOものに飽きたらこの作品を読んでみてはいかがでしょう。
最終更新:2011年10月03日 14:48