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上図:国旗
中央にあるのはブルートヴァント王室の紋章。
黒は堅く冷たい大地と勤勉さを、金は豊かな金脈及び鉱脈を、赤はこの国の国民が背負っていく血の罪を現しているとされる。



歴史

ブルートヴァント王国、通称ブルートは、西欧の絶対君主制国家。ナシュトラール山脈に沿った高い山の尾根(標高726m)に所在する小国である。
王国の所有するナシュトラール山脈は様々な言語で一貫してナシュトラール(Nasstrahl)と呼ばれるが、これは「神の峰」を意味するブラノ語「Nas traher」を地名化したものの転写である。山裾からは城下町が見えず、荘厳な城の尖塔ばかりが聳えているように見えることから、しばしば「魔王の槍」「吸血鬼の城」と称される。
ナシュトラール山脈を始めとし、多くの稀少鉱物の採れる鉱山、金山を保有しているブルートは、戦時中には陸上輸送の覇権を担い、大陸国家として成長。他国との貿易には積極的だが自国の内政には一切の干渉を許さない鎖国体制をとり、自国内で独自の文化や思想を発展させ、現在に至っている。


国名:Blutwand Reich
国の標語:memento mori(ラテン語:死を想え)
国歌:王の角笛よ我らを導き給え
国花:白薔薇
国教:ホルン教
公用語:ドイツ語(事実上)
首都:ナハト
国王:ハイリッヒ・ブルートヴァント(ブルートヴァントⅩⅢ世)

ブルートヴァント王国は十の区域(+王の城がある区域)に区切られ、それぞれの区域に数名の諸侯が存在し、定期的に議会が行われる。最終的な決議は絶対君主たる王に委ねられるが、その正当性の根拠は神意に求められることも少なくはない。
国民も王も一通して一角獣を篤く信仰しており、国内情勢は安定している。またこの国においては罪を犯した者(「穢れ者」と蔑称される)に対して一切の容赦がない罰を与える風習がある為、犯罪率も低い。ただこの国においては美しい者でなくては血を残すことは許されないので、毎年数人の国民が「醜い」と判断されてはその命を摘み取られている。
国章は鉄の処女と一角獣、血に染まった白薔薇と宝石などで構成され、鉄の処女から伸びる十の針は十の区域と、守らざる者にはその命を以てして償う責が生じる「血の十戒」を象徴し、これはそのままブルート国旗にも使用されている。
ブルートヴァントは「血の壁」を意味し、これは暴虐の果てに追放された罪深き王(ブルートヴァント一世)が為した国であることをそのまま示しており、故にブルート人は自らの国を「贖罪の地」「流刑地」などと自罰的に呼称する。国民は皆、穢れを祓われることを望み、罪を重ねることを畏れ、罰を甘んじて受け入れ、また罰によって死ぬ事を恐れない。

文明

醜さを嫌う彼等は美しいものをこよなく愛し、また様式美をも愛する為生活水準は中世レベルでストップしている。だがその反面妙な所で機械化技術が進んでおり、険しい山道を休み無しで駆けられる鉄の馬が馬車を引いている。動力はおもに硫化鉱物、石炭。服装などはおもにヴィクトリア調だが、様々な国から美しい男女を貢がせているので様々な民族が混じり、混血児も多い。男女共に身体のラインを見せるようなピッタリとした服、ハイヒールやコルセット、宝石類など自身を美しく見せるものを身につけていることが望ましいとされている。
同性婚は認められているが、小国たるブルートではなるたけ子孫を残すことが望ましいとされ、おまけに姦通罪は極刑に値する重罪なので、恋人どまりで停滞して未婚を貫くカップルが多いのが現状である。

流通と食料

山脈地帯に在る国だけに野菜や家畜を育てるには不向きな面が多く、食物のほとんどを他国に依存しているのが現状。この国では家畜と言えばもっぱら山羊のことを差す。とくに、海で精製された塩は贅沢品。
しかし世界に多くの国あれど、特殊な環境であるブルートヴァント王国でしか採れないものも数多くあり、なんとか危うい均衡を保っている。この国で発見された、美しい白銀の輝きを放つ「ジュブライト」という稀少鉱石は、なんと処女以外が触れるとたちまちその輝きが曇ってしまうという世にも奇妙な性質を持ち、それ故に諸国では未婚女性の装身具としていたく重宝されている。ブルートヴァントではこれを「神の涙」と呼びならわし、成人の儀においてはジュブライトで彫った一角獣の像に口付けをさせ、その純潔を確かめるという。
また、この国は一年に渡って国花である白薔薇が咲き誇っているが、気温の低い高地にあり、また土地も肥沃とはいえぬブルートヴァントにおいて常に城を守護するかのように咲き乱れる白薔薇は「ブラッディ・ローズ」と呼ばれ、数ある薔薇の中でも段違いの美しさと強さを持っている。

伝統

成人前の少女が性交をすることは重罪(※1)とされ、少女達は第二次性徴が始まってすぐ貞操帯の着用が義務づけられる。この風習は国教であるホルン教に基づいたもので、その教義において神は「穢れなき世を知らぬ少女の処女受胎でのみこの世に降誕なされることができる」と考えられている為、成人するまではいつでも神をその身体に宿せるよう、心身共に清らかに保っていなければならない。ホルン教の神、一角獣が処女の膝でのみ眠り、その角が毒水の穢を祓うのは、一角獣自身が穢れない処女の胎より生まれ出た清廉なる生命だからだとされる。
また、少女たちは18になると成人の儀を執り行う。これは自らの暮らす区域の諸侯(※2)により貞操帯を外して破瓜させて貰うというもので、処女を喪失した娘たちは聖蹄(せいてい)という一角獣の蹄を模した刺青を背中に入れることで漸く一人前の大人の女性となる。

※1 成人前に処女喪失することは神の母になることを拒んだこと、ひいては神を拒絶した、ということに繋がる。これは「涜神罪」と呼ばれ、これを犯した少女は怒れる一角獣を模した機械馬により八つ裂きにされる事になる。
※2 角は男性の象徴、ひいては男性器の象徴なので成人式における破瓜の儀では領主たちが一角獣の化身とされる。
最終更新:2015年01月10日 04:27