姉ちゃんは俺の
第四話
「さぁさ、旦那様」
甘い香りを一杯に吸い込み、豊かな谷間に半ばまどろんでいた小太郎が、
そんな千鶴の隣に座るあやかの声にようやく我に返った。
「よろしくお願いいたします」
「あ、こ、こちらこそ」
あやかに三つ指を突かれ、前開きっぱなしの間抜けな姿で小太郎がそれに倣った。
「えーと…あやか姉ちゃん…」
戸惑いを見せる小太郎を、あやかは優しい慈母の微笑みで見下ろしていた。
小太郎が、恐る恐ると言った感じであやかの単衣の前を開く。
「…こうやって見ると、あやか姉ちゃんも胸大きいんやな。
それに、真っ白で柔らかそうで綺麗やなぁ」
とろんとした目の小太郎にかぷっとくわえられ、あやかは白い喉を見せて喘いだ。
「柔らかいなぁ、あやか姉ちゃん」
「んふっ、もうっ…んんっ…」
丸で大きな赤子を相手にしている様に、座ったまま小太郎に胸を吸い付かれ、
教わった通りに小太郎の手が単衣の下を割って蠢き始めるのに
あやかが頬を染めて喘ぎ始めるのを、横でクラスメイトが息を呑んで見ていた。
「つっ」
「ん?あやか姉ちゃん?」
「慌てないで、感じる速度も人それぞれですのよ。
大丈夫、そう、そう…ああっ…」
「気持ちいいんか、あやか姉ちゃん」
「ええ…そんな大きな声で言わせないではしたない…ああ…」
「何か、凄い気持ち良さそうやなぁ」
静かに夜具に横たわりながら、小太郎は、いつも口うるさく毅然としてお姉さんぶっているあやかを前に、
何か意地悪な気分か湧いていた。
「んっ、ああ、あっ…」
「何か、凄い気持ち良さそうやであやか姉ちゃん」
「はあっ、それはっ、小太郎さんが、あっ…」
「ふーん、俺、結構上手だったりするんかなー?」
「うぬぼれてはいけません、愛する人の指ですもの…ああっ」
あやかのツンデレ振りを前に、小太郎の意地悪の虫もエスカレートを見せる。
「?」
「ふうん、こっちも金色なんや」
「…ひゃっ!」
するすると顔を下に持って行った小太郎に、あやかが赤面して絶叫したが、
一度身を許すと決めた以上、見ないで等とは口が裂けても言えなかった。
「あ、当たり前でしょうオホホホホ」
「で、こっちはピンク色なんやなぁ、
なんかピンク色のがぬるぬるして生々しいちゅうか…」
「だ、だからそんな、口に出さないで下さいましそんな…あうっ!」
「ん?口でしたらそんな気持ちいいのか?」
本能任せの行動への意外な反応に、小太郎ににいっと笑みが浮かんだ。
「え、あ、それは…あううっ!!」
「なんかひくひくして、ピンク色のツヤツヤ光って綺麗やであやか姉ちゃん」
「あっ、あ…それは、ああっ!」
「このぽっちりしたのがいいんやな。よっしゃ」
「あっ、ちょっ…あひあああっっっ!!!」
じゃれつく犬の最大限の愛情表現の舌を前に、
夜具に這った小太郎の前に素晴らしい脚を大きく開いたあやかは悲鳴と共にひくひく震えていた。
「おいっ、あやか姉ちゃん、大丈夫か俺調子乗りすぎて…」
「馬鹿…」
慌てて肩を揺すぶった小太郎を、潤んだ瞳のあやかが静かに抱き締めた。
「やっぱり、わたくしが夜のマナーも一からしつけ直さないといけませんわね」
「ああ、よろしく頼む。何せあれや、五人からいい女嫁さんにしてるんやから」
あやかが、ベトベトになった小太郎の唇をちゅっと吸う。
「うふっ、わたくしとした事が、コタローさんの口、そんなになるまでわたくしの体は」
「ああ、すっごかったで最後に何ぞぴゅうぴゅうしてなぁ」
あやかの掌が、ぎゅっと小太郎の頭を抑える。
「さあ、旦那様、わたくしのお腹に当たっているその旦那様ので」
「ああ、俺、実際もう辛抱たまらんさかい」
「はい」
「どーしたのかなぁー愛衣ちゃん」
ぎゅっと内股に座って中心の布地を手で握っていた愛衣の肩がぽんと叩かれる。
ハッと振り返ると、右隣で円がにやあっと笑っていた。
「お子ちゃまには刺激強過ぎたかなー、ぷるぷるしちゃってかーわいーんだぁ愛衣ちゃん♪」
自分も真っ赤な顔をした円が言った。
「だよねー」
「あっ、村上、さん」
「もうっ、夏美って呼んでよ奥様」
後ろから愛衣をきゅっと抱き締めた夏美が言った。
「ふうーん、結構胸あるんだねー愛衣ちゃんて」
「どれどれ」
「あっ、あうっ駄目っ…」
両側から揉まれた愛衣が悲鳴を上げるが、とうとう二人の手が単衣の中に滑り込んだ。
「ふふっ、すべすべでぷるぷるで気持ちいーよ愛衣ちゃん」
「私胸無いからねー、むにゅむにゅいい感じコタロー君も喜ぶよー」
「うわぁ、想像するだけでピンピンいっちゃってる?ほら、ピンク色の可愛いピーチク、
ほら、こーするのほらっ」
「あっ、やっ駄目あううっ」
円が、剥き出しにした愛衣の胸を弄ぶと夏美も迷わずそれに倣い
自分でも分かるぐらいビンビンに感覚の鋭くなっている胸からの刺激に愛衣が絶え間なく喘ぎ続ける。
「効いてますね…と、言いますか、効き過ぎたでしょうか…」
スイートの西洋寝室に引っ込みベッドに腰掛けた刀子が首を傾げた。
「え?」
「いえ、余り緊張し過ぎて失敗した場合、結婚生活の実態を示す報告にも影響しますから
予め香を焚いておいたんです」
「香、ですか?」
ネギが聞き返す。
「ええ。分かり易く言えば媚薬ですね。
程よくハッピーになって特に女性の感覚が研ぎ澄まされ殿方に若干の自信を与えられると言う。
無論、わたくしの資格で特に許しを得て西のルートから手に入れた合法的なものです。
しかし、実は結構用法用量が難しいものでして、
思えばあの最後の夜も、強烈に焚き過ぎたあれを設置前に私がストレートに吸引してしまった事も…」
「あ、あの、葛葉先生?…」
「唇はちゃーんととっといてあげないとね。真っ赤なほっぺたかわいー」
夏美が愛衣の頬を吸いながら、愛衣の形のいい乳房を弄び続ける。
「ほらっ、ここがいいのほらっ、ぴちゃぴちゃ言ってるよー」
円のからかいに、愛衣がぷるぷると首を横に振る。
その前方では、小太郎にのし掛かられていたあやかが、
小太郎を横たえて堂々と小太郎の上で飛び跳ね喘いでいた。
「凄い、いいんちょ…」
夏美が、思わずほーっと息を吐いた。
「やっぱ、いつでもいいんちょはクイーンだわ」
異様な程に細い土台に白く豊かな乳房をぶるぶる揺らし、
美しい金髪を振り乱して力強く小太郎を貪るあやかの迫力に呆れた様に円が言いながら、
愛衣のひくっと言う感触を感じ取って笑みを浮かべる。
「あうっ」
単衣を肩から脱がされ、愛衣は思わず胸に手を当てて悲鳴を上げた。
その隣で、頷き合った円と夏美が単衣を脱いで、愛衣の頬にキスをする。
「綺麗だよ、愛衣ちゃん。私たち、愛衣ちゃんの事、よく知らないしさ」
円に潤んだ瞳を向けられ、愛衣は頬が熱くなるのを感じる。
「お姉様…ってお呼びしていいですか?」
愛衣の言葉に、円が頷いた。
「よろしく、愛衣ちゃん」
夏美も応じた。
「あっ、コタローさんっ」
「うっ、俺、もうっ…」
「ええっ、ええっコタローさんわたくし、わたくしにコタローさん旦那様の…」
「おおおっ」
小太郎に覆い被さったあやかが一瞬見せた照れ笑いは、それは、いいんちょでもクイーンでもない、
好きな男の子に素を見せた可愛らしい女の子の顔だった。
だが、優しく唇を重ねてから、あやかは夜具の脇に備えたお絞りに手を伸ばし
自らと相手の後始末を丁寧に済ませる。
「もういいかなー、コタロー君」
脇から円の声が聞こえた。
「お、おいおい…」
小太郎がそちらを見ると、半ば裸の三人が絡み合い、円と夏美が真っ赤な顔の愛衣を弄んでいる所だった。
「ま、円お姉様、あっ…」
「ほらー、愛衣ちゃん」
「で、でも…ううっ」
「ほらほらー、やめちゃうよいいのかなー愛衣ちゃん」
下半身に引っ掛かる単衣の中を弄びながら、円が意地悪な口調で言う。
「あううっ…わ、私、私コタローさんに抱っこされたのを思い出して、
毎晩自分で恥ずかしい事をしてるいけない子です。
だからどうかコタローさんの本物で一杯気持ちいい事をして下さいあうううっ…」
「はーい、よく出来ましたー、行ってらっしゃー」
笑いに肩を震わせながら円がハイな口調で言い、
夏美にぽんと背中を押された愛衣が単衣を直しながらふらふらと夜具の中央に赴く。
「それでは、わたくしは。頑張って下さいまし愛衣さん」
座り直したあやかがぺこりと頭を下げ、脇に退いた。
「あっ、あのっコタローさん、そのっ、今の円お姉様がどうしてもってそのっ、
それはそのっ、ですけど、毎晩はそのっ…」
わたわたと言い募る愛衣が小太郎に抱きすくめられ目をぱちくりさせる。
かあっと赤くなった愛衣は素直に唇を重ね、それを夏美も円も千鶴あやかもしっかりと見ていた。
「恥ずかしいです、千鶴さんあやかさんみたいに私胸も無いしスタイルも…」
「綺麗やで、凄く」
実際、年相応に出る所は出始めながら少女の初々しさを匂わせ、
小太郎を前に羞恥心と葛藤しながらも全てをさらけ出している愛衣の姿は美しかった。
いつの間にか、口べただと自分でも思っていた小太郎の口から褒め言葉がすらすらと出ていた。
素直に、一杯の優しさで受け容れてくれた女性達の美しさに、余計な気取りはなくなっていた。
そして、それが意外な程に相手を喜ばせると言う事も学習されていた。
「ああっ」
最初に乳房を吸われ、愛衣は喘いだ。
学習能力の高い、勘のいい少年は、自分の腕の中で震えながら
女として熱く熟れていく少女がたまらなく愛しかった。
「んんんっ」
ぎゅっと小太郎にしがみついた愛衣が、ひくひくとその身を震わせて呼吸を整える。
ついさっきまで手を下に伸ばし、弄んでいた小太郎は、それを静かに待っていた。
「んっ」
「こんなに…熱くなるんですね…」
「お、おいっ、いきなり…」
「ちょっと、待って下さいね」
最初の頃ならそれだけでKO確実だった愛衣の突然の握りに小太郎が言いかけ、
愛衣の言葉にちょこんとその場に座る。
「!?おいっ!!」
「ひゃっ!」
小太郎と円が叫び、円と夏美が手に手を取り合う。
「なっ、うくっ…」
「んんっ…」
思わぬ感触にうめき声を上げる小太郎だったが、
普段は可憐と言っていい程の女の子が自分の目の前に身を伏せて、汚い所を懸命にしゃぶっている事自体が
感触以上の刺激となって小太郎の脳に響く。
「おっ、おおっ、おおーっ…」
小太郎が身をピンと反らせると共に、愛衣も目を白黒させ、唇の端から一筋垂らしながら身を起こした。
「お、おい、大丈夫か?えらいしんどそうやったけど…」
ようやく口を開いて大きく息をした愛衣を前に、小太郎はたまらず彼女の背中をさすっていた。
「大丈夫、大丈夫、です。気持ち、良かったですか?」
「あ、ああ、えらい気持ち良かった」
「良かった…」
愛衣がにこっと笑みを見せる。
「その、友達が、男の人にはこう言う時こう言う風にするって言ってる友達が…」
「ふぅーん、愛衣ちゃんって結構興味アリアリ耳年増なんだー」
円の声に真っ赤になった愛衣が下を向く。
「駄目ですわよ、最初から余り調子に乗せたら」
あやかが脇から口を挟んだ。
「なーんか美砂とかも雑誌で耳年増で言ってるけどさー、
あんましそれが当たり前とかじゃないよー愛衣ちゃん」
「えーと、それで、あれってそんなにマズイのんか?」
「物凄くまずかったです。でも…」
苦笑いした愛衣が、再びするすると小太郎の下に顔を寄せる。
「おっ、おいっ…」
「だって、小太郎さんだって口で、気持ち良くしてくれるんでしょう?」
「あ、ああ…おおっ…」
「それに、これで終わって貰っても私、困りますし」
上目遣いで愛衣に見られ、ドキッとした所で小太郎は静かに胸板を押され、横たえられた。
「えーと…確か、こうしてましたね…」
「お、おいおい…」
「小太郎さんの、小太郎さんの声、小太郎さんを感じてると、私も、私ももう…」
「おおっ!」
「うっ…」
愛衣によって再び奮い立ったものをずぶりと包み込まれる感触に小太郎が声を上げるが、
それと共に響いたうめき声も小太郎は敏感に察知していた。
「大丈夫か?」
目の前で、小太郎に跨り髪飾りを外した髪の毛をぞろりと垂らして眉根を寄せた愛衣に小太郎が言った。
「だい、じょうぶ、です。ちょっと痛かったけど…
それに…んっ、それに、何か、何か段々…あっ、ああっ…」
ゆさゆさと揺れ動いていた愛衣、それは当初無理をしてでも小太郎を刺激してあげようと言う動きだったが、
程なくその身がピンと反り返り、熱い喘ぎ声と共にくたっと夜具に両手を着いていた。
「何や、もうイッた、言うんか?」
「…は、はい、そうみたいですごめんなさい私…」
小太郎が愛衣をぎゅっと抱き締め、上下逆転した。
「実はお前、すっごいエロエロやな」
「ううっ、私…」
「いいやん、すっごい可愛いで。エロエロで真面目でお勉強が好きやから
みーんな覚えてぶつけて来るんやな、すっごく可愛くて楽しみやでホンマ」
「は、はいっ…ああっ…」
「俺の方こっちはまだやからな、ほならぼちぼち…」
繋がったままの小太郎がぐいっと力を込め、愛衣が喘ぎながらぎゅっと抱き付く。
「辛いですか、ネギ先生」
室外の事が直接伺える状態ではない、むしろドアが閉じられしんと静まりかえっているものの、
その事が却って壁一つ隔てて何かをかき立ててしまう寝室内で、
ベッドに掛けたまま、下を向いてもじもじとしているネギに刀子が声を掛けた。
「あ、いえ…」
「健康な男の子ならば当然の反応です。
管理局の人選も魔法使いに重点が置き過ぎです。まさか彼らが暴れ出すとでも思ったのでしょうか。
年齢と心身のバランスをもう少し考えていただければ…」
「すいません…」
ぺこりと頭を下げたネギが、真っ赤な顔のまま上目遣いに言った。
ネギが視線を刀子から外した時、刀子の目は一瞬白黒反転していた。
「その、まだ、続きますよね」
「ええ、何しろ相手は五人、みんな若いですから、ええ、若いですから、そうですとも、若いんですもの。
恐らく一晩中続くのではないかと」
「そうですか…」
知らず知らずに小刻みに息をしてミルクの様な白い頬を真っ赤に染めたネギが言い、
下を向いたままのネギををちろっと眺めて上を向いた刀子の目は一瞬白黒反転していた。
最終更新:2012年01月28日 16:38