基本設定
舞台設定
世界の大半を壊滅させ、文明を崩壊させた正体不明の「大災厄」と、その後出現した異種知性体「魔族」と人類との生存競争を繰り広げた「暗黒時代」を経た遠未来。
人類は魔族との生存戦争に最終的に勝利し、以降は魔族たちを奴隷として扱ってきた。しかし数十年前に帝都より発令された保護法により、魔族は突如として人としての利権を得ることになる。
閉鎖的な地域や辺境などでは未だに魔族差別が色濃く残っているものの、魔族と人類の調和により理想的な社会が世界的に形成されつつある。
文明水準
文化、技術力、価値観などの文明レベルは大災厄や暗黒時代で大幅に水準が下がったものの、大災厄前の遺失技術の復元や独自の開発により電動知性や石油エネルギー、電気、航空技術など現代と同レベル、あるいはアンドロイドやサイボーグなどの現在以上の技術が実用化されている。
また、元来は世間的に迷信とされる秘儀として一部の人間に伝えられてきた「使用者の意思を具現化させる」技術であった「魔術」を技術体系化して確立することに成功している。
一応は体系化された技術として多方面に応用されているものの、それら高等技術は軍事用や支配階級のみに限られた秘匿事項の粋を出ず、大多数の民衆にとって魔法やアンドロイドなどは未だ空想の産物でしかない。
大国や都市部では産業革命以降の風俗と現代文明が混在している社会が形成され、市場経済やマスメディアもそれなりに発達している一方、辺境や農村ではいまだ中世レベルとなっている。
語群
人類
人類と書いて
リヴリーと読む。この世界のほとんどを占める人種。
生まれたての時は奇妙な獣のような姿。成長すると人間に近付く。耳や尻尾(原型パーツ)は出していると原型(獣)に近付く為に感覚が鋭敏になるが、それはあまり文明的ではないとされ、日頃から原型パーツを出すことはあまり好まれていない。
ミニリヴ
大災厄で焦土と化した地上において、少ない食物で事足りるよう小型化する道を選んだ種族。暗黒時代を経て復興する過程で差別され、労働者階級とされてしまった。原型姿と人間態と、状況に応じて二つの姿を使い分けることができる。
魔族
かつて人類と生存戦争を繰り広げ、敗退し、衰退した種族。
非常に頑丈な身体を持ち、再生力、回復力に優れ、青い血液と、様々な特殊能力を持つ。死ににくい身体である故に生殖力は弱い。「人魚」「人狼」「一角獣」「龍」etc…等、様々なカテゴリの者が居る。
魔族が放つ瘴気を数値化して計測する装置が発明されて以降、その力量を計測器でランク分けすることが可能になった。男爵〜大公と、爵位を用いてランク分けがなされる。その枠にすら収まらないレベルの者は「魔王」と呼ばれ、もしそのクラスが現れたとしたならば、この世界を一週間程度で滅ぼせるだろうと言われる。
「覚醒」と呼ばれる過程を経ると外見年齢がそこで停止する。寿命は400年前後。
異端
魔族と人類が交わっても、遺伝子が弱い魔族の子が生まれることは無く、普通の人類の子供が生まれる。この子供から隔世遺伝で稀に発生する「出来損ない」。
人間の器に魔族の異能を無理矢理納めたような状態で、血は赤い。多くの場合、魔族の異能に人間の肉体が耐えきれないので、寿命は極端に短い。
逢魔種
見た目は完全に人間で、特殊な能力や回復力は持たない。しかし、ただ老化することがなく、ただ死ぬ事が無い。
魔族の「覚醒」に似た過程を経て外見年齢が止まると、あとは大きな怪我や病気をしなければ何千年でも生き続ける。
肺胞の状態で魔力や瘴気の干渉を受けるとこうした人種が生まれるという。
保持者
逢魔種と似て非なる人種。「選ばれた者」などとも。後天的に魔力による干渉を受けると、脳の回路が魔族のそれに似た形に変容して何らかの異能に開花する。
魔族のように種族に縛られた先天的な異能ではないため、能力の性質が保持者本人の性質に引き摺られるのが特徴。
それ以外は普通の人間と同じく、寿命は百年前後で普通に年も取る。回復系の能力等ならまた話は別だが、魔族のような回復力は持たない。
モンスター
魔族とも人類ともまったく違う異種生命体。魔族より後に現れ始め、巨大な昆虫のような姿をしている。
性質はおもに凶暴で、リヴリーを主食とし、普段はリヴリーに擬態して生活しているという。
魔族に対する脅威が失われた今、人類にとっての最大の敵。首級を挙げると莫大な報酬が国から支給される。
血が緑色。生態のほとんどが謎に包まれているため、寿命のほどは不明だが、魔族をも凌ぐ年数を生き、また繁殖力が極めて高い個体などがたびたび確認されている模様。
主な勢力
Great Livly Island
通称「帝国」「帝都」等等。
大災厄以降の暗黒時代において、魔族の脅威に対して世界で唯一組織的に抵抗したことから「人類社会の旗手」として成功し、人類圏全体で共通認識される超大国的な存在に。(元は違う国名だったがリヴリーアイランドという世界の中核に据えられるにあたって国名を現在のように変えたという経緯がある)
しかし暗黒時代から数百年が経ち、魔族の脅威もなくなり、世俗諸侯たる各国も国力をつけてその影響力は薄れ、内部でも腐敗や旧弊の硬直化が進んでいた。だがモンスターという新たな脅威が出現したことで皮肉にも威光を取り戻す。
高々と聳え立つGLL城の頂上には女王が居る。彼女はいわば帝都の象徴であり(現代の天皇のようなもの)、政治等に関する決定権は持たず、干渉もしない。だが、リヴリーアイランドにとって不易なものを抹消するのは神の代行者とも言える彼女の責務。
政府から認可のおりた月々発行のパスポートを所持していなければ出入りすることは許されない。
帝国軍
その名の通り、帝国が所有する軍隊。世界各地で起きる紛争や内乱を武力行使で鎮圧したり、モンスターや反政府組織などといった不安分子を発見、摘発、監視、制圧等するのが主な仕事。
中核は帝都内部に存在しているが、世界中に軍事設備を設えた支部を持っている。
Mad Town
棗家連中の9割ほどがここで暮らしている。いつから存在しているのかすら不明な、この世の掃き溜め。
世界中のどんな地図にも載っておらず、政府からその存在を認められていない。いわば街そのものが政治的空白地域。実際は夥しい数の住人がここに暮らしており、面積は神奈川県ほどと街一個にしては規格外に巨大。
周囲を山と荒野に囲まれた陸の孤島だが、捨て子や犯罪者、住処を失った民族などが集まった多人種のるつぼ。
政治的干渉を全く受けない地域だが無法地帯ではなく、統括者達による議会制度で統治されている。
マッドタウンで生まれた人間は社会的な情報(戸籍等)を一切持たない為、社会的に存在しない人間となる。 つまりどんな情報でも足がつかないため、此処の住人は裏社会にとって貴重な人材となる。そうして裏社会と数々のコネクションを連綿と繋ぎ合わせてパイプを強固にしてきたマッドタウンは、裏社会になくてはならない中核として現在に至っている。
また、表社会では一部の支配者層等しか持ち得ない技術や品々が、この街に限っては大小問わず当たり前のように流布している。ある意味では表社会で生きる民衆より幸せな暮らしを送っているといえる。
その他
言語
ある程度の言語統制が敷かれている。幾つかの公用語があり、帝国軍やGLLなどではとくに「帝国語」と呼ばれる言語が用いられている。イギリス英語っぽい。
マッドタウンは様々な人種がいるが、この街を纏め上げた者が日本人だったので日本語が公用語(?)とされている。裏社会の人間なら玄関口たるマッドタウンを出入りしなくてはならないので、そのテの人間は皆日本語が喋れる。
背景
大災厄後の混乱を避けるためにときの権力者によって記録のほとんどが抹消されている。
今でいうプリミティブ種が生きていた時代。リヴリーは「神」と呼ばれる者たちのの手によって生み出された、箱庭に生きる奇妙な獣の愛玩動物。
進化しすぎて、神の姿に近付きすぎて、あまりにも賢くなりすぎたリヴリー達を神は畏れて、箱庭を一度は焦土に変えた。
モンスターは神の世界の虫螻で、その世界で最下層の弱者であった彼等は、リヴリーが殆ど途絶えた箱庭を新天地としてやってきた者達を先祖に持つ末裔達。
魔族は神の世界からもたらされたウィルスに感染したリヴリーの成れの果て。実は大災厄以前から存在していたが、その数は現代よりはるかに少なく、彼等魔族は異質である自分たちの存在を巧く隠しながら生きてきた為に表層化することはなかった。しかし大災厄の混乱の中でとうとう存在が露見し、特異な能力を持つ彼等魔族こそが大災厄の原因と決めつけた人類と魔族の間に産まれた齟齬が暗黒時代を招いてしまった。
最終更新:2014年01月23日 03:28