29スレ374

姉ちゃんは俺の

第8話


「んー…」
頭の中に雀のさえずりが響く。
心地よいぐらいの気怠さの中、うっすらと目を開けると、目の前に天使の笑顔があった。
「んんー…お姉ちゃん…」
ネギがかぷっと刀子の乳房をくわえ、刀子はにっこり笑ってネギの髪の毛を撫でる。
「…うーん…お姉ちゃーん…」
刀子がハッとして身を起こし眼鏡を掛ける。
「…やっと気が付いた…」
夏美がぼそっと呟く。
「皆さんお早うございます」
「お早うございます」
刀子が丁重に頭を下げ、あやかと千鶴が丁重にそれに応じて他の面々も倣うが、
円などは、普段は美しく整えた黒髪をバサバサに乱し形のいい乳房をぽろりと剥き出しにした刀子を前に、
取り澄まして見せるのに相当な意思力を必要としていた。
「昨夜は無事夫婦として過ごされた様ですね。こちらの体験実験型観察も無事に成功しました」
「そうですか」
刀子とあやかがそれぞれ真面目な口調で言う。
「それで、新郎の方は?」
「向こうで休んでいます。やっぱり色々あって疲れたんですね、真っ白な灰になってぐっすりと」
「そうですか」
落ち着いた千鶴の回答に、刀子が落ち着いた口調で応じた。
「それでは、朝ご飯食べていかれますか?こちらで作る事が出来る様に手配しておきましたの」
「助かります」
あやかの勧めに、刀子がにっこり笑って応じた。
「では」
美少女妻一同がぺこりと頭を下げて、ぞろぞろと寝室を出て行く。
最後尾の夏美がぱたんとドアを閉め、その向こうから僅かな響きが貫通して来た。
「…あうっ…あっ、あっあっ…あおおおぉぉぉぉぉぉぉ…」

「おはよーコタロー君」
「おお、おはようさん」
リビングで小太郎とネギが顔を合わせ、何となく笑みを見せ合う。
「このこのっ」
「何だよっ…」
にやついた小太郎に肘で突かれ、ネギが言い返す。
「何やねん美人のせんせにあんなすっごい声出させて、ホンマさいてーの女たらしやなぁ」
「いきなり五人女の人相手にしてるコタロー君に言われたくない」
「ええやん別に俺の嫁さんや文句あるかい」
その嫁さんたちにくすくす笑われながら小太郎とやり取りをしていたネギが、不意にカードを額に当てた。
「コタロー君」
「ん?」
ネギとごにょごにょ話していた小太郎が向き直った。
「あ、悪い、ちょっと出て来るさかい。
まだ朝早いんやな、どうせ学校は欠席出してるし多分朝飯までには戻るさかい」
そう言って、小太郎とネギがパタパタと部屋から出て行った。

「よう師匠」
エヴァ・リゾートの城の前で、小太郎は腕組みしたエヴァンジェリンと向き合っていた。
「来たか犬、貴様の腑抜けた面でも拝んでやろうと思ってな」
エヴァがニヤッと笑みを浮かべる。
「ほー…誰が腑抜けか試して見るか?…」

「ここですね」
「あら、お洒落なログハウス」
刀子と千鶴がエヴァ山荘の前で言う。
「式神に一応探知されておいたのですが、ここで途切れてしまいましたし一体何を…」

「お早う小太郎君」
「ああ」
城内の雑魚寝の寝室でゴキゴキ首を鳴らす小太郎にネギが言った。
「また一段とハードだったねマスター」
「ああ、何か怨みでも買ったんかいな。お前も相当ボコボコやられたやろ」
「だね」
「おい、犬」
その寝室の入口に、腕組みをしたエヴァが立っていた。
「果報者だな、新妻どもが打ち揃ってのお迎えだぞ」
「なっ!?」
そこに、その通り茶々丸に促されて小太郎の妻全員と刀子が現れた。
「な、何してんねんこんな所で!?」
「結婚二日目の朝っぱらから行方不明になる旦那様に言われたくない」
夏美の反撃に小太郎が詰まる。

「何だか知らないけどエヴァちゃん、連れて帰っていい?
これからみんなで朝ご飯だし」
「それは無理だな」
詰め寄る夏美にエヴァがあっさりと言った。
「は?」
「ここは一度入ったら一日は出られない。
そして、ここで一日が過ぎた時、ここの外では一時間しか経過していない。
夏休みにこの犬と多少の修羅場はくぐった貴様だ、そう言う事もあると理解は出来るだろう」
「んー、まあ、何とか…」
「と、言う事だ、ここの事はこいつらが良く知っている、出るまで勝手に使っていろ。
ガキのままごとに付き合っていられるか」
うるさそうに右手を挙げてエヴァが出て行き、茶々丸がぺこりと頭を下げてそれに倣った。

「かわいー愛衣ちゃん」
「円さんも、綺麗と言うか格好いいです」
「ビミョーだけどありがと♪」
「どう、小太郎君?」
ビーチで、フリフリ過ぎないくらいに可愛らしい愛衣とスポーティーな円の水着の競演を前に、
大人し目のワンピース水着を着た夏美が言った。
「まあ、なんつーか、ええな。ああ、夏美姉ちゃんもな」
「ついでみたいに言うな」
「きれーです刀子先生」
「いやですよ、ネギ先生」
砂浜に立つ刀子が、あからさまに満更でもない顔で言った。
「思い切り美脚だよね、胸も結構あるし…」
借り物のハイレグワンピース水着の刀子を前に、円と夏美がひそひそ話している。
「お待たせ」
「お待たせしました、旦那様、ネギ先生」
「…やっぱ強烈…」
「…たたた…」
要所要所が×字紐からはみ出しそうな千鶴と黒ビキニのあやかが二大ナイスバディ水着競演を展開する前で、
他の若妻達は呆然としネギの肩を掴み抱く刀子の力がメキメキと上がっていく。

「ネギ先生」
「ああ、いいんちょさん」
陽も落ち、浜辺のバーベキューパーティーもお開きとなった中、
少し離れて楽しそうな集団を目で楽しんでいたネギにあやかが声を掛けた。
「思いがけず楽しい新婚旅行を過ごさせていただきました」
「良かったです」
「これもエヴァさんのお陰なのですが、エヴァさんは?」
「ああ、僕からお礼言っておきます。エヴァさん照れ屋ですから、
いいんちょさんから改まってお礼を言われると余り素直じゃない…」
「ほう、照れ屋で素直でないか?」
ネギが、汗の洪水と共にそろそろと後ろを見る。
「うむ、一つ食後の運動と行こうではないか」
「…あーーーーーうーーーーー…」

「あ、いたいたネギくーん」
おぼつかない足取りでふらふらと城に向かっていたネギに、愛衣を従えた円が駆け寄った。
「ああ、円さん」
「ネギ君、これからまた一緒に泊まりなんだよね?」
「まあ、一応観察人ですから、ああ、ちゃんと部屋は…」
「それなんだけど…」
円がごにょごにょ耳打ちし、愛衣がちんまりと下を向く中、少し驚くネギの前で円がにこっと笑った。

「何かありましたら」
「ありがと」
「では」
円が言い、茶々丸がぺこりと頭を下げて退出する。
そこは、一通り揃ったホテルの一室を思わせる洋風の部屋で、中で巨大なベッドがどんと鎮座していた。
ドアを開き、巨大な夜具の用意された和室を前に円も苦笑するしかない。
「お先にお風呂どうぞ」
「そうですか?」
愛衣に勧められ、刀子が浴室に向かう。
「ネギ君は?」
刀子が浴室に引っ込んだ後で円がにやーっと笑って言い、ネギがそそくさと浴室に向かった。
「何やってんだか」
小太郎が呆れた口調で言った。

風呂場の脱衣所にぺこりと頭を下げてネギが現れても、刀子は優しく微笑みを浮かべるだけだった。
浴室に入ると、熟女に片脚突っ込んだ妙齢の美女と一人の少年、と言うか男の子は
生まれたままの姿で抱き合い、熱く唇を重ねた。
「ああっ」
マットの上に横たえられた刀子が、乳房を吸われて遠慮なく甘い声を上げる。

「可愛い声なんですね、刀子先生」
「んんっ、ネギ先生っ…」
「…ラ・ステル、マス・キル、マギステル…」
「?」
さすがに反応する刀子だが、
散々に乳房をしゃぶられ、繊細な指で下をまさぐられる刀子の唇からは甘い響きが止まらない。
「風花・戒めの風矢」
「!?」
「ちょっ、なっ…」
まさかと言う魔法をまともに食らった刀子がもがき、ネギがちょっと浴室を出る。
そして、戻って来た時には、体にバスタオルを巻いた円と愛衣を引き連れていた。
「な、なんですかっあなた達はっ!?」
混乱が、刀子の口調をすっかり教師のものに戻していた。
「あー、まぁー、何と言いますか…」
ネギがもごもごと口を動かす。
「やっぱ綺麗な体してますねー刀子せんせー、
3‐Aのマスコットネギ先生がメロメロエロエロいっちゃうのも無理ないわ。
あの真面目な先生が私たちのすぐ側であーんなすっごい声でなさってるんだもん、
聞いてるだけなんて我慢出来ないですよー」
円の笑みに、刀子の動きが止まる。
「ほらほら愛衣ちゃん、おっぱい柔らかいよー結構大きいしー、やっぱ大人だねー」
「ですねー」
「さ、佐倉さんっ、そんな、あっ…」
「ふふっ、こんな乳首つんつんさせてー、
ネギ君柔らかいおっきいおっぱいいっぱいもみもみでちゅうちゅうなんでしょー」
「あうう…」
円が乳首を甘噛みしながら言う言葉にネギが下を向く。
「はううっ!」
「んふふー、いい具合に湿ってるー、ネギ君こう言うの器用そうだもんねー綺麗な指しててー。
でも、私の指もどうですか刀子先生?愛衣ちゃんなんかもう何回も天国案内しちゃったのー」
「あうぅ…」
愛衣が真っ赤になって呻くが、その言葉も伊達ではなさそうだと刀子は実感せずにおれなかった。
「はうっ、んっ、だっ、駄目んんっ、んっ…ん…」
じゅぽんと円の指が抜かれ、
既に浴室の熱気だけではなく色白の肌を全身ピンク色に染めた刀子がマットの上ではぁはぁ喘ぐ。
「まだだよまだだよー先生」
「んんっ」
円に乳首を吸われ、刀子が再び声を上げる。

「かわいー子猫ちゃんがねー、刀子先生のシロップ舐めてもっともっとかわいー鳴き声聞きたいって」
「えっ…ひゃっ…」
「刀子先生凄いとろとろですー」
「だっ、駄目佐倉さんそんな見ないでっ…」
結婚生活も経験したまあいい歳の女性として教師として、
つい昨日それを知ったばかりの少女に直面されるのは又別の羞恥心が沸き上がる。
「きれーですよー刀子先生。刀子先生のここ柔らかく開いてぬるぬるとろとろ溢れ出して、
これで男の人を掴む大人の女の人なんですねー。これも…」
「ひゃうっ!」
「熱く熟してぷっくり膨らんで、ツヤツヤしてぬるぬるして気持ち良さそう…」
「あっ、駄目っ、駄目佐倉さん駄目そんな先生にあなたあんんんうんっ…」
「ふふふー、愛衣ちゃん凄いでしょー、私もさー、あのぺろぺろで何回もお花畑見せてもらったしー、
おっぱいも頑張っちゃうよー」
「ああんっ!だ、ダメッ、ああ駄目ああっそんなあなた達先生にあんんんっ!!」
「まぁまぁ刀子せんせ、お互いこーんな声まで晒し合った仲なんだから、
刀子先生のかわいートコまた遠慮なく見せてもらうねー」
「ああんっ!!やっ、だっ、あっ、ああっ、あああああっっっっ!!!」

刀子があからさまにそれと分かる甲高い絶叫と共に、
透明な液体を大量に噴射してひくひくと痙攣するのを見届けてから、
愛衣と共にネギにまとわり付きながら円が言った。
「すっごかったねー刀子せんせー、やっぱネギ君との時もこんな感じ?」
「まあ、何と言いますか…」
「あ、あの…円お姉様…」
「ん?」
円がそちらに視線を向けると、マットの上で長い髪の毛をぞろりと垂らした刀子がむっくり身を起こし、
ゴキゴキ首を鳴らしていた。
「んー、まぁ、久しぶりに珍しいお楽しみ味わいましたえ。
けど、まだまだやなぁ、所詮はお尻の青いお子ちゃまや」
下を向いた刀子の唇がにいっと歪み、一瞬、目の光りが黒く一同を射る。

「………」
「どうもー、ちょっと奥さんお借りしますえー」
浴室から素っ裸で左手で鯉口を切って出て来た刀子に
黒い目でにっこり微笑まれると小太郎としてもそれ以上言葉も無く、
素っ裸のまま白蛇に縛られ大亀の背に揺られた面々が和室に入りドアがバタンと閉じられるのを
黙って見送る他無かった。

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最終更新:2012年01月28日 16:43
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