上図:国旗
肥沃な海と地に住まう「大いなる神の化身」にこの国が守られていることを表している。
サハリア共和国には議会制度があるが、議長となるのは形式上は解体された王朝の末裔であることが多い。
その選出には教会の意志が強く働く。
政教の分離は不完全だが、国民は絶対的な神の遣わされた「地を這う者達」と深く交感する司祭達を崇め信仰心が篤い。
貧富の差は激しいが喜捨が盛んで識字率は高く、国内情勢は比較的安定している。
常に複数の有力氏族が王位継承を巡って争っているが、その闘争は殉教を厭わぬ狂戦士達による内戦と布施の多寡で決してきた。
教会の最高権力者である教皇と、ベヒラ・サハリア(偉大なるサハリア)の称号を賜る王が、王朝時代からこの国の歴史を編んできた。
現在、法制度上の国王も王室も存在しないが、首相を王と名指す傾向は根強い。
言語はサハリア語を第一言語とし、
宗教職に従事する者は(驚くことになんらかの形で祭儀にかかわる職業に就く者が国民のおよそ半数をこえる)ラテン語を解する。
地を這う神獣ガラ・メイアによる託宣で地下資源を活用し、海を漂う神獣ムエ・サイアの加護により海上貿易に秀でている。
サハリアは大河シエトに育まれた国であり、
民はこの地に太古から生きる大いなる獣(特に地とも海とも指定がない場合は単にベヒラと呼びならわされる)の生命活動にその命運を沿わせている。
最高神ムエラヒはサハリアの民に神獣と意を通じる力を授け、司祭はベヒラの声を聞き、彼等の言葉で語るという。
ベヒラの生態はサハリアの国教であるザハリ教の教義において、決して異国の民に暴かれてはならぬものとされているが、
他国の研究によれば海と陸を数百年単位で行き来する古代生物が特殊な形式で現存しているものと推察されている。
サハリアでは、ベヒラを知る者は聖職に就くことを義務付けられている。
海に漂うベヒラを異国の船乗り達はクラーケンと呼び、地に這うベヒラは異教の民に眼の無い蛇と忌まれたという。
しかし、「この生き物」はサハリア地域で独自の進化を遂げた(或いは停滞させた)希少種であり、
この地を離れては繁殖することが出来ない。
民はいわばベヒラの一部であり、あらゆる意味で彼等と共生している。
サハリアの民に信奉される最高神ムエラヒとその遣いであるベヒラが、
慈悲深くもあるが、豊穣な大地を司る神特有の放埒な性格を有している事を象徴する箴言がある。
曰く、「ベヒラは血を求めず、されど熱を欲す」である。
野卑な国際ジョークとしては「サハリア人は蛇と寝る」というものが知られている。
ザハリ教は寡黙な宗教と言われ、その教義は大部分が口伝に依り、書物によって外部へ開示されることもない。
改宗を望む者に課せられる唯一の試練はベヒラを、或いはサハリアの「隔てなき無謬の愛」を受け入れるか否かである。
詳細な言明は避けるが、サハリアの結婚制度は重婚を推奨していると記せば充分であろう。
最終更新:2015年01月08日 22:50