WS製作委員会

バンダイが携帯ゲーム市場にワンダースワンで参入する際、社内に設置した委員会。
任天堂のゲームボーイを製作した横井軍平の会社コトが、ワンダースワンの企画・開発に大きく関わった(完成前に横井氏は死去)。

名称の由来は、「水面上は優雅に見える白鳥でも、水面下では脚を必死にバタバタさせている」というところから来ていて、
「外見上はスマートだが、中身は高性能」という意味が込められている。

内蔵EEPROMに名前、生年月日、血液型等の個人情報を記録でき、記録した名前は起動時に表示される。
本体を縦に持ち替えてクレイジークライマー等の縦画面のゲームがプレイできる。(斜め持ち用のゲームも存在する) 
電池残量や音量等の様々な状態がアイコンとして液晶画面スタティック部に表示される。

ヘッドホン端子はなく、本体右側(横向きに持った場合)にある拡張端子に専用のアダプタを経由して接続する。
この拡張端子は通信ケーブルでも使用し、ヘッドホンアダプタとは排他使用となっている。

縦にも横にも持てることを考慮したため、主要な操作キーには十字キーのような固定的な形状・役割のものはなく、
そのかわりX・Yボタン群(各4個)が十字キーの役割を担っている。
しかし、十字キーのように4方向が一体化したものではなく、それぞれ独立のキーであるため、方向指示としては使いづらく、
特にアクションゲームでの操作性はよいとはいえない。
また、電源ボタンはゴム製で、長年使うとスイッチを上手く切れなくなってしまった
(スワンクリスタルで、プラスチック製に変更し改善された)。
また、ロムカセットの端子がむき出しなので汚れやすく、任天堂ハードのロムカセットに比べ、頻繁な掃除が必要。

CPUその他の処理能力は、スーパーファミコンにやや劣る。

前年にゲームボーイカラーが、またほとんど同時期にネオジオポケットカラーが発売される中で、
電池の持ちや価格の安さを優先してあえてモノクロ仕様での発売に踏み切った。
しかし、カラー化の流れには抗しきれず、翌年にはワンダースワンカラーを発売することになった。

2003年2月18日バンダイの中期計画発表にて、最後の機種スワンクリスタルが受注生産へ移行する事が明らかにされ、
事実上の撤退となった。

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最終更新:2010年12月02日 20:30